
これは、昔のジョジョをノベライズしてツッコミや感想を書いたコーナーです。
扉は珍しく、いつもコミックスの中にチョコチョコ描いてあるラフ絵のような承太郎と、バックの背景がトト神絵というもの。
もちろんラフ絵は荒木先生の手によるものでしょうが、バックのトト神絵も?・・・ということで気になる人は『ジョジョッ子探偵団』を見てね。
そう言えばこの巻のコミックスの中表紙もラフっぽい塗り(ベタ部分が)の承太郎とバックの模様がトト神風。
先生のマイブームでしょうか
21巻第1話 『クヌム神』のオインゴ 『トト神』のボインゴ その4
カーン
道に転がっている空き缶を跳ね飛ばして疾走するジョセフたちの乗ったバギー。
「大丈夫か承太郎 今日のおまえ本当に変だぜェ・・・・・・」
ポルナレフが後ろに座っている承太郎(実はオインゴ)に向かって言う
「ちょ・・・」
やけどをした口を押さえながらオインゴが言う
「ちょっと・・・・・・調子が・・・・悪いだけだぜ・・・・・た・・・・・体調がな」
汗をかいて口元を押さえながらオインゴが言う
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
何か考えている様子で黙って横目でオインゴをにらむジョセフ
「・・・・・・・・・・」
ポルナレフも何か胡散臭げに見ている
下を向いて汗をいっぱいかいてあせるオインゴ
「ふぅーん」
何か言われると思ったがジョセフもポルナレフも口をそろえてそう言っただけ
し・・・・・しまったァ・・・今のタバコの芸の失敗のせいで ポルナレフとジョースターのやつら かなり疑いはじめたぞ・・・ こ・・・こいつらのことだ 疑いはじめたらもっと何かオレに『つっこみ』をかけてくるにちがいない!
ドクンドクンドクン
ドキドキしながら心の中で考えるオインゴ
そ・・・そうだ!『体調』が悪いといったのを利用しよう!『腹の調子』が悪いといって車をおろしてもらおう!
グッドアイデア〜ッ
(↑変な擬音)
「承太郎 おまえ その手の組み方・・・・・・」
ポルナレフが振り返り、オインゴの指の組み方を指摘する
「!」
ハッとするオインゴ
彼の指は左手の親指が上に組まれている
「てめー左手の親指が上になって組んでるなあ!ああ?」
ガシッ
オインゴの手をつかみ大声で叫ぶポルナレフ
ドキン!
驚くオインゴ
ニヤニヤ見ているイギー
組んだ指
ポルナレフのにらむような目つき
し・・・しまったァ!本物の承太郎は右親指を上にして手を組むくせなのかッ!やばい!どうする!?どどどどうやってごまかすか!?
ドクンドクンドクン
ものすごくあせるオインゴ
「ギャハハハッ!承太郎 その手の組み方は おまえの『前世は女』だった証拠だよおーん!」
突如オインゴを指さして笑い出すポルナレフ
ギョッとするオインゴ
「オレは右親指が上だから『前世は男』との占いだもんね----っ」
得意げに指を組むポルナレフ
「へー本当か?わしも自然に左が上になるぞっ」
あせった表情でハンドルの上で指を組むジョセフ
「へへへ ジョースターさんも間違いなく『前世は女』だね----っ」
「なにが間違いなくだッ!どーやって証明するんじゃよ----っ」
ビクビクした表情でうつむくオインゴと言い合いを始めるポルナレフとジョセフ
ワッハハハハハ くだらネーッ
ギャハハハハh
二人の笑い声を頭を抱えてうつむくオインゴ
う・・・ううっ ほ・・・ほんとうに胃が痛くなってきた・・・こいつらといるとマジに寿命が縮む・・・・・・・よ・・・よし『腹の調子』がおかしいというぞ! そして逃げるんだ 逃げて 変身を解けば オレたち兄弟の勝ちだッ!
ドグググ
胃を押さえながら決心するオインゴ
「承太郎 オレンジの丸ごと1口食いの競争しようぜ」
オレンジを口のところに持っていきながらポルナレフが言う
「なに!?」
驚くオインゴ
♪
グッ
手にもったオレンジの皮を剥こうとするポルナレフ
今にも皮に突き立てられそうな親指
うわあああああ やめろーっ コラー!
