これは、昔のジョジョをノベライズしてツッコミや感想を書いたコーナーです。


20巻第2話
『愚者(ザ・フール)』のイギーと『ゲブ神』のンドゥール その1

エジプトの地図
右手にシナイ半島
紅海の左にはナイル川肥沃地帯がありその横にナイル川
下流にはカイロ
その左には砂漠が広がりサハラ砂漠、リビア砂漠とあり
ピラミッドやスフィンクスやラクダ、ミイラの石棺の絵が描いてある
承太郎たちは紅海から上がったナイル川の上流に居て、地図には不思議な神像が描かれている

はるかに見渡す砂漠と荒野
手前の岩山に何か建物が乗っている
ジョセフたちの横顔が並んで空に浮かぶ
その国土の97%は砂漠地帯であり 降雨量は 世界で最も少ない地域のひとつである
しかし砂漠の中にありながらナイル川の恵みにより
食べ物は満ち 河岸には美しく緑輝く肥沃地帯がつづく・・・
かつての古代エジプト時代にペルシア、ギリシア、ローマ、イスラム、アラブという
多様な文明が入り込んだ混こう(漢字が出ない)の国
この5000年の時の流れをもつ悠久の地で
ジョセフ、承太郎、ポルナレフ、花京院、アヴドゥルは
いったいどんな旅を続けるのであろうか・・・
バババ
ババババ
荒野にバギー
5人がその横に居る
バババババ
何か大きな音の中5人は空を見上げている
ババババババ
「なっ!なんだこいつは!?」
ポルナレフが叫ぶ
「来たな」
ジョセフが言う
グワッ
振り向く承太郎
「ヘリコプターだッ!」
ポルナレフが叫ぶ
「言われなくても見りゃあわかる」
そう言ったのは花京院
「スピードワゴン財団のヘリだ・・・降りれる場所を探している」
ジョセフがヘリコプターを指さして言う
ババババ
承太郎の横顔
「スピードワゴン財団?日本でおふくろを看病 護衛してくれているじいさんの昔からの知り合いか?」
承太郎は帽子を手で押さえながら言う
「まさか 今度はあのヘリに乗るんじゃあねーだろうなあ」
「いや・・・・・・・出来ることなら乗りたいが彼らはスタンド使いではない・・・攻撃に会ったら巻き込むことになる」
ジョセフが答える
バババ
「それじゃあ なぜあのヘリがやって来たのですか?」
花京院が前髪を上になびかせ手で口元を押さえながら聞く
同じく手で口元を押さえながらジョセフが答える
「『助っ人』を連れて来てくれたのだ」
ポルナレフ、花京院、承太郎の驚いた顔
ババババババ
地上に降りてくるヘリコプター
「なんだって!?『助っ人』!?」
ババババ
ヘリコプターの着地を見ながらジョセフが言う
「ちと性格に問題があってな 今まで連れてくるのに時間がかかった」
「ジョースターさん あいつがこの旅行に同行するのは不可能です!とても助っ人なんて無理です」
ジョセフの横でアヴドゥルが言う
「知ってるのか アヴドゥル?」
花京院が聞く
「ああ よおくな」
アヴドゥルが答える
バババ
「ちょっと待て」
承太郎が口をはさむ
「『助っ人』ってことは当然スタンド使いってことか?」
「『愚者(ザ・フール)』のカードの暗示をもつスタンド使いだ」
ジョセフが神妙な顔で言う
「『愚者(ザ・フール)』」

