これは、昔のジョジョをノベライズしてツッコミや感想を書いたコーナーです。


20巻第6話
『愚者(ザ・フール)』のイギーと『ゲブ神』のンドゥール その5の巻

『い・・・いない・・・!?バカな・・・・・・承太郎の足音が消えた・・・どこだ・・・?どこにいる?なぜ足音が消えたのかッ!』
あせるンドゥールの横顔
ファワオオオオオォ
その頃承太郎はイギーのスタンド『愚者(ザ・フール)』につかまって砂漠上をフワフワと飛んでいた
「ハヒハヒハヒハヒ」
苦しそうなイギー
『かなり重てえだろうが自分だけ逃げようとするなよ・・・・・・・おれの「スタープラチナ」は素早い・・・ふり落とそうとしたなら瞬間首をへし折るぜ・・・』
ググン
イギーににらみをきかす承太郎
『こいつはいい・・・・』
ジョセフが承太郎を見ながらつぶやく
『承太郎のやつ・・・あのまま空中を進んで 犬に本体を見つけさす気だ・・・本体さえみつかれば「スタンド」も倒す可能性大だ!』
グワアァァアア
承太郎を見守るジョセフたち
フォオオオオオォオオ
風を翼に受けに舞う愚者(ザ・フール)とぶら下がっている承太郎
「い・・・いや!ジョ・・・ジョースターさん おりゃ心配だ・・・だんだん高度が落ちてきてるぜ・・・・・・あの『愚者(ザ・フール)』あまり長距離は飛行できないらしい・・・・」
ポルナレフが不安そうに言う
「紙飛行機のように舞っているだけかッ!」
ジョセフも不安そうに言う
ソゥフォオオオォォォオオ
愚者(ザ・フール)はだんだん高度を下げ、承太郎は折り曲げたヒザがもう地面に付きそう
「くっ・・・地面に足をこすりそうだぜ・・・・・」
地面を見てあせる承太郎
アセアセ
「アギハヒハヒ」
イギーもあせってオナラを漏らす
「プププ」
『おいおい あんまり力むなよ 「へ」がもれてるじゃねーか こんな所でひっかけるんじゃねーぜ しかたない・・・手助けして一度地面を蹴って上昇するしかないようだな』
承太郎は心の中でつぶやく
『ハヒー ハヒハヒ アギー ハヒ』
青息吐息のイギーと愚者(ザ・フール)
スッ
承太郎の足元から出るスタープラチナの足
「オラア!!」
ドドーン
思い切り地面を蹴るスタープラチナと承太郎
「ム!」
ンドゥールがハッとする
ドオゥオォ・・・−ン
高く舞い上がる愚者(ザ・フール)
「アッフォーオォォオーン」
鳴くイギー
『これで相当前進したが・・・今の「一歩」の衝撃音はこっちにとってかなり不利になったぜ・・・空中を進んでいるのがヤツにバレてしまった』
不安そうな承太郎
ゴォッ
「・・・・・なるほど・・・・・あの犬のスタンド 宙も舞えるのか・・・・・しかも向かってきている・・・・・このオレの方角へ!承太郎・・・・・近づく前にやつを倒さなくては・・・」
あせるンドゥール
ボッ
砂の中から飛び出るンドゥールの水スタンド
遠くに承太郎と愚者(ザ・フール)
「あっ」
叫ぶポルナレフ
ドシューッ
水スタンドはポルナレフたちの近くから承太郎の方に向かって行く
「ヤツのスタンドが承太郎を追い始めたッ!今の一歩で気づいたんだッ!ど・・・どうする?ジョースターさん!」
ポルナレフがあせって叫ぶ
「も・・・もはやこの戦い 承太郎にまかせるしかない」
ジョセフが言う
「!」
承太郎を追って砂の上を移動してくる水スタンドに気づく承太郎
『ヤツのスタンド・・・砂をまき上げてるぜ 追ってきているな・・・ヤツはヘリコプターを墜落させているが・・・こっちの正確な飛んでいる位置はわからないだろうぜ ヘリのように・・・音を出しているわけではないからな・・・』
承太郎は考える
ファアォオォォォォオオォ
広大な砂漠を飛ぶ愚者(ザ・フール)と承太郎
「ム」
承太郎が何かを見つける
「!」
カシャン
承太郎がスタープラチナを出す
カシャーン
スタープラチナが砂漠を見る
ゴゴゴゴ
アップになる砂漠の彼方
そこには一人の男が座っている
ゴゴゴ
『ついに見つけたぞ 本体までの距離は約400メートル』
つぶやくスタープラチナ
輝く砂漠の太陽
ゴゴゴゴ
ンドゥールの顔
『どうやら敵は 目の不自由な男らしい』
承太郎は考える
パラパラパラパラ
「ハ!」
砂が降ってくるのに気づく承太郎
パラパラパラパラ
イギーの上にも砂が落ちてくる
パラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラパラ
