これは、昔のジョジョをノベライズしてツッコミや感想を書いたコーナーです。



『バステト女神』のマライヤ その6


扉絵は切れた電線
電柱から垂れ下がり生きたようにうねる電線の切り口からは高圧電流の火花が絡むように飛び散っている
バヂッ
バヂバヂッバヂッバヂッ
カッシャアン
体中についた鉄製品の重みで地面に倒れるジョセフ
ググーン
生き物の触手のように伸びる電線
シャワシャワシャワ
しかし電線は空中で止まって浮いている
マライヤはそれをあやつるように右手の指を一本立てて叫ぶ
「磁力で高圧線を引っぱって 感電 黒こげになるがいいわッ!」
シャワシャワシャワシャワ
それを少し離れたところから見ているアヴドゥル
ギャン
ジョセフの顔に飛んでくる電線
ギャン
もう一本はアヴドゥルの方に飛んで来る
ガッシィィン
『隠者の紫(ハーミット・パープル)!』
心の中で念じてスタンドを出しそれで電線をつかんで止めるジョセフ
「うぐぐっ-------」
ゴォッ
『魔術師の赤(マジシャンズ・レッド)』
アヴドゥルはクールにスタンドで電線を焼ききる
ジューッ
「アヴドゥルは炎でかろうじて防御できるが ジョースター おまえはもう無理だ」
またナイフを取り出すマライヤ
バス バッ!
またナイフを空に投げて電線を切る
ギャオオオオ
マライヤの体の周りに浮く電線とナイフ
「わが『バステト女神(じょしん)』の威力はもうお前の『隠者の紫(ハーミット・パープル)』のパワーを・・・・・・・・・・・」
隠者の紫(ハーミット・パープル)で寸止めされながらもジョセフの眼前で火花を散らしている電線
「圧倒的にうわまわっているッ!!」
バチッバチッババチッ
ツォオオオ
あせっているジョセフの顔
バヂッバチバヂ
目の数センチのところで火花を散らす電線
ズーッ
すると電線の束からまだ数センチ線が出てくる
「ヒッ」
おののくジョセフ
ガシャン ガシャン ゴォ
ボッ
重い体で地面に倒れながらも電線やナイフを焼きながらマライヤに近づいてくるアヴドゥル
「女!きさまを炎で焼いてくれるッ!」
しかしアヴドゥルの表情が変わる
「!」
ズルズルズルズル
地面を引っかくアヴドゥルの指
しかし体は後ろに引っぱられているようだ
「ひっ ひきずられるッ!体がひっぱられる な・・・なんだ!?」
ズルズルズル
はいつくばったまま引きずられまいと踏ん張るアヴドゥル
グラッ グラッ
背後でグラグラ揺れる軽トラック
グッバ!
立ち上がる軽トラック
「アッ」
驚いて叫ぶアヴドゥル
ゴジャアアン
そして軽トラックはそのままアヴドゥルを直撃して落ちる
「うげっ」
メリメリメリメリ
軽トラックの重量が倒れたアヴドゥルにかかる
「おれには鉄をもとかす炎があるが防御しきれない!か・・・体が おしつぶされるッ・・・」
バヂバヂバヂバヂバヂ
火花散らす電線が目前に迫るジョセフ
「うおおおおおおおお耐えきれない!」
「ジョセフ・ジョースター 最後に言うけど あなた なかなかステキだったわよ」
腕を体の前で交差したポーズをとったマライヤが言う
「hんの10数分の出会いだったけど その行動ぶりから 知的でユーモアがあって 若い人にはない 経験からくる判断力があるということをあたしは感じたわ」
婉然と笑うマライヤ
「そのお顔もチャーミングだしね 年齢はかなり離れてるけど 恋人になってもいいなんて思ったりしてウフフフ」
笑うジョセフ
「そ・・・そいつはうれしい・・・な だったら助けてくれ」
バヂバンヂ
頭に犬の食器を乗せ看板をくっつけながら隠者の紫(ハーミット・パープル)で電線を抑えるジョセフ
「う〜ん」
マライヤの目元
「た・・・たしかにわしの『隠者の紫(ハーミット・パープル)』より圧倒的にパワーが強い もうささえきれん この磁力を止めてくれ た・・・たのむ」
バチッ バヂッ
目の前に迫る高圧電線におののきながら懇願するジョセフ
「でもだめよ だってあんた DIO様の魅力には遠くおよばないもの」
バチ バチッ
哀れむような目で言うマライヤ
「ど・・・どうしてもこの磁力をとめてくれないのか?」
バチバチバチ
情けない顔のジョセフ
「ダメダメ!残念だけど死んでもらうわ」
手を振りながらそっけなく答えるマライヤ
「これほどたのんでも?」
必死のジョセフ
「しつこいね!バカ」
怒ったような顔をするマライヤ
「それじゃああんたの負けだ お若いレディー」
ジョセフが言う
マライヤの顔
「なに!?」
ハッとするマライヤ
パッ
ジョセフの手が地面から離れる
手は道路の縁石をずっとつかんで踏ん張っていたらしい
「あっ!」
声を上げるマライヤ
ブン!
電線は隠者の紫(ハーミット・パープル)でしっかり抑えたまま空中に浮くジョセフ
それを見ているマライヤ
ドグシャァーン
次の瞬間、右方からジョセフとその体に付いていた鉄の山、左方からは軽トラなどをくっつけたアヴドゥルの体が飛んできて
あっという間にマライヤの体を左右から挟んだ
「ぐぇッ!」
バギバキバギ
口から血を吐き苦しむマライヤ
メキメキバギバギ
手袋をした手が助けを求めるように虚空を泳ぐ
「だからさっき言ったろう はさみうちにするとな 磁石と磁石はひきあう・・・我々を結ぶ直線上に入ったのが運のつきというところかな・・・・・・」
わずかに微笑みながらジョセフが言う
「聞こえてませんよジョースターさん 気を失ったみたいです この重量 この磁力同士にはさまれたんだ 骨折の一、二本じゃあすみませんな」
アヴドゥルが言う
ガシャァン
くっついていた鉄製品がいっせいに落ちる
ジジジ ジジジ
切れた電線が燃えながら電信柱からぶら下がる
自転車に空き缶、鉄柵や鉄管やナンバープレート
それらの中からすっくと立ち上がったジョセフとアヴドゥル
ポンポンパンパンパッパ!
帽子や手で体のほこりをはたくジョセフとアヴドゥル
ジジジ
鳴る電線
アヴドゥルは車のドアミラーで髪を整える
クィッ
ジョセフは帽子をかぶる
「さて メシでも食いに行くかな」
まったく普通の様子で言うジョセフ
「ええ まったく 走り回りましたから ハラがすきましたね」
アヴドゥルが答える
「午前9時か」
ジョセフは時計を見る
太陽は高く登っている
「ビ・チ・グ・ソが・・・・・・・・・」
ピクピク
鉄の山の中で小さくつぶやくマライヤ
痙攣する手

