
これは、昔のジョジョをノベライズしてツッコミや感想を書いたコーナーです。
『バステト女神』のマライヤ その3
ゴオンゴオンゴオンゴオン
「わたしのスタンド・・・・・・・『バステト女神』の磁力に はまったら もう決して術をやぶる方法はない・・・・・」
ホテルのロビーでマライヤがつぶやく
その美しい足が画面いっぱいに描かれている
が顔は向こうを向いている
バギバギバギバギ
絡んだチェーンがエスカレーターに引き込まれていき、ジョセフの両手は締め付けられていく
吹き出す血(オイル?)
「うおおおおおおおおお」
バギバギバギ
「だ・・・だれか!だれかッ!このエスカレーターを止めてくれッ!」
叫ぶジョセフ
「そ!そうだ!」
バギバギ
「緊急停止ボタンを押すんじゃッ!わしの『隠者の紫(ハーミットパープル)で!」
ドギューン
ジョセフはイバラ型スタンドを出す
バシバシバシ
伸びていくイバラ
バシバシバシ
イバラはエスカレーターの前面をまさぐる
バシバシバシ
「うっ うそっ!!?な・・・ない!? き・・・緊急停止ボタンがついていないだとッ!」
エスカレーターの一番下でタラップにはいつくばりながらジョセフは叫ぶ
「バ・・・バカなッ!」
しかし停止ボタンはイバラの届いていた場所のすぐ向こう側に有った!
「このエスカレーターには!」
ゴオンゴオン
ジョセフは気づかない
ゴオンゴオン
「ボタンがついていないだとお---------ッ」
緊急停止ボタンのアップ
ガグン
それを押す手
押したのはアヴドゥルだった
アヴドゥルは黙ってタラップの上でジタバタしているジョセフを見ている
「ひィィィィィィィィィィィィ首がッ!首がッ!ああああーーーーッ」
鎖はジョセフの首を一周している
だがもうエスカレーターは止まっていて鎖も締め付けていないのに気づかぬジョセフ
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
黙ってみているアヴドゥル
「おとされてしまううううううう--------っ もうだめじゃあーっああああああああああ-------ッ!!」
バタバタバタバ
下りエスカレーターのタラップにはいつくばってジタバタもがくジョセフ
それを涼しい顔で見ているアヴドゥル
「死ぬう〜〜うううううううヒィィィィィ----------ッ」
バタバタバタ
「オホン ンッ! ンッ! もしもし ジョースターさん」
咳払いでジョセフの注意を向けようとするアヴドゥル
エスカレーターは人々に取り囲まれている
人々はジョセフの醜態をさめた目で見ている
「ちょん切れるウウウウウウ」
バタバタ
それでも気づかないジョセフ
「ン!ン!オホーン」
咳払いをするアヴドゥル
「バッサリとおおお・・・・!」
ようやく気づいて顔を上げるジョセフ
シィーン
目の前にたくさんのこっちを向いている人々
後を向くとエスカレーターの上からも何人かの人が見下ろしている
「もうすでに止まっていますよ 停止ボタンはすぐ横についていました」
アヴドゥルが言う
「オ オホッ」
真っ赤になって咳払いをするジョセフ
「い 異常なあ--------し!このエスカレーターの点検は異常なーし!」
ガバッ
叫びながら起き上がるジョセフ
「停止ボタンも完璧に作動するぞ!」
突如ジョセフはエスカレーターの点検係のような行動をとる
「お-----っと もうこんな時間か!あなたホテルのの支配人さんですか? ここの所に認めのサインをいただけますかあ!」
アヴドゥルに向かって手帳を見せサインをさせようとするジョセフ
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?」
何だかよくわからないが黙っているアヴドゥル
「いったい何事です!?ジョースターさん」
アヴドゥルが聞く
「敵じゃ・・・敵スタンドに 術をかけられたッ!わしの体は 今!」
ジョセフのせっぱ詰まった顔
ドシューッ
ホテルのロビーから吸殻いっぱいの灰皿が飛んでくる
ドバーッ
それはジョセフの頭に落ちる
「?」
不思議そうな顔のアヴドゥル
「磁石になっちまっているんじゃ!スチールがくっついてくる!ひっぱって取ってくれ」
グググ
ジョセフの首にくっついた灰皿を取ろうとするアヴドゥル
「しかも!さ・・・さっきよりだんだんと磁力が強くなってきているんじゃッ!」
ジョセフが言う
ドーン
「!」
ジョセフは柱の影にいるフードをかぶった女に気が付く
サッ
女は逃げる
「女だッ!あの女が!本体だ!」
ジョセフは女を指さして叫ぶ
「え?」
驚くアヴドゥル
「あの女を捕まえるんだッ!なんとかして この磁力を早いところ消さなければ だんだん強くなって もう動けなくなるッ!」
ダダッ
駆け出すジョセフ
「表にいる承太郎たちを呼びましょうッ!」