ものすごい形相で叫ぶオインゴ
驚いた顔のポルナレフとジョセフ
「ど・・・どうした承太郎?おまえ ほんと変だぞ」
ジョセフが言う
ポルナレフもオレンジを剥くのをやめポカーンとオインゴを見ている
「そっ そっ そ・・・・・そのオレンジは やや やめた方がいい」
怯えた表情でオインゴがオレンジを指さす
「え? このオレンジ?なんで?」
ポルナレフが聞く
「い・・・いや だってよ イギーが拾ってきたやつだぜ ドブに落ちてたのかもしれねーぜ こっちを食えよ」
イギーが可愛い顔でこっちを見ている
オインゴは手元の袋の中のオレンジを指さす
「汚くないよ痛んでねーし 普通だぜ いいから オレはこれを食うから おまえはそっちのやつで競争しようぜ」
ニコニコしながらポルナレフが言う
「ハラ 痛てーっ 腹が痛くてガマンできねーよーっ くっ 車を止めてくれーっ 早くーっ」
ああーっ イテーッ
必死で騒ぎ出すオインゴ
もう病院が目の前に見えてきた
走るバギー
「ああーっ もうガマンできねーっ おろしてくれ おろしてくれ-------っ ちょっと岩カゲでしてくるゥ----」
うわーっ
バタッ バタバタ
バダバダ
暴れまくって車から逃げようとするオインゴ
「お・・・オインゴハラが痛かったのかァ------?」
ポルナレフが聞く
「おい承太郎 もう そこに病院がみえてるぞ」
ジョセフは前方を指差す
「いや先行っててくれーヒイイイー ほんと 先行ってていいからなあ----っ」
そう叫んで車を転がり出るオインゴ
バッ
「待てイッ!承太郎ッ!」
ポルナレフが叫ぶ
「!」
ギクリ
ドキッとするオインゴ
ゴゴゴゴゴゴ
ポルナレフとジョセフの真剣な表情
ゴゴゴゴ
ドクンドクンドクン
オインゴのドキドキしている顔
「ほれ 紙だ」
ポルナレフがティッシュを渡す
バッ
無言でそれをひったくって走るオインゴ
やっ
やったァ----ッ 逃げてやったぞッ ちくしょーっ ついに逃げたぞっ ざまあみろッ!
ウェーン
うれし泣きしながら走るオインゴ
あの岩かげで変身を解くんだァ---ッ
ウワハハハハハハハハーっ ギャハハハハハハハハ
心の中で高笑いをしながら岩陰目指して走るオインゴ
オレンジとポルナレフの手
「イギーの野郎がひろってきたオレンジかァ・・・・・・承太郎に言われたとおり 本当にドブに落ちてたオレンジかもな・・・ どうしよう?ジョースターさん?」
ポルナレフが聞く
「捨てれば・・・・・・」
走るバギー
窓とオレンジとポルナレフの手
「やったーっ 『クヌム神のスタンド』変身を解き戻すッ! これでおれの勝ちだァーッ オインゴ・ボインゴ兄弟の勝利だァッーッ ギャハハハハハハッ」
ドドドド
走るオインゴ
ポト!ポト!捨てられて地面に当たり弾むオレンジ
コロコロコロコロコロ
転がるオレンジ
グシャ!
それを踏んだ足
「あ?」
承太郎の顔をしたオインゴが何かに気づく
目をむいた顔アップ
足元に踏まれたオレンジと中からはみ出た爆弾
踏んだのは捨てられたオレンジ爆弾だった
「アロ ホゲェーッ」
声にならない叫び声を発するオインゴ
顔の真ん中に亀裂が走る
ドゴォオォン
バギーの後方で大爆発が起こる
ドッバーッ
爆発はトト神の予言どおり承太郎の顔をしたオインゴの顔を直撃、足元から頭のてっぺんまでまっすぐ亀裂が走って血が吹き出ている
「? なんの音だろ?」
後ろの爆発に気づかずポルナレフがつぶやく
「ほっとけ 工事かなんかじゃろ」
ジョセフが言う
ゴワア〜〜ッ
岩陰から黒煙が上がっている
本を持ったボインゴが立っている
「オインゴ兄ちゃーんッ!」
叫びながら駆け寄るボインゴ
「お兄ぢゃんッ!」
無残に煙を上げながら血を噴き出すオインゴを見て叫ぶボインゴ
「オ・・・オインゴ兄ちゃあん し・・・しっかりして」
懸命に呼びかけるボインゴ
「う・・・うう ま・・・負けだボインゴ」
かろうじて生きていたオインゴ
「お・・・おれたちの負けだ・・・ボ・・・ボインゴよ」
オインゴは元の顔に戻ったが唇もあごもまっぷたつに割れている
「い・・・いや・・・お兄ちゃん・・・ま・・・まだ ボクの『トト神』は負けちゃあいないよ ぼ・・・ぼく ひとりで や・・・やつらを殺す!」
決意した表情のボインゴ
「・・・・・・・・・・・・」
その顔を見ているオインゴ
ゴゴゴゴゴゴ
ボインゴの表情はいつになく大人びて思いつめたような悟ったような顔をしている
「ひとりでだと・・・・・? や・・・やめろボインゴ お・・・おまえは おれがいなきゃあ 他人と話さえ できないじゃあないか ヤツらは ただ者じゃあないんだ・・・無理だ」
心配するオインゴ
「や・・・やるよ 決心したんだ ひとりでやってみせるよ ぼくひとりで!」
ボインゴは叫ぶ
「ボインゴ・・・おまえ」
いつになくしっかりした口調の弟に驚いているオインゴ
「に・・・兄ちゃんのかたき!やつらを殺してやるッ!トト神の予言は絶対だ」
本を開くボインゴ
「内気なおまえが ひ・・・ひとりでやるというのか?うう 成長したなボインゴ」
ホロリ
涙ぐむオインゴ
「殺ってやるぞ!『トト』の次の予言は・・・・!?」
本に見入るボインゴ
!
