これは、昔のジョジョをノベライズしてツッコミや感想を書いたコーナーです。


20巻第8話 『クヌム神』のオインゴ 『トト神』のボインゴ その1

紅海からエジプトへの地図
紅海沿岸からに北回帰線の真上、ナイル川の上流であるアスワンに入る
北回帰線(北緯23度27分)が通過するところ------
このナイル川流域を『ヌビア地方』と呼ぶ
かつて 古代エジプト人はこの地の花崗岩の石材から
数々の神殿や彫像や記念碑を作っていた------
そして現在 エジプト人は この地に
貯水量世界第2位のアスワンハイダムを1971年に
完成させているのである

ズラリとピラミッドの側面に並んだ王たちの彫像
ガヤガヤガヤガヤ
その周りに集まる観光客
一人で地面に座り本を読んでいる少年
少年の読んでいる本には『オインゴボインゴ兄弟の冒険』とある
しれはマンガの本らしい
開かれたページにはマンガチックな絵が描かれている
「おやぁ!ひょっとして それマンガの本ですかァ!?」
オデコにサングラスを上げた若い男が少年に声をかける
「メズらしいですね エジプトにもコミックとかマンガなんてあったんですかァ〜〜〜〜〜〜」
ヘンな言葉づかいで一方的にまくし立てる男
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
少年は黙っている
物憂げに黙っている少年
「オカシ食べます?」
男は少年に持っている菓子の箱を差し出す
箱に『タベッコドーナツ』の文字
「ね・・・ねえ 恐縮だけど そのマンガちょっと見せてもらえませんか・・・・・・
ボク取材旅行中のマンガ家なんだけどメズらしい本やマンガにヒジョーに興味あるんスよー
故郷の家じゃあ本がいっぱいありすぎて重さで部屋がかたむいちまったんですよ」

男の服に911の文字
男は自分を指さしながら手に持った双眼鏡を差し出す
「この双眼鏡かわりに見てもいいスから・・・・・・」
ポリパリパリパリ
箱のお菓子を食べている少年
男は少年のマンガ本を貸してもらい、タバコに火をつけながら読み始める
「なになに タイトルは『オインゴボインゴ兄弟 大冒険』」
少年は双眼鏡を覗いている
「へえ------なかなか変わった絵だな〜〜〜〜印刷はバツグンにしっかりしてるぞ」
男はマンガを読む
「・・・・作者の名がないが・・・・・・・」
男はそう思いながらも読んで行く
『ある所にとても仲のいい兄弟がいました』
山というか低い丘のような地形の間に道があり木や花が生えている。
顔のある太陽が出ていて、その上空を飛ぶ飛行機にも顔がある
「オレの名はオインゴ」
マンガの中の兄が言う
兄は突起物の飛び出た帽子をかぶりキツイ目をしてて背が高い
「ぼく・・・・・・ボインゴ」
マンガの中の弟が言う
ボインゴはチリチリ頭を頭頂でまとめBOINGOと書いた服を着ていて背が低い
男の横顔
『弟のボインゴはとても内気なので兄のオインゴがいないとなにもできません いつもひとりぼっちです』
一人で座ってマンガを読んでいるボインゴ
『兄のボインゴが出かけている時 ボインゴは知り合った旅人にとても親切にしてもらいました』
メガネを額にかけた男と一緒にニコニコしているボインゴ
『おかしをもらったり・・・双眼鏡をのぞかせてもらったり・・・ボインゴはとても楽しい時をすごしました』
ウキウキ
タベッコドーナツや双眼鏡でウキウキと上機嫌のボインゴ
ピース
飛び上がってピースをしているボインゴ
『でもその親切な旅人は・・・・・・』
よく見ると911の文字の書かれた服を着ている旅人
「おっ 10時半だ!」
旅人が言う
『電柱に首がつき刺さって死んでしまいました』
電柱に首が刺さり血を流してぶら下がる旅人
「・・・・・・・・・」
男はそれを読んで絶句している
「な・・・・・・なんか変なマンガだなあ エジプトじゃあこんなのが喜ばれるの?」
少年にマンガ本を返す男
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ポリポリ
少年は黙っている
ポリポリポリポリ
「それに この本変だぞ」
パラパラ
男はページの後ろのほうをめくる
そこはずっと白紙が続いている
「ここから先のページがまっ白だ・・・・・・なにも印刷されていない・・・・・・・落丁本だ・・・・・」
パラパラパラ
ページをめくると白紙が続く
「でも・・・ほんの数ページだが・・・・・・奇妙な迫力と存在感のあるマンガだ・・・・・・」
男はマンガを手にして言う
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
黙っている少年
「ブシつけなお願いだけど この本 ぜひ ぼくに売ってくれませんか?」
男は少年に頼む
「だめだね 売り物じゃあねえ!」
背後から声がした
「え!」
振り返る男
ゴゴゴ
そこには一人の青年
胸にOINGOの文字
ゴゴゴ
不安そうな顔の少年
「弟の本は売り物じゃあねえ・・・・・とっとと消えな・・・」
ゴゴゴゴゴゴ
長身でキツイ目の帽子をかぶった少年の兄が立っている
その足にしがみつく弟の少年
「弟・・・・・」
あせって絶句する男
「てめー聞こえねーのかッ!とっとと消えろと言ってるんだッ!」
ザン!
足で地面を踏んで大きな音をたて男を脅す兄
「ヒェッ」
その迫力に本を投げ出して逃げる男
地面に本が落ちる
「弟よ 知らねーやつと口をきくなと言ったろーが 世の中悪いヤツがいっぱいいるんだからな」
弟に言う兄
兄を見上げる弟
「みなさん バスが出発しまーす」
バス乗り場で誰かが叫ぶ
さっきの男はバスの方に駆け寄る
「アスワン行きは乗り遅れると次のバスまで4時間ありまーす」
運転手か車掌らしい男がアナウンスしている
人々は次々とバスに乗り込む
「急ぐか・・・・・・やつら 負傷した仲間のために アスワンの病院に来るというからな」
兄は弟を左肩に乗せてバスに向かう
弟は兄にさっきのマンガを見せる
マンガを読む兄
兄の表情が変わる
「なるほど・・・・・・しょうがねーな 4時間ほど待って次のバスで行くか」
兄はバスを見送る

