
これは、昔のジョジョをノベライズしてツッコミや感想を書いたコーナーです。
19巻第5話
審判 その3
扉絵は密林(島の草むら?)の中のポルナレフ
空手の構えのように低く構えたポーズをとっている
背後に二羽のオウム
「お・・・おまえか?」
なみだぐむポルナレフ
草むらの向こうに人影
「おまえなんだな」
その後姿に向かって話しかけるポルナレフ
パタパタ
チーチーチー
その時2羽の鳥が草むらから飛び上がる
ハッとするポルナレフ
パタパタ
ガサッ
すると人影は草むらの中に身を隠す
ガサササァー
草むらをすばやく動く人影
ガサッ
ガサッ
ポルナレフの前後を動き回る音
ガサササ
そして物音はポルナレフから離れていく
「どッ」
物音を追うポルナレフ
「どこへ行く!?」
ガサササササ・・・・
遠ざかる物音
ポルナレフは草むらの中を物音を追って走る
「どこえh行くんだ!?シェリー おれだよ!待ってくれッ!」
ガサッ ガサッ
「なぜ逃げるんだ シェリー!」
ドオオオオオオオ
草むらを走っていくポルナレフ
それを見ているカメオの後姿
ゴゴゴ
カメオの顔アップ
ガサガサ
「どこだ 姿をみせてくれ!待ってくれシェリー」
ポルナレフの驚愕の表情
何か足元にある
それは鳥の巣とそこに落ちている2羽の小鳥の死骸
小鳥は首と胴体がバラバラにちぎられている
ゴゴゴゴゴゴ
「なんだ この・・・小鳥の死骸は・・・・・・・?食いちぎられたような」
あせるポルナレフ
ガサッ
ふいに周りの草がちぎれていっせいに飛び散る
「シェリ--------!!」
叫ぶポルナレフ
「そこか なぜ逃げるんだ・・・・・・おれだよ おまえの兄貴さ!」
そっちの方に駆けつけるポルナレフ
「だって」
人影は言う
「ドロまみれなんです・・・・・・もの・・・しくしくしく 髪の毛だってバサバサだし・・・・・・・しくしくしく」
ガサッ
草むらですすり泣く人影
「なぜ泣いているんだ?なにが悲しいんだい?」
やさしく聞くポルナレフ
雲の間から月が出る
パアア
降り注ぐ月光
パアアアアアアア
「しくしくしくしく」
月の光に照らされ草むらで泣いている人影が見える
パアアアア
それは黒髪の美しい少女
「おお!おおシェリー おまえだッ!まさしくおまえだ」
歓喜するポルナレフ
「だめ!来ないで あたしのそばにきちゃだめ!!」
ガサッ
草むらを踏み分けてシェリーの元に行こうとするポルナレフを制するシェリー
「な・・・なぜだ なにを言うんだ」
困惑するポルナレフ
「だって あたしの事きらいになるわ しくしく」
泣きながら言うシェリー
「きらい!?一度だっておまえのこと嫌いだって言ったことあるか!」
ポルナレフが聞く
月光に照らされたシェリーの美しい背中とうなじ
「あるわ 子供の時 お兄ちゃんの飼ってた熱帯魚をネコにあげた時すごくおこって嫌いだっていったわ」
それを聞いて嬉しそうな顔になるポルナレフ
「ああ あの時は怒ったけど いつでもおまえのことは愛していたさ 今でもさ」
ポルナレフは言う
「ほんと?いつでもあたしのこと愛してくれていた?」
シェリーは聞く
「あたり前さ」
明るい表情でポルナレフは言う
「どんなことしても 愛してくれる?」
うつむいて後ろをむいたままシェリーは聞く
「どんな時でも愛してる でもなぜ泣いてるんだ なにが悲しいんだ」
やさしく聞くポルナレフ
「悲しい?いいえお兄ちゃん あたし悲しくって泣いてるじゃあないわ あたし お兄ちゃんを」
シェリーは振り返る
グルン!
その顔は半分がいくつものコブに寄生されたようになって崩れている
「食べれるからうれしいのよッ!」
ギャブゥゥ!