一方こちらはポルナレフと承太郎
「おせーなあ-----なにやってんだ?女の身じたくよりおそいんじゃあないの?」
座り込んでほおづえをついたポルナレフがボヤく
「アギ」
イギーのためいき
「やれやれだぜ」
後ろを向いた承太郎がつぶやく
マライヤ
『バステト女神(じょしん)』
全身骨折による入院
再起不能(リタイヤ)
「♪」
「キャ!」
「キャッキャッ」
子供たちが道端でどろんこ遊びをしている
ドボドボ
土に水を混ぜて泥団子を作る子供たち
「はい奥様 バーボン・ウィスキーのソーダ割りでございますわ めしあがれ」
「まあおいしそう」
女の子がジョッキについだ泥水を他の女の子にすすめる
「ごくごくごく」
飲むまねをする女の子
「まあ 朝っぱらからおみごとな飲みっぷりでございますね奥様」
「かまいませんことよ たくの主人は出張で1週間は帰ってきませんの ホホホ」
お上品な言葉遣いでままごとをする女の子たち
「さあ ケーキもたらふくめしあがれ」
「あら お気を使わないで 奥様」
ホホホ
その様子を見ているポルナレフ
「へへへ 子供は無邪気でいいよなあ」
うれしそうに子供の様子を見ているポルナレフ
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
承太郎は時計を見ている
「じじいとアヴドゥル やはり遅すぎるな・・・」
承太郎が言う
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
振り向くポルナレフ
「敵と遭遇しているのかもしれん」
承太郎は言う
「ちょいと見にいった方がいいかな」
ポルナレフが言う
「ああ やれやれだがな」
承太郎が答える
「こいイギー」
イギーを呼ぶポルナレフ
ガルルル
うなりながら飛んでいくイギー
「わかったわかった」
ガルル
うなるイギーをよけながらポルナレフが言う
遠ざかる二人と一匹の手前に誰かが立っている
女の子たちの中に一人バケツとひしゃくを持った男の子がやってくる
「おおーい ぼくも仲間に入れておくれーっ」
ドドドド
「わがままいうから だめだワサ」
男の子を追い返す女の子たち
「べーっ」
ドン!男の子は手前に居たさっきの男にぶつかる
「いてててて」
持っていたバケツの水は男の足にかかる
ピチャ
「あ」
それに気づいた男の子
ゴゴゴ
男はサングラスをしてパーマがかった頭を顔の横で2つに束ねて、丸い鈴のようなものを3つずつぶら下げている
ゴゴゴゴゴ
その目つきは冷たいというより変態的
「ボーヤ 泣かなかったね えらいねー けがはない?」
男は聞く
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
黙っておびえた顔をする子供
「ぼうや 君いくつ?」
おずおずと4本指を出す男の子
「4さい フーン えらいねー君のパパは今何してるの?」
「お仕事」
ちょっと慣れた様子で答える子供
「パパはお仕事行っていないの?えらいねェ----じゃあママは?」
しゃがんで子供と同じ目線になって聞く男
「お家でおせんたくしている」
子供はいう
「ひとりで遊びにきてるの?」
コクッ
少し微笑んで首をふる子供
ガバァ
「そんじゃあブン殴ってもいいなあッ!ズボンにドロをつけやがって てめーが弁償すんのかよ 働いて弁償するったって てめーが働けるよーになるまで オレは何年待ちゃあいいんだよッ!こまったガキだぜッ!」
いきなり子供に迫って怒鳴りだす男
「ヒック」
ひきつる子供
ボゴオ
殴られた音
バシャアァーン
「きゃああああーっ」
「ママあああ〜っ」
「うえええ〜ん」
子供たちの悲鳴と泣き声
「ジョースターとアヴドゥルはマライヤが闘っている・・・このアレッシー様が承太郎とポルナレフをブチ殺します」
男の背後に鳥のような顔をして杖を持ったカード
ドン
「やつらは強いッ!どんな卑きょうな手を使ってでもなあ〜〜〜ああ ハハフフフフフフ」
この男の名はアレッシー
嵐と暴力の神
セト神の暗示のスタンド
口ぐせはえらいネェ〜〜〜〜