ファンファンファンファン
救急車の音
バスが横転している
近くにひしゃげたトラック
コーン(プラスティックの円錐)で行方を阻まれたジョセフたちのバギー
ファンファンファンファンファン
「事故らしいぞ」
運転席のポルナレフが言う
「バスとトラックだ」
助手席のジョセフが言う
「メチャメチャだぜ・・・バスがたおれて人が外まで飛ばされてるぜ 死人が出てるぜ!こりゃあー」
グシャグシャのバス前面と倒れた人を介抱する救急隊員
「わしらの方こそ早く医者のところへ行かねばならん アスワンまで20〜30kmだ 急ごう」
ジョセフが言う
煙を上げるバスの車体
承太郎の横顔
バアアアアアー
道を通されるバギーと電柱を見上げる警官たち
電柱の上のほうを指差す警官
何か足のようなものが上にある
ドドーン
それは飛ばされて電柱の足場の棒がクビに刺さったさっきの男
血がドクドクと流れている
ボダボダッボダッ
男の腕時計は10時半をちょっと過ぎて止まっている
『電柱に首がつき刺さって死んでしまいました』
さっきのマンガの絵
バスに乗りそのマンガを読んでいる少年と兄
そのバスの乗客は他には居ない
マンガを読んでいた少年が何か言う
「あ・・・・・・」
ページをめくるとさっきのページの続きが描かれている
「あ・・・新しいページが・・・・・・・あらわれた・・・ゾ」
『オインゴとボインゴの仲よし兄弟は4時間あとのバスにのったので事故にはあわずにすみました ルンルン
ルンルンルン
喜んで踊る兄弟の絵
『仲よし兄弟の次なる冒険は アスワンの街に入ると おっ!いたぞ!憎っくき5人の敵がいるぞッ!』
ワクワクワク
ニヤニヤしながら街を行く兄弟の絵
『ヤツらは話し合っています!』
街角で話をする3人
どうやら承太郎、ジョセフ、ポルナレフらしい。イギーもいる。
どれもマンガチックにデフォルメされてユーモラスな面白い顔になっている
オインゴボインゴ兄弟は物陰からその様子を見ているという絵
「アヴドゥルの傷はかるいが 花京院の目が心配だなあ」
鼻が大きいポルナレフらしいマンガの男が言う
「医者は入院の必要ありといってるぞ」
ヒゲが生えたジョセフラシイマンガの男が言う
帽子に変な口とかオッパイがくっついていて変
「花京院とはどうやらこの街で別れるしかないようだな」
承太郎らしいマンガの男が言う
この男だけはデフォルメされていてもカッコイイ
『ヤツらはあまり心配しているのだ・・・・・・』
腕を組んで考え込む3人の絵
太陽がタバコを吸ってたりして陽気なマンガ
「ム やつらだ」
その時、本物のジョースター一行が兄の目の前を通る
ジョセフ、承太郎 、ポルナレフの3人だ
『毒入りの紅茶を飲んでしまいました ゴク!』
マンガでは3人が紅茶を飲んでいる
3人の背後にドクロの絵
『兄のオインゴが紅茶にコロリと死ぬ毒をもったからです バンザァーイ!』
両手を挙げて喜ぶオインゴの絵
それを読んでいる少年
ニヤリと笑う少年
「お お おにい・・・いちゃん」
少年はマンガを兄に見せる
兄はマンガを読む
兄の表情
ニタッ
兄の口元が歪む
「フッフッフッフッフッ 毒をもればいいのか・・・・・・フフフ」
笑う兄オインゴ
「弟よ おれたちは無敵の兄弟だなっ おまえの未来の見えるマンガのスタンドと」
背後からジョセフたちをつける兄弟
グググ
兄は突然自分の顔を引っ張る
「おれのこの顔のスタンドがあればッ!」
兄の顔はまるで粘土のように変形していく
「変身能力!」
オガオガオガ
目も口も形が変わって別人の顔になる兄
「やつらはみな殺しよッ!」
兄が叫ぶ
バババン
別人の顔になった兄が弟ボインゴを肩に乗せる
「おれたちのカードは 書物の神『トト』と創造の神『クヌム』!オインゴ ボインゴ兄弟(ブラザーズ)!」
兄弟のバックに『トト神』と『クヌム神』のカードが出る
トトは本と口ばしの長い鳥の絵
クヌムは二人の人間の前に羊のような動物の絵