アヴドゥルが叫ぶ
「!」
アヴドゥルの頭上にそばに飾ってあった大きな金属製の仏像が落ちてくる
ガシイイイイィン
それを間一髪で受け止めるアヴドゥル
バアアアアア
「呼んでいるひまはないッ! あの女に逃げられてしまうッ!せめて顔を見るんじゃッ!」
ジョセフは廊下を歩いている女を指さす
仏像を抱えているアヴドゥル
スッ
窓を曲がる女の足
「あっ」
叫ぶジョセフとアヴドゥル
そこにはLadies(女性)の文字
「ふ・・・婦人用のトイレに入りましたよ・・・・どうします?」
アヴドゥルが聞く
「わしゃ入るぞッ!命がかかっているんじゃ!絶対あの女をつかまえるんじゃッ!」
バン
踏み込むジョセフ
「ジョ・・・ジョースター・・・さんッ!」
バーン
広々とした女子トイレの中
いくつかの個室はドアが閉まっていて使用中
「しーっ」
「しーっ」
アヴドゥルとジョセフは声を潜めながら相談する
「わ・・・わからないです ・・・ど・・・・どの扉に入ったのでしょう?」
アヴドゥルが聞く
「脚がグンバツの女だ 脚をさがせ 脚を見ればすぐわかる」
ジョセフが言う
「あ・・・あし?の・・・のぞくんですか?」
あせるアヴドゥル
そお〜〜
個室の下の隙間から中に居る女性の脚を覗くアヴドゥル
「う・・・ううち・・・ちがう」
それはものすごく太い大根足
次のはアミタイツを履いた派手なサンダルの脚
その次はパンツを履いている
覗き込むアヴドゥルの顔
「!」
ハッとするアヴドゥル
ゴゴゴゴ
それはリボンのついたパンプスと濃い色のストッキングを履いた脚
「ジョ・・・ジョースターさん・・・こ ここです!」
アヴドゥルは指さす
「来てください!この脚では!?」
ササァーッ
ジョセフは足音を立てないように走って来る
しかしジョセフの磁力のせいでWCのカギが次々と動き『VACANCY(あき)』になる
カシ−ンカシーンカシーンカシ−ン
カシーン
カシャン
『VACANCY(あき)』の文字
「!」
ハッとするジョセフ
アヴドゥルもそれに気づく
振り向くジョセフ
ドオーン
なんと3つの個室がジョセフのせいで開き3人の女性が便器に座ったままこっちを向いている
ドコドン ドコドン ドコドコドコ
あっけにとられたり怒っていたりする女性たちの顔
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ババーン
絶句するジョセフとアヴドゥル
カシャン
『VACANCY(あき)』の文字
ドジャーッ
水を流して誰かが個室から出てくる
ギッ
それは抜群に美しい脚
ブルブル
だが小刻みに震えている
「あーら さっきのステキなお方 今度はこんな所まで・・・・なんて大胆なアプローチでしょうっっ」
ドジャーッ
それはさっきジョセフがうっかりスカートをめくってしまった高齢の女性
「ゲッ」
ムチュー
シワシワの口元アップ
「HOLY SHIT!あのババアだァ!2階にいたのにィィィィィィィ まちがうかフツー?」
泣きそうな顔で叫ぶジョセフ
「い・・・いかんひと違いだ す すっごくまずい!この状況」
あせるアヴドゥル
「に・・・逃げろっ」
「きゃあああああああああチカンンンン----------------ッ!!」
「いいえす・て・きゥ 」
ガシャァンンン
トイレットペーパーや掃除用具と一緒に窓から放り出されるジョセフとアヴドゥル
「あああーっ これはわたしのイメージじゃあない・・・・・・トイレでの災難はポルナレフの役だ!」
アヴドゥルがつぶやく
コッコッ
歩いている女(マライヤ)
「ウフフフフフフ」
笑うマライヤ
「あっ あんなところを歩いている!」
アヴドゥルがマライヤを見つけて叫ぶ
バアアアッ
「くそ いつの間にあんなところにィィィ 追うんじゃ!」
ダダダーッ
ジョセフとアヴドゥルは並んで走る
「ア・・・アヴドゥル!言うのを忘れとったが 決してコンセントのようなものをさわるなよ!どこについていようとも決してさわるな!!」
走りながらジョセフはアヴドゥルにアドバイスする
「それが敵のスタンドなんじゃ!感電したような感覚があって磁気をおびはじめるんじゃ!」
「!」
ジョセフの言葉にピンと来るアヴドゥル
「・・・・・・・・・・・・・・もうさわりました ジョースターさん」
辛そうな顔で言うアヴドゥル
「なっ なにィーッ どっ・・・どこでェ!?」
あせるジョセフ
「さっきのエスカレーターの緊急停止ボタンを押したとき 隣にコンセントがあって ビリッときました!」
(さっきアヴドゥルがボタンを押したコマを見返すと確かに隣にコンセントのようなものが描かれていた)
「・・・・・・・・・・・・・・・」
ジョセフは無言でアヴドゥルの体を調べる
するとアヴドゥルの肩や背中にも安全ピンやクギ、画鋲やコーラの王冠が!