本を見て驚くボインゴ
ドゴゴゴゴゴ
背後にはいつのまにか5〜6人の男たちが立っていた
「はっ!」
振り返りビクッとするオインゴとボインゴ
「こ こいつらだ・・・みつけたぞ この二人だッ!ぼ・・・ぼくを殴って サイフを盗ったやつらはッ!」
それはさっきオインゴが意味なく殴ったメガネの男
「みんな!メタクゾに殴ってくれたら礼ははずむぜッ!」
ズン
屈強な男たちをけしかけるメガネの男
ニニカア〜ッ
笑うメガネの男
「あっ」
やっとそれが誰か気づくオインゴたち
ガーン
「こいつはァ〜〜ッ」
抱き合って頬をくっつけ戦慄するオインゴとボインゴ
(トト神絵で)
オインゴとボインゴは仕返しに会ってしまいました サイフをおとしていったやつが ヒキョーにも 仲間を連れてやって来たのです
血まみれのオインゴとあせるボインゴの絵
「てめーら さっきはよくもやってくれたな 100倍にしてかえすよぉ〜〜〜〜〜フケヘヘヘヘヘヘヘヘエ」
笑う男と仲間の男たちの絵
やっとひとりでやると 自立しそうになったけど ボインゴは かたき討ちに行くどころではありません でもくじけてちゃだめだよ ボインゴ!人生とはそういうものだから
抱き合って怖がるオインゴとボインゴ
「お兄ぢゃん!ぼじゅ すごくこわいッ」
ホゲーッ
二人の悲鳴
バタム バタム
車を降りるジョセフたち
「あれ?承太郎!」
「承太郎じゃあないか」
病院に行こうとする承太郎と偶然一緒になるジョセフたち
「よお 遅かったな」
ガクラン姿の承太郎が言う
「遅かったな? おまえ早すぎるぜ うんこが・・・」
不思議そうにポルナレフが言う
「車より先に着くなんて・・・・おまけにクリーニングも仕上がったのか?」
ジョセフが言う
「??」
不思議そうに二人の言うことを聞く承太郎
パーポーパーポーパーポーパーポー
救急車が走って行く
「けが人らしいな」
承太郎が言う
バタンバタン
救急車の扉の開く音
「ン?オレンジか のどがかわいてたところだ一つもらうぜ」
承太郎がオレンジの袋をとる
「おやっ あの男の服は・・・・・・」
ポルナレフは手前に見える救急車の中のオインゴの服に目を止める
「知ってるやつか」
パクッ
オレンジを剥いて口に運びながら承太郎がクールに言う
「いや 知るわけねーだろ」
クルッと向きを変えるポルナレフ
「さ・・・アヴドゥルと花京院の容態を聞きにいこう」
ジョセフも行ってしまう
兄弟は仲よくリタイヤしてしまいました 承太郎たちは襲われたことさえ 気づかず 闘いは終わっていたのです チャンチャン
トト神絵でベッドに縛り付けられた包帯だらけの二人が描かれている
(つづく)
というわけでジョジョ史上初の「相手が気づかないうちに自滅してリタイア」した敵でございます。
哀れなことこの上ない・・・んですが、このボインゴが子供キャラがゆえに、このやっつけられ方は仕方ないというか
やっぱし少年ジャンプのターゲットになっている年令の少年が主人公にボコられるのは良くないですよねえ・・・編集部的に。
赤ん坊は「お仕置き」で済んだけど、オインゴくらいの年令になったら徹底的に懲らしめなきゃ根性直らないし。
それにボインゴの「未来を読めるスタンド」というのは、5部のキンクリもそうですが、ある意味無敵なので直接は戦わせにくいですよね。
だからこの面白い結末は「さすが荒木先生」と喝采を贈りたくなるほどの上手いストーリーでした。まあいつも上手いですが。
今回の展開としてはこないだの続きで、特別シーソーゲームが有った訳ではないのですが、手に汗握ってしまったのは
何時の間にか私たちが主人公側じゃなくて、オインゴの方に感情移入してしまったからでは無いかと思います。
まさしく絶体絶命!もう自分が爆発してしまう未来は予言されているんですから、文字通り必死になってその運命から逃れようとするわけですよ。
その姿があまりに哀れで情けなくて、思わず味方したくなると思いませんか?