タロットの愚者(ザ・フール)のカード
ゴゴゴゴ
「愚者(ザ・フール)ゥ ウフ ヘヘ」
ポルナレフが笑う
「なにか頭の悪そうなカードだな」
その言葉に答えるアヴドゥル
「敵でなくてよかったって思うぞ おまえには勝てん!」
それを聞いてポルナレフがムッとする
「なんだとこの野郎 口に気をつけろ」
アヴドゥルにつかみかかるポルナレフ
「本当のことだ なんだこの手は?いたいぞ」
クールに言い放つアヴドゥル
「えらそうにしやがって」
ポルナレフが悔しそうに言う
「もうやめないか ヘリが着陸したぞ!」
花京院が指さす
キュンキュンキュンキュン
バタム!
大きな音がしてヘリコプターの扉が開く
チャッ
中に居たのは帽子をかぶって制服を着た男二人
二人は鋭い目つきでこっちを見ている
一人は口元が笑っている
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
黙っているポルナレフたち
ザッ
編み上げの靴が地面に降りる
「Mr.ジョースターご無事で・・・・・・」
男のうちの一人がジョセフと握手する
「わざわざありがとう 感謝する」
ジョセフが答える
「どっちの男だ?スタンド使いは?」
承太郎が聞く
男たちがハッとする
ゴゴゴゴ
男たちの横顔とこっちを向いている鋭い目
そして扉が開いたままのヘリコプター
「どっちの男だときいているんだ あんたか?」
承太郎がもう一度聞く
「いえ我々ではありません うしろの座席にいます」
男の一人がヘリコプターを指さす
「!?」
驚く承太郎
ヘリコプターの後部座席には毛布のような布きれが置いてあるだけで誰も座っていない
座席がアップになっても誰も見えない
「うしろの座席 いないようだが・・・・・・・・」
承太郎が言う
「いや います」
スピードワゴン財団の男が答える
「?」
もう一度座席を見る
「おいおい いるってどこによッ!」
バンバンバン
ポルナレフがイスを叩きながら叫ぶ
「とてつもないチビ野郎か!?でてこいコラァ!」
「あ 危ない!!」
スピードワゴン財団の男が叫ぶ
「なんだ?このベドベドは?」
ポルナレフは手に付いた粘性のある液体を触って言う
「気をつけてくださいッ!ヘリがゆれたんだゴキゲンななめなんですッ!」
あわてた様子でスピードワゴン財団の男が言う
「近づくなッ!性格に問題があるといったろ━━━━━ッ」
ジョセフが叫ぶ
「ポルナレフ おまえには勝てん」
アヴドゥルが言い放つ
シュゴーッ
何かがポルナレフの方に向かってやってくる
「お」
ハッとするポルナレフ
「おおおおおおおおおおお」
シュゴーッ
ポルナレフの驚いた目
「おおおおおおおおおおおおお」
目のアップ
ゴーッ
「おわああああああ」
白黒の小型犬がポルナレフの眼前に迫る
ドワワドワバンワンヴンワンワン
よだれを飛び散らせながらポルナレフの顔に飛び掛る犬
ヴァン ドワワバン
「こっこっこっこっこいつは━━━━━ッ」
あせるポルナレフ
「犬!」
花京院が叫ぶ
「犬だと まさかこの犬がッ!」
承太郎も叫ぶ
「そう この犬が『愚者(ザ・フール)』のカードのスタンド使いだ」
ブヂブヂブヂブヂ
犬はポルナレフの顔にへばりついて髪の毛に噛み付きむしっている
「ダアアーッ」
悲鳴を上げるポルナレフ
「名前は『イギー』人間の髪の毛を大量にムシリ抜くのが大好きで どこで産まれたのかは知らないが ニューヨークのノラ犬狩りにも決してつかまらなかったのをアヴドゥルがみつけてやっとの思いでつかまえたのだ」
解説するジョセフ
「ああそうだ 思い出した 髪の毛をむしるとき人間の顔の前で『へ』をするのが趣味の下品なヤツだった」
ジョセフがそうつけくわえたとき
プ・・・
ポルナレフの顔にしがみついたまま屁をたれるイギー
「このド畜生ッ!こらしめてやるッ!おどりゃあ━━━━━っ」
逆上するポルナレフ
「『戦車(チャリオッツ)』!」
ズキューン
ポルナレフのシルバーチャリオッツが飛び出る
ピクリ
イギーの目
ズゴゴーン
イギーの背後にインディアン風の羽飾りを頭につけたような4つ足のスタンドが現れる
前の足は犬のような形だが後ろ足はバギーの車輪のようで犬というよりたてがみを持ったライオンに似ている
「こ・・・・・・これはッ!」
ガオォォーン
吼えるスタンド『愚者(ザ・フール)』
「これが『愚者(ザ・フール)』か・・・・・」
承太郎が言う
「シンガポール沖でオラウータンのスタンド使いに出会ったが・・・・・」
花京院が言う
「てめえ 本当にブッた切るぞッ!」
襲い掛かるチャリオッツ
ガパァ
しかしチャリオッツが剣を振りかざした瞬間!愚者(ザ・フール)はパックリと二つに割れた!
「ゲッ!す・・・砂のようになって!」
ブワッ
「きっ 切れないッ!」
砂が舞い散りチャリオッツの剣にまとわりつく
ビシィッ
「こ・・・今度は かたまっておれの剣をとり込みやがった!」
グアアアア
チャリオッツの剣は愚者(ザ・フール)の体に食い込んで取れない
「簡単に言えば砂のスタンドなのだ」
アヴドゥルは冷静に言う
「うむ・・・・・・簡単(シンプル)なヤツほど強い・・・・・おれにも殴れるかどうか・・・・・」
同じく無表情で承太郎が言う
「ひっひ━━━━━っ」
イギーに髪をむしられ続けもがきながら悲鳴を上げるポルナレフ
「おい!助けて!この犬どけてくれーっ」
ブヂブヂ
ベキベキ
プス
イギーは髪をむしりながらまた屁をする
「例の大好物をもってるか?」
アヴドゥルがスピードワゴン財団の男に聞く
「持ってなきゃあ連れてこれませんよ」
答えるスピードワゴン財団の男
ピクリ
顔を上げるイギー
ワンワンワン
走り寄ってくるイギー
ワンワンワンワン
「なんてものすごく鼻のいいヤツだ」
何かを差し出しながらアヴドゥルが言う
「イギーはコーヒー味のチューインガムが大好物でな こいつには目がない」
「アヴドゥルさん 箱の方はヤツの見えない所に隠してッ!」
箱を持った方のアヴドゥルの手を指さしてスピードワゴン財団の男が叫ぶ
バグッ
「あ」
電光石火の早業でイギーは箱の方をくわえて逃げる
「し・・・しまったッ!箱の方をとられたッ!」
1枚残ったガムを持って叫ぶアヴドゥル
バリバリクチャクチャクチャバリバリ
ガムの箱を噛むイギー
「コーヒー味のチューインガムは大好きだけれど 決して誰にも心はゆるさないんじゃこいつは」
ジョセフが言う
「紙ぐらいとってからくえ」
いまいましげにアヴドゥルが言う
「こんなヤツが助っ人になれるわけない」
花京院が吐き捨てる
「やれやれ」
承太郎がつぶやく
「チクショー」
髪を押さえながらポルナレフが叫ぶ
クチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャ
ガムを噛むブサイクなイギーの顔
クン!クン!
イギーは鼻をならす
「・・・・・・・・・・・フ・・・・・・・・・・・・・・・」
ジョセフたちを岩山の上から見下ろしている男が小さく笑う
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
「フフ・・・犬め このンドゥール様に感づきおったか」
男は頭に鉢巻きのような布を巻いた若い男で大きな耳輪をしている
前髪が長くあとは短髪で腕には腕輪をしている
男の横顔
ゴゴゴゴゴゴ

