これは、昔のジョジョをノベライズしてツッコミや感想を書いたコーナーです。



『バステト女神』のマライヤ その4
ピッタァアアアーッ
地面に倒れ、頬と頬をピッタリくっつけたジョセフとアヴドゥルが扉絵
「ああーなんてことだッ!わたしの体も磁石になってしまうとはッ!」
絶望的に嘆くアヴドゥル
「落ちつけアヴドゥル!術にはまっちまったものはしょうがない!この『スタンド』と闘って勝つことを考えるのだッ!」
あせりながらも冷静になれとアヴドゥルに言うジョセフ
ビシィ
くっついているジョセフとアヴドゥルの足
ガシィッ
そして腕同士もくっつき合っている
「あの女はどこだ くそォ!」
「見あたりません」
「ペッペッペッ ころんだら体中砂鉄だらけだ」
「ゆっくり立てアヴドゥル」
二人はもがきながら体を引き離すため立とうとしている
砂埃まみれの二人はなんとか支えあって立つ
「立てたぞ と・・・ ・・・とりあえず引き離すことにトライしてみよう 2人でくっついているのだから 単純に考えてひとりの磁力の2倍の力だ・・・」
歩道の方に木の柵が並んでいる
「あの木の柵のところまで行ってあれにつかまって離れよう」
ジョセフの顔アップ
「行くぞアヴドゥル!下腹に気合を入れろッ!リズムをとれ」
アヴドゥルの顔アップ
「はい ジョースターさん」
二人は顔と足、腕をくっつけたまま横向きに柵のほうに歩く
「いちに いちに いち!に!いちに いちに いちに」
ヒョコヒョコヒョコ ヒョコヒョコ
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
そんな二人の様子をじっと見ている二人の子供と犬
「あ」
それに気づくジョセフたち
「ジョ・・・ジョースターさん わ・・・わたし すごく恥ずかしいです」
アヴドゥルがつぶやく
「おい!ガキども何みてるッ!ダンスの練習しとるんじゃよ ダンスのッ!向こうへ行けッ!コラッ!」
ジョセフが怒鳴る
「そ・・・外でのダンスは気持ちいいなあー」
アヴドゥルが言う
ダダーッ
路地に逃げていく子供
「いちにの」
バッ
急いで柵に飛びつくジョセフとアヴドゥル
「やったッ!ころばずにここまでこれたぞッ!」
喜びの声を上げるジョセフ
「そ・・・・そうですね」
まだ不安げなアヴドゥル
「アヴドゥル 少しずつ体をズラして動かすことができるか?」
ジョセフが聞く
「はい なんとかできます」そう言ってアヴドゥルは少しずつ体を下に下げる
ズズズ
「よし・・・わしは柵につかまっとるから 少しずつ わしの体の下の方へ動いて 足のつま先から離れるんじゃ!」
ジョセフには『プラス極』という注釈がついている
「わしの頭とお前の頭がくっつくということは 頭と足は逆に反発してはなれるはずじゃ」
アヴドゥルには『マイナス極』という注釈
その下にはそれぞれ『足はマイナス極』『足はプラス極』と書いてある
「そ・・・そうですね」
そう言いながら顔をずらすアヴドゥル
ズズッ
「うむむ そ・・・その調子じゃ」
ジョセフが言う
アヴドゥルは顔の位置をジョセフの頬から下に下げて胸から腹へ
ズズ・・ ズズ・・・
ズズズズ
アヴドゥルの手がジョセフの腹をまさぐりながら下に下りる
「うう」
アヴドゥルの様子がおかしい
「ど・・・どうした?アヴドゥル」
「な・・・・なんか この姿勢が・・・・」
その時アヴドゥルの両手はジョセフの胸、顔は股間に密着している
「すっごくやばいんじゃあないですか!?人に見られたら誤解されるというか・・・・・・・・・・・・・・・」
赤くなってうろたえるアヴドゥル。しかし顔は股間から離せない
「だ・・・誰も見てやせんから早くひき離れるん・・・・・・・・」
当惑したジョセフがそう言い掛けたとき!
「どワああああぁああぁああ」
ジョセフは悲鳴を上げた!
なんとさっき逃げた二人の男の子が友達を引き連れて10人近くでジョセフとアヴドゥルの行動を見物していたからだ
「いっぱい友だち連れてきてるゥゥゥ--------------ッ」
顔を隠し叫ぶアヴドゥル
「お・・・おい テメーラッ 向こうに行けッ! わしらを見るんじゃあないッ!」
ジョセフは強気で子供たちに怒鳴る
じぃ〜〜〜っ
しかし言うことを聞かないでジョセフたちの前から離れない子供たち
「こらッ!行けといったら行けェェェ----ッ このガキャ----ッ」
逆上するジョセフ
「アヴドゥル早く早くッ!離れるんじゃッ!」
アヴドゥルをせかすジョセフ
「早くといわれても!」
懸命に股間から顔を離そうと悪戦苦闘するアヴドゥル
「ああ〜〜〜〜〜これはわたしの役じゃあない・・・決してェェェェ」
ガグガグ
子供たちが見守る中で引っ張られているジョセフの腰が揺れる
ガグガグガグ
「ひィィィィィィィィィ」
今度はアヴドゥルが背中側に行ってしまい、ジョセフは懸命に柵につかまりながら背中に密着したアヴドゥルを振りほどこうと必死に腰を振る
「アッ」
それを見ていたのはあの、ホテルでジョセフに好意を抱いていた年配のご婦人。
プルプルプル
怒りに右手が震えている
「ゲッ!さ・・・・さっきのバァさんだ・・・」
ジョセフがつぶやく
プルプルプルプル
「すてきなお方と思って追ってきたのに こんな趣味があったなんて・・・」
怒りに震えるバァさん
「乙女心をもてあそんだわねー この浮気者ォォォ----ッ!!」
オゴオーッ
怒って叫ぶバァさん
「早くッ!早くしてェェェ〜〜〜〜〜アヴドゥル わしゃもう涙が出てきたァ------ッ」
ウヘヘヘヘヘ
あまりの展開に泣き笑いのジョセフ
「この悪党がァ-----ッ!!」
バシ バシ! バシ!バシ!
傘でジョセフたちをたたきまくるバァさん
「しェェェェェェェェェェ」
悲鳴を上げるジョセフ
「HELP ME! OH MY GOD」
バシッ
バッ
やっと二人は離れる
柵の下は坂
その下には線路が続いている
「やったァーッ」
ゴロゴロゴロゴロゴロ
離れることができて別々に坂を転げ落ちていくジョセフとアヴドゥル
「呪われろウスラボケッ 地獄へ落ちろーっ」
坂の上で悪態をつくバァさん
「おたがい離れて行動するんじゃアヴドゥル!おまえの磁力もだんだん強くなってきているッ!」
「ウフフフフフ・・・・」
壊れた石塀のようなところに腰掛けてタバコを吸いながら笑っているマライヤ
タバコに手をやる
「フーッ」
煙を吐き出すマライヤ
「いた・・・あの女だ・・・・・・」
アヴドゥルが言う
「余裕こいてタバコふかしていやがる」
ジョセフが言う
「アヴドゥル そっちから回れ 今度は逃がすんじゃあないぞ どうやらしたたかな女のようだ なにか罠をはってるかもしれん」
走り出すジョセフとアヴドゥル
「!」
アヴドゥルが何か気づく
「い・・・いえ ジョースターさん もうすでに罠にはまってしまっていたようです」