愚者(ザ・フール)の上に雨のようにたくさんの砂粒が落ちてくる
パラパラパラパラ
『す・・・砂だ!砂がふってくる!』
驚愕する承太郎
バババババ
眼下の砂漠では水スタンドが砂を巻き上げている
「!」
パラパラ
『やつめ!空中に砂を巻きあげて まずい!』
あせる承太郎
パラパラパラパラパラパラパラパラ
砂粒の落ちる音
『その反射音を!潜水艦のソナー音のようにッ!』
パラパラパラパラパラパラパラパラ
「聞こえるぞ 反射音が・・・・・・承太郎・・・・・・・位置も高さもわかった!」
嬉しそうに叫ぶンドゥール
「狙撃(シュートヒム)!」
盛り上がる砂漠の地面
ドン
水スタンドが空中の承太郎に襲い掛かる
「!!」
スタープラチナが出る
「スタープラチナッ」
ズバッ
パンチで防御するスタープラチナ
しかし攻撃は承太郎の肩口をかすめる
「ブハハハハーッ『スタープラチナ』がどんなに素早くても襲ってくる方向がわからなければ一瞬わたしの方が早い!」
ギュウゥーン
ボコ
水スタンドは愚者(ザ・フール)の羽根に穴を開ける
「うぐあああ」
肩を怪我して叫ぶ承太郎
「ギャーン!」
イギーが鳴く
「フフフ もう一撃」
ンドゥールの横顔
「イギギ」
ピンチになったイギーの表情
「イギ イギ イギ」
目がだんだんアップになる
グン!
急に旋回して高度を下げる愚者(ザ・フール)
ズボッ
承太郎の足が砂につく
「!」
ズザザザ
砂の上を引きずられる承太郎
「こ・・・・・・・」
あせる承太郎
ザザッ
「!」
ハッとするンドゥール
ザザ
イギーの顔
「この犬!」
承太郎が叫ぶ
ズザザザザザザ
砂漠上を承太郎を引きずりながら飛ぶザ愚者(ザ・フール)
ギュン
立ち上がる水スタンド
「フハハハハハハハ」
笑うンドゥール
「あの犬・・・・・・・自分だけ助かろうと承太郎を我がスタンドの方向へさし出したぞ・・・承太郎を見捨てようというのだ フハハハハハ」
「や・・・・・やろう こ・・・・・・・このくそ犬が」
「犬」
イギーの顔
「なんてセコイ犬を仲間にしたものよのう承太郎! もうおしまいだ・・・・・それでは ありがたく とどめをささせて・・・・・・・」
ンドゥールはそう言ってスタンドを動かす
砂漠の水スタンドがまさしく動こうとしたその時!
承太郎の目
ガシィ
「!」
スタープラチナの手がイギーをつかむ
オオオオオオオオ
スタープラチナにつかまったイギー
オラアッ
スタープラチナはイギーを思い切りブン投げる
ドギャアァァアアアアン
ものすごい勢いで砂漠の上を飛んでいく生身のイギー
ゴッ
吹っ飛んでいくイギーの醜い顔
「なっ なんだ!こっちに向かって何かを投げたぞッ!こ・・・・・・この風を切る音!」
キィィィィィン
あわててつえを耳に当て音を探るンドゥール
「犬(イギー)だぜ ほれほれ イギーも敵も自分のスタンドを使って防御しないと お互いの体がぶつかるぜ」
余裕の表情で言う承太郎
『この圧倒的パワー まずい!激突するッ!スタンドを承太郎のところからもどさなくてはッ!』
あせるンドゥール
キーン
まっすぐ飛んでくるイギー
ドギューン
まっしぐらにンドゥールのところに戻る水スタンド
ガッシイィイイン
ぶつかるイギーの愚者(ザ・フール)と水スタンド
イギーとンドゥールはスタンドが防御してぶつかりはしなかった
倒れるつえ
ガルルルルル
水スタンドは愚者(ザ・フール)の周りをまわって砂に落ちる
ドバッ
悔しそうなンドゥール
「な・・・なんてヤツだ 承太郎 犬をなげるなんて くそっ あとほんの一撃で承太郎を仕止められたというのに・・・・・・・・はッ!」
誰も居ない砂漠の風景
シィーン
はるかむこうまで誰も居ない砂漠
ハアハア
手前の方で息をきらしているイギー
「しまった!今 犬にかまっていたおかげで 承太郎の位置が確認できなかった 承太郎を見失った!ど・・・どこだ・・・」
サッサッ
手探りで砂の上のつえを探るンドゥール
砂漠の風景
『どこにいる・・・』
ンドゥールはつえを耳に当てる
『動いていない どこかにじっとしているぞ・・・・・・』
心の中で必死に考えるンドゥール
『ヤツの作戦かッ!ど・・・・どこだ承太郎!』
しかしその時!承太郎はすでにンドゥールの真後ろに立っていた
ゴゴゴゴゴ
『ここだぜ・・・・・・』
心の中でつぶやく承太郎