(つづく)


新手のスタンド使い登場!それも敵と味方(?)2人・・・もとい1人と1匹。
いやーブサイクですねイギー。今フレンチブルドッグというのが流行ってますがそれは面白い顔をしています。
でもこのイギーもものすごく奇妙な顔です。鼻が短く丸顔で目が飛び出しぎみで・・・まあ愛嬌のある感じなんですが
性格が最悪ですね・・・野良犬だったということですが
野良猫を飼いならすのもけっこう大変ですが、犬でスタンド使いとなると、捕まえるだけで相当苦労したことでしょう。
アヴドゥルなら火で弱らせる事が出来たでしょうが、チャリオッツやスタープラチナなどの腕力というか直接攻撃型のスタンドだと戦いようが無いですね。
イエローテンパランスも力を吸収して無効にしてしまい手こずりましたが・・・砂ですか。なかなかやっかいな能力のようです。
ところで「愚者(ザ・フール)」という名前ですが、これを人間のスタンドにつけたのでは無いところに作者のサンスを感じますね。
「バカ」というスタンド名をつけられたら誰だって・・・たとえバカでも怒るでしょう。だけど犬なら気にしません。
「愚者(ザ・フール)」はイギー・ポップというロックシンガーのアルバム名「愚者(イデオット)」からイギーという名にしたようですが
イギーと同じ時代に活躍してるデヴィッド・ボウイはスタンド名にならないのかしらねえ・・・いや、ボウイ先生は今でもバリバリ現役ですが
イギーも海の向こうでまだ頑張って音楽活動をしていると聞いてます。うーむ・・・麻薬で早死にすると思ったんですけどねえ・・・しぶとい。

で、この下品な犬は出会いからしてポルナレフを酷い目に遭わせ、おっ先真っ暗な感じなんですが
果たしてこんな、下手するとお荷物になりかねないヤツを連れてきた意味があるんでしょうかねえスピードワゴン財団。
連れてこさせたジョセフは猫の手でも借りたい一心で運んでこさせたのでしょうが、付いて来させるのにも一苦労だと思います。
犬・・・1部の頃からジョジョに於いて犬は人間の良き友ですが、このイギーのこれからの活躍はいかに?
とりあえず鼻がいいのでもう敵の存在には気づいたようです。まるで炭鉱のカナリアですね。イギーを矢面に立たせて行き
やられるときは真っ先に・・・ということで・・・ひど。

そして敵スタンド使い。なにやらクールな兄ちゃんですが物言いが「このンドゥール様」ですよ。
やっぱしスタンド能力を持ってるヤツはみんな残らず「オレ様ちゃん」なんですかねえ。
まあ尊大というか、自分に自信が無かったらジョセフたちに立ち向かったりする度胸も無いでしょうし。
今回は初登場同士、スタンド能力の顔見世ということでこの2人・・・というか1人と1匹が対決することは必須でしょう。
楽しみ。

それでは来
週も『栄光のジョジョ』をお楽しみに
アリアリアリアリアリアリアリアリアリアリーヴェデルチ!



ウルトラジャンプにはアンケートはありません。
が、プレゼント応募券に書く項目にはしっかり『面白かった作品の項目が。
というわけでプレゼントが欲しくても欲しくなくても毎号出して『スティール・ボール・ラン』を応援することにします。

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