アヴドゥルは足元を指さす
「?」
何だろうとそこを見るジョセフ
ドーン
そこには横たわる線路
「あっ」
ヨロヨロヨロ
線路に踏み込むアヴドゥル
線路を踏んでよろけるジョセフ
ヨロヨロヨロ
「鉄道線路!あ・・・足がくっついてしまいましたッ!」
アヴドゥルが叫ぶ
ヨロ
ズルッ
線路上でアヴドゥルの足がすべる
「おおおおお---------っ」
そしてその足はジョセフの足に吸い寄せられる
ズーッ
お互いの足が引き寄せられる
ガッシィィン
「うわああああああ またお互い!くっついてしまったァ----ッ」
線路上にジョセフ、その背中に背中同士くっついたアヴドゥル
「ウフウフフフフ」
笑いながらタバコをくわえているマライヤ
「!!!」
ジョセフがハッとする
線路に倒れた二人
そしてその線路の伸びる先
「この音はッ!」
線路からかすかな音がする
コトトーン コトトーン
コトトーン コトトーン
コトトーン コトトーン
だんだん大きくなる音
「や・・・・・・・やばいッ!このままだとやばいぞッ!アヴドゥルッ!『魔術師の赤(マジシャンズレッド)』で線路を焼ききれッ 早く脱出するんじゃ」
ジョセフが言う
ジョセフの見る方向から電車の警笛がわずかに聞こえてくる
プァァー
「きたッ!列車がきたッ!早く焼き切れッ!」
ジョセフが叫ぶ
「で・・・・・できませんッ!この線路を焼き切ったら列車が脱線して大事故になって大勢の人が死にます」
アヴドゥルが言う
コトトンコトトンコトトンコトトンコトトンコトトン
トコトンコトトンコトトン
「フフフフフフ」
笑うマライヤ
「あ・・・・・・あの女!なんて女だッ!」
歯噛みして怒るジョセフ
ドギューン
ジョセフはイバラスタンドを出す
シルシルシル
イバラは伸びて少し離れたところに立っていた杭に巻きつく
「このイバラであの女をつかまえたいが わしの『スタンド』の射程距離の外にいる!この杭を このままひっぱって脱出したいが・・・・・・・ッ!!」
あせるジョセフ
ゴドドン ゴドドン ゴトトン
鳴る線路
ズルズル
少しずつ杭の方ににじり寄るジョセフたち
ギリギリギリ
杭にイバラスタンドが食い込む
「だ・・・だめじゃあッ もう磁力のほうが強くなっている!」
叫ぶジョセフ
「ジョースターさんひっぱってもっと!ガンバッテ」
叫ぶアヴドゥル
ギリギリギリ
プアーッ
列車が見えてくる
「き・・・きた 強くひっぱって!」
「うおおおおおおおおおーッ」
渾身の力を振り絞りながら叫ぶジョセフ
バギバギ
しかし杭はスタンドの引っ張る力に耐え切れず折れる
「アッ」
抜ける杭
「なにィー」
ドゴオオオオオ
二人のすぐそばに迫る列車
「勝った・・・・・」
物憂げな表情でつぶやくマライヤ
ゴバァーッ
通り過ぎる列車
ガダダンガダダンガダダンガダダン
ゴオ---------ッ
広々とした平原を突っ走る列車
「ホホホホホホ」
立ち上がりポーズを取るような格好で笑うマライヤ
「オホホホホホホホ 勝ちましたわDIO様・・・次は承太郎とポルナレフを殺します」
報告するように独り言を言うマライヤ
「おい アヴドゥル まくら木を焼ききって土を掘るなんてよくぞ思いついた!」
線路の下に穴を開けそこにもぐりこんで線路を支えているジョセフとアヴドゥル
「これですよ これ!これこそモハメド・アヴドゥルのイメージ!こういう役こそわたしのキャラクターです!ハハハハハ」
楽しそうに笑う二人
ドーン
マライヤ怒りの表情
目をむき鼻水を垂らし唇を歪めさっきまでの妖艶な美女が台無し。
「こっ このビチグソがぁ〜〜〜〜っ」
ピクピクプルプル
痙攣する顔面筋