(つづく)


うわー!面白い
仲間から離れ、味方(?)にも裏切られ絶体絶命のピンチから絶妙なアイデアで脱出した承太郎!
「裏切るなら 投げてしまえ イギー犬」
ぜんぜん五七五になってませんが、イギーに裏切られたからこそヒラめいたアイデアかも知れません。
いや〜ジョセフや花京院だったらこんなヒドイこと出来ないですよね〜
せっかく砂を巻き上げてソナー音を聞くというンドゥールのアイデアもかく乱させられてしまいました。
一度にたくさんの音を聞くことが出来ないのと、イギーが飛んでくるという意表をついた作戦でパニックになったのでしょう。
有利な状況が一転してピンチになったンドゥールはどうなるのか!?
ってもう風前の灯火ですけどね、ジョジョだからまだ2転3転は有り得るかも・・・と。もう次は6話かあ・・・

しかし上手いですね話の作り方が。
これがもし目の見える敵だったらここまで追い詰められもしなかったのでしょうが
それでも、聴覚がこれだけ発達しているからこそ、遠隔操作であれだけのことが出来たのだと思います。
この長所と弱点を上手く織り込んだ敵キャラの特徴。そしてスタンド能力というものも
どれもちゃんと長所と弱点が有り
すべてのバトルは絶妙な力関係でシーソーゲームをうまく繰り返す面白さになってますよね
また、どのキャラを戦わすかにより、勝機が出て来るという組み合わせの妙。
前にホル・ホースの回で「兵隊ジャンケン(だっけ)」の話が出てきて
AはBに勝つけどCに負け、CはBに負けるという、うまい力の均衡があるからこそ
このスタンドバトルというものは「強さのインフレ」を起こさずに済むんですよね。
荒木先生は絶賛してますが、ドラゴンボールのような「単純な力比べ」ではどうしてもわずかな長所で弱点を突く戦法にはならないわけです。
そして、このジャンケンのようなバトル展開こそが、ジョジョの面白さ、醍醐味なんですよね。
割と力で押す戦いが多いと思われる承太郎ですが、この回の機転と戦いっぷりは大好きです。
2部ジョセフっぽいですよね〜

それでは来
週も『栄光のジョジョ』です。お楽しみに
アリアリアリアリアリアリアリアリアリアリーヴェデルチ!



ウルトラジャンプにはアンケートはありません。
が、プレゼント応募券に書く項目にはしっかり『面白かった作品の項目が。
というわけでプレゼントが欲しくても欲しくなくても毎号出して『スティール・ボール・ラン』を応援することにします。

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