いきなりポルナレフの肩に食いつくシェリー
「ガルルルルルゥ-----ッ」
バリバリ
ポルナレフの肩に食いついた歯
ブヂブヂブヂ
その皮膚を噛んで引っ張りあげる
バリィッ
ポルナレフの肩が裂ける
「うわあああああ!!」
悲鳴を上げるポルナレフ
「うわああああああ!!」
叫ぶポルナレフの口から地が吹き出る
「うわあああああーッ!!」
ドボッ
シェリーは食いちぎった肩の皮をくわえたままポルナレフの肩に開いた傷口に手を突っ込む
「うぐっ!チャ・・・」
血を吹いて倒れながらもポルナレフは叫ぶ
「チャリ・・・・オッツ」
ドキューン
チャリオッツが出てシェリーと対峙する
バッ
草むらに飛び込むように逃げるシェリー
チャリオッツは何もしない
ガサガサササササ
草むらに消えていくシェリー
「うわあああああ!」
ポルナレフは傷を押さえてのけぞり倒れる
「シェ・・・リィ〜」
ハアハアハアハアハア
妹の名を呼ぶポルナレフ
ガササーッ
シェリーはまたポルナレフの周りの草むらを回り始める
「かみついてごめんねお兄ちゃん」
ハアハアハア
ポルナレフは呆然としながら仰向けに倒れている
まだ体が完全にできてなくって・・・お兄ちゃんの肉を食べれば元に戻るわ・・・ねえいいでしょ・・・食べても・・・いつもシェリーの言う事きいてくれたじゃない
ガサッガサッガサッ
草むらを走り回っているシェリー
ハアハアハアハアハア
倒れて肩から血を流して荒い息をしているポルナレフ
「カッ」
ポルナレフが叫ぶ
「カメオーッ」
力をふりしぼって叫ぶポルナレフ
ドローン
たちまち現れるカメオ
「なんだ・・・・・?」ポアン
カメオはポルナレフの目前にある木の枝に現れた
「きっきさまーッ」
叫ぶポルナレフ
「なんだ・・・文句があるのか おれはおまえの願いをきき入れた・・・『願いをきく』それだけがおれの能力・・・あとは おまえしだいさ」
カメオが言う
「う・・・うううう な・・・ならば3つめの願いを言うぜ」
苦悩するポルナレフ
「い・・・妹を消してくれ!妹を土にもどしてくれ!」
泣きながら願いを言うポルナレフ
「いやだよおォォォォ〜〜〜〜〜〜んンンンンン」
木の枝に寝そべったままおどけた様子で言うカメオ
!
驚くポルナレフ
「なにィッ!」
叫ぶポルナレフの眼前のカメオの背後に『JUDGEMENT(審判)』のタロットカード
「まだわからんのかッ!ポルナレフ-----っ おれは『スタンド』なんだよッ! おれは『審判』のカードの暗示をもつ『スタンド』さ!能力はッ!」
余裕しゃくしゃくといった様子のカメオ
ザワザワザワ
ゴゴゴゴ
その人間の心からの願いを『土』に投影して願いを作ってやること!おまえは『自分の心』で自分の妹を作ったのだッ!」
カメオの言葉に逆上するポルナレフ
「てっ てめーはッ!」
フハハハハ
笑うカメオ
「すごいショックだろうなあ〜〜〜〜妹に食われて死んでくんだからな 人間は心の底から願うことに最大の弱点全てがあらわれる」
ゴゴゴゴゴゴ
「『死んだ人間が生き返るのが不自然な事』とはこれっぽっちも考えない 愛する者がいつまでも この世のどこかに生きていると思いこんでいる 明日にでもひょっこりと目の前にあらわれて『おはよう』とあいさつしてくれるのを待ちのぞんでいるのさ」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
呆然としているポルナレフ
「クククク この勝負」
笑うカメオ
「このおれの勝ちだ!」
バン
「ところで 3つめの願いといったがきさまはすでに『第3の願い』をいっているな」
ポルナレフを指差すカメオ
「『アヴドゥルを生き返らせてくれと!』」
ドグドグドグ
ポルナレフの肩から吹き出す血
ザン!
草むらから人影が立ち上がる
「HAIL 2U(ヘイル トゥーユー)」
それはアヴドゥルの姿
「うっ」
アヴドゥルの姿に驚愕するポルナレフ
「うわあああああああああ!!」
ドドドド
(つづく)
スティール・ボール・ランの一気に61ページ分のノベライズに比べりゃ19ページなんて朝飯前ですね。
今回は大ゴマで逃げ回ってセリフが少なかったせいもありますが・・・
というわけでとうとうカメオの正体がわかりました
って気づいてないのはポルナレフだけだっての!最初から怪しかったっつーの!