(つづく)


す、すごいです最後のコマの顔面ドアップ。
ここまでひどい顔をした女性が描けるとは!
思えば荒木先生は女性を書くのが苦手で
それを克服しようと女性が主人公のマンガを描いたり、他のマンガ家の作風を真似たりしていたんですが
3部のここに来て、荒木先生特有の女性が描けるようになってきましたね。(偉そうに)
きれいな人をすました顔で描くのはカンタンなんですよ。
そんな顔の見本はそこらじゅうにありますからね。
グラビアも映画ポスターも、みんなその人の最大級の「いい顔」で写ってますから。
だけど人間の表情というのはクルクル変わるものです。
そしてそれが内面をあらわしているんです。
そんな心象風景ピッタリな顔が描けるというのは素晴らしいことですね〜。
美しい女性でも怒ったときには言葉が変わり、顔も別人くらい変わるか・も!

そして良かったですねえアヴドゥルさん。汚名挽回・・・もとい汚名返上。
先回のWCから逃げ回った屈辱に今回は子供にはずかしーい姿を見られまくるという大醜態。
子供は何を思ってみていたんでしょう・・・どの子もカブトムシが交尾しているのを見るような冷めた目つきですが。
それにしてもこの組み合わせでホモネタですか!
普通承太郎と花京院とか、あとポルナレフとか(誰と組み合わせるかは・・・うーむ)
若い二人ならいざ知らず、よりによってジジイとブ男(ファンの人すみません。作中でそう言われていますんで)のカップル!
いや・・・この二人だからいいんでしょうか。承太郎と花京院だったらシャレになりませんよ、ねえCL●MP先生。
というわけで間一髪でピンチを逃れ、次回は逆転なりますか?
磁石に対抗する手段はあるんでしょうか
互いにくっつき拘束された状態で
しかもいろんなもの飛んでくるし〜
線路ってのはガチで鉄ですからねえ。これ以上危険な鉄はありません。
よく考えてあるな〜と感心しましたよマッタク。


それでは詳しいツッコミは明日の『勝手にギアッチョ』でやります。
アリアリアリアリアリアリアリアリアリアリーヴェデルチ!



ウルトラジャンプにはアンケートはありません。
が、プレゼント応募券に書く項目にはしっかり『面白かった作品』の項目が。
というわけでプレゼントが欲しくても欲しくなくても毎号出して『スティール・ボール・ラン』を応援することにします。

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