(つづく)


新手のスタンド使い!はまだ年端も行かない子供(10歳くらい?)とその兄(17くらい?)。
うーむ、まあ承太郎たちも高校生ですが、こんな子供まで手下にするんですねDIO様・・・あ、赤ん坊のスタンド使いも居たか。
『トト』も『クヌム』もカードの暗示から能力が決まっているみたいです。
未来が書いてある本というのはけっこういろんな話に出て来そうですが
マンガというのは変わってますね。そして絵柄もものすごく個性的です。
この作風はジョジョファンの中では『トト神絵』と呼ばれてますが、これは果たして荒木先生本人の絵なのか
それとも誰かアシスタントの一人とかが描いたのかはわからないほどタッチが違っています。
でも私は荒木先生だと思うんですよね・・・ゴチャゴチャと変な突起物が出ていたり、手足の曲がり方がおかしかったりするのが似てます。
ロットリングペンという画材で線の太さを一定にして描いたらこんな感じかも。

まあそれはともかく、面白い能力ですねこの2つは。
よくわからないのが「なるほど、毒殺すればいいのか」という所です。
これは未来に自分がそうすると描いてあるからこれからそれをやってみるというわけですよね。
それって「自分の意思」ってものが全く関与されて無いじゃあありませんか。
たとえて言うと、小説の先を書くのに困って、未来に行きそこでどういう風に小説が書き上がっているのか確かめに行く。
すると小説はちゃんと出来上がっていたんで、そのストーリーを覚えて帰ってちゃんと書けたという・・・
うーむ。先を書けなくて困っていた脳からどうやってこのアイデアが出て来たと言うのでしょう。
タイムトラベルもので陥るタイムパラドックスみたいなものですが、
こうやって生きて行けたらラクですね。事故に遭う事も無いし、将来への不安も無い。
でも6部で神父が目指した『誰もが自分の未来を知っている世界』では、未来に危険が迫っていてもそれを受け入れるしか無いのです。
例えばこの場合、バスに乗って事故に遭う未来が待って居たとしても、バスに乗らないでいるわけにはいかないのです。
予知出来て回避できる場合と、知っていても避けられない場合では大違いですね。
兄オインゴは旅人が死ぬと知ってもそれを教えなかったわけですが
それを教えてしまったらどうなるんでしょう?青年はバスで事故に遭わずに済みます?
それとも何らかの他の事故に遭って結局は電柱に首が刺さる結末になるというものなんでしょうか?
この真相は次回を見るしかありませんね。

そして承太郎たちは花京院とアヴドゥルを病院に連れて行きます。
アヴドゥルはすぐ合流するようですが花京院はリタイヤということでしょうか
案外アッサリしてますね承太郎。元々花京院みたいに自分の利害に関係ない人間がこの旅について来る事は
良くないと思っていたのかも知れません。
今回はケガで済みましたが、友達が自分の母の命を救うために命を落としてしまったら・・・そりゃ悲しいですからね。
エジプトに入りどんどん敵が強力になってくるみたいですが
これからはもっと命の危険にさらされる事が多くなるでしょう。
まだかろうじて1人も犠牲者が出ていないジョースター一行ですが、誰かがリタイヤではなく
本当に殺されてしまう事も十分予想されています。つか、絶対死にますジョジョですから。
そう考えると、花京院が抜けたのは花京院ファンとしてはホッと胸をなでおろすと同時に
「これからはもう花京院の活躍が見れないのか!?」と残念に思うということですね。
さーどっちがいいんでしょうか?
しかしこんな兄弟に毒殺されてコロリってことは無いでしょう。その点は安心してますから。
兄の能力は「怪物くん」みたいな変身能力。花京院に化けて「治ったよー!」って追っかけてくるんでしょうか・・・
ってそれイエローテンパランスでやってますから。

それでは来
週も『栄光のジョジョ』をやります。お楽しみに
アリアリアリアリアリアリアリアリアリアリーヴェデルチ!



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が、プレゼント応募券に書く項目にはしっかり『面白かった作品の項目が。
というわけでプレゼントが欲しくても欲しくなくても毎号出して『スティール・ボール・ラン』を応援することにします。

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