「あ・・・あの女」
ジョセフが叫ぶ
しかしジョセフの右頬はピッタリとアヴドゥルの左頬にくっついている
「ジョ・・・ジョースターさん 少し離れて走ってくださいッ!走りにくいですッ!」
アヴドゥルが言う
ドドドドド
顔をくっつけたまま走る男二人
「お・・・おまえこそ離れろ アヴドゥル!」
ジョセフが言う
「な・・・なにいってるんです あ・・・あ あなたが寄ってくるんですよッ!」
二人はお互いの磁力でくっついて離れることが出来ない
ドドドド
「じっ・・・・・・磁石と磁石はすいつく!うああ こ・・・この敵は!」
「ウフフフフ」
少し離れたところを余裕で歩いているマライヤ
「つ ・・・・・・・・・・・強いッ!」
ガシィィンン
くっついたまま前につんのめってコケる二人
(つづく)
完全コメディですね今回は。先回もかなりのドタバタでしたが
今回は一般人を巻き込むことも無く、ジョセフが一人で悪戦苦闘しています・・・いやアヴドゥルまで。
アヴドゥルとジョセフの関係は、年齢差もあるんで年配のジョセフが熱くなりやすい(スタンドが)アヴドゥルをいさめるという図式を想像しがちですが
実際はオッチョコチョイのジョセフをクールなアヴドゥルがフォローするという関係になっているようですね。
いや〜幾つになってもキュートだわジョセフ。少年の心を持っていると言えば聞こえはいいですが
実際「いいかげん落ち着けとこのジジイ」というのが身内の方々(特に承太郎)のご意見なのでは無いでしょうか?
それがイイんですよねジョセフ。「わし」なんて自分の事言っちゃって「じゃよ」なんて語尾に付けちゃって
落ち着いたフリをしているんですけど中身変わってな〜い!!
このはっちゃけっぷりは「アゲイン」という楳図かずお先生のマンガの主人公を思い出します。主人公のじいちゃん、子供に戻っちゃうんですが。
しかしエスカレーターで首がいつ飛ぶかとギャーギャー騒いでいるジョセフもカワイイですが、機械が止まった後周りのギャラリーに対して取り繕うため
エスカレーターの点検員を装ってごまかすところがとてもいい。さすが機転がきくというか、ぜんぜんきいてないというか・・・
お色気バアちゃんカワイイです。体がすごく小柄なのでマライヤと間違うわけがナイと思うんですが、グンバツの脚してるんですね。
きっとお若い頃は色っぽい美人だったんでしょう。想像する気はナイですが。
ジョセフにしてみれば「なんでまた出てくるんだこのババア!ストーカーか?」という気分なんでしょうが
ババア(失礼)にしてみれば「またアタシの後を追ってくるわ。情熱的なお方」なんですね
誤解が生む微妙なロマンス。もてる男はつらいね。羨ましくはないですが。
そしてマライヤの術中にハマりアヴドゥルまでもが磁石になってしまいます。
「これはわたしのイメージじゃあない!」はともかく「トイレでの災難はポルナレフの役だ」とはなんたる暴言。
きさま仲間をなんと思っているんだと説教したくもなりますが
まあ、一連のポルナレフの災難を見ているアヴドゥルが「こいつがいる限りオレは2枚目でクールな役割で居られるな」と思うのも仕方ありません。
が、それは承太郎の役割ですよアヴドゥル先生。
いや、ジョジョに於いては承太郎さえもトイレを転がり回る役になりかねないということを認識して欲しいですアヴドゥルさん・・・
と、ふとサボテンに突っ込んで白目剥いてリタイヤしたSBRのアブドゥルさんの事を思い出した私・・・
それでは詳しいツッコミは明日の『勝手にギアッチョ』でやります。
アリアリアリアリアリアリアリアリアリアリーヴェデルチ!
ウルトラジャンプにはアンケートはありません。
が、プレゼント応募券に書く項目にはしっかり『面白かった作品』の項目が。
というわけでプレゼントが欲しくても欲しくなくても毎号出して『スティール・ボール・ラン』を応援することにします。