疑われているかと思っていちいちジョセフたちの言動にビクビクしているオインゴ。
そして恥も何もかき捨てて野糞をしてくるからと、命からがら逃げ出してしまった顛末。
しかしさっき「汚いから」と食べるのを断ったがために、捨てられたオレンジが転がってきて・・・の結末。
オマケにさっき殴った宅八郎モドキが仕返しに帰ってきたという不幸の追い討ち。
あーおかしい。しかし、ただやられてしまったのではなく、それでもトト神には「ヒキョーにも」とか、あくまで自分たちは悪くなく
この因果応報な出来事も、「ぼくたちは被害者だ」という感じに書いてあるというのが可笑しいです。
あーあ、せっかくボインゴが成長したっていうのに、世の中って上手く行かないねえ〜っていうか、悪いことするからその報いだよ、と
世の少年少女に対して寓話的な教訓を含めてあるみたいな話でしたね今回の巻は。
悪事に手を染めるとロクな目に遭わないんだよ、青少年諸君!
興味深かったのは「指を組むとき親指は右が上か左が上か」で前世が男か女かがわかるというネタですね。
これって荒木先生が考えたんじゃあないでしょうねえ・・・でも面白いですね。
オフ会とかでみんなにやらせてみるんですが、「この人はどこか女性的だ」と思ったら左が上ですよ。ウチの旦那もね。
ボインゴも弟の面倒を良く見る優しい兄であるところなんか、やっぱし前世は女性ではないでしょうか?
ガサツなポルナレフが前世も男だったというのはすごく良くわかりますし。
ただジョセフは・・・2部の時はやたら男っぽくキャラもほとんどポルナレフみたいで、とても前世が女だなんて思えないんですが
3部ジョセフはけっこう面倒見が良く、気配りもよく出来るという感じでちょっと女性っぽいところも有る気がします。
どうでしょ?これって信憑性あります?私は・・・右が上なんですが。
それと似た事で関係ない話なんですが
腕組みする時みなさんはどちらが上になります?
右手が上になる人が多いように思えるんですが、これって利き腕と関係あるんでしょうか・・・
しかし私が調査したところ、利き腕というより「右脳」「左脳」に関係しているように思えます。
感性が豊かというか、直感型というか、いわゆる『右脳型』の人は、左手が上になっていることが多いんですよ
絵がものすごく上手い人とか、音楽的な才能を持っている人とか、直感で行動するカンのいいタイプに多いと思えるんですがどうでしょう。
右腕が上に来る人は思考型というか、物事を論理的に判断するタイプということですが・・・私はこっちですね。
まあみなさんも興味があったら周りの人で調べてみて下さい。
さて、全く無事に承太郎と合流したジョセフたち。大笑いなことに、結局全くオインゴの偽承太郎を疑っては居なかったようです。
どんな服着てたかも全く覚えて無いしね。そんなに早くウンコして着替えるなんて出来っこないし、先に病院にいるし
花京院の偽者も現れていたんだから、フツーわかりそうなモンですが
やっぱし「切れ者」の承太郎と花京院(とアヴドゥル)が居ないから、ポルナレフとジョセフじゃあこんなモンでしょうかね・・・
それでは今週末にはやっとこさ『今月のジョジョ』をやります。お楽しみに!
アリアリアリアリアリアリアリアリアリアリーヴェデルチ!
ウルトラジャンプにはアンケートはありません。
が、プレゼント応募券に書く項目にはしっかり『面白かった作品』の項目が。
というわけでプレゼントが欲しくても欲しくなくても毎号出して『スティール・ボール・ラン』を応援することにします。