私も「アヴドゥルのお父さんのスタンドかも」と言ってみましたが
それならそれで「なんで一人っきりになってるポルナレフのところへ?」というのが疑問ですし。
シクシク泣いているシェリーにうれし泣きをしているポルナレフ
それが一転、笑いながら兄を食おうとするシェリーと「妹を消してくれ」と叫ぶポルナレフ
まさしく天国から地獄ですね(ポルナレフにとってはね)
暗い草むらをガサガサと探す様子とか、月光に浮かぶ姿とか恐怖映画みたいになかなか凝った演出なんですが
ここからはまた、ポルナレフ一人の必死こいたバトルになるでしょう。
どうでしょうね・・・妹の姿をポルナレフは傷つけられるでしょうか
土人形とわかっていても、ためらわれるのではないかな?
噛みつかれて反射的にチャリオッツを出しても何にも出来なかったポルナレフ。
泣きながら「妹を消してくれ」と言ったところを見ると、妹のために自分の体を犠牲にすることは出来ないみたいですが
実際ここに来るまでポルナレフは妹の敵討ちに青春を賭けて来たんですからねえ
やはり普通の兄妹以上に、妹に対する愛情は深かったようです。
一方シェリーはヒドイですねポルナレフの飼っている熱帯魚をネコにあげてしまうなんて。
悪いということ以上にザンコクですよそれって。
もし死んでいる熱帯魚だったとしても、ネコに食べさせてしまっては、やっぱりショックを受けますよねポルナレフ。
余談ですがこないだ友人の家の前でネコが死んでいたそうです。
彼女は忙しかったので自分のお母さんに片付けておいてと頼んで出かけてしまったらしいのですが
その様子をネコの飼い主を知っている近所の人が見ていたそうです。
で、あとでそのネコの飼い主がたずねてきて「ネコはどこに埋めてありますか」と聞いたそうです。
実は友人のお母さんはそのネコを袋に入れて、その日のゴミ収集に出してしまったのに
さすがに「捨てました」とは言えず、テキトーに庭の最近掘り返したところを指差して「あそこです」と嘘をついたそうですが
その飼い主は何も埋まってない庭の片隅に手を合わせて帰ったそうです。
今でも時々、その友人の家の前で手を合わせているそうですよ。
悪いなああ〜(という私もこないだ道にネコがせんべいになっていたのを環境事業所に電話して処理してもらいました。申し訳ない)
ともかくイジワルでザンコクでも可愛い妹。
しかも二人だけしか知らないであろう秘密を知っている。もう妹に間違いない!
ということでポルナレフは完全に信じてしまい嬉し涙を流すんですね
死んだ人が生き返るなんてあり得ないのに。
死んですぐならいざ知らず、故郷のお墓に埋めて何年も経っているのに蘇ったなんて
そりゃキリストのミイラだって生き返るかも知れない荒木マンガでのお話。だからいいのか?あり得るのか?
「黄泉がえり」という映画がありましたよね。ちょっと見ただけなのでよくわかりませんでしたが
期間限定で死者が帰ってくるという話だったと思います。
ポルナレフも妹が一瞬、イタコの口を借りてしゃべる死んだ肉親みたいに、別れの言葉でも言ってくれたらと思っていたんでしょうが
死んだ人がこの先もずっと、また自分と一緒に死ぬまで生きていくということになるとものすごく不自然でシュールですよね
故郷の人になんと説明すれば・・・「不思議なランプで生き返った。また一緒に暮らすからヨロシク」とか。
もうそうなったらポルナレフは完全に戦線離脱ですね。故郷帰って幸せに暮らしちゃいますね。それは困る。(そっちかい)
ともかくシェリーがニセモノで良かったと、私は胸をなでおろしています。
で、アヴドゥル。これもニセものの土人形。
妹だけでも大変なのに2体を相手に戦うのでしょうかポルナレフ。まさに地獄、いや自業自得。
それでは来週も『栄光のジョジョ』をお楽しみに
アリアリアリアリアリアリアリアリアリアリーヴェデルチ!
ウルトラジャンプにはアンケートはありません。
が、プレゼント応募券に書く項目にはしっかり『面白かった作品』の項目が。
というわけでプレゼントが欲しくても欲しくなくても毎号出して『スティール・ボール・ラン』を応援することにします。