(つづく)


出たよ出ました新手のスタンド使い登場!
みるからに胡散臭い&気持ち悪い男ですアレッシー
そして子供をいじめる手口も陰険&暴力的。(画面には描かれてませんが)
これは、荒木先生の子供たちに対する意思表示では無いでしょうか。
子供は無邪気でかわいい。だけど迷惑をかけるしうるさい。
親が居なければ何の力も無い。いじめるにはもってこい・・・と。
少年読者もいるジャンプで直接いじめるシーンは描けないでしょうが
ここには荒木先生の子供に対する「誰でも持つような憎しみ」が現れていると思います。
もちろん無邪気なものに対する愛とうらやましいと思う気持ちも。
子供をいじめる男を出す真意がまだよくわかりませんが
子供だから、無邪気だから何でも許されると思うなよと言うのは
かつて子供であった大人だからこそ言えることだと思います。
それにしても昼間っからバーボンをあおるオママゴト・・・この子達の親の顔が見たい。

さて、マライヤがリタイヤしましたが、時間軸としてはこのアレッシーとマライヤは同時に二人ずつを襲っていたのかも知れませんね。
マライヤに襲われた2人が援軍を求めるとややこしくなりますから。
いっそ同時にあっちの戦いとこっちの戦いを同時に描くのも面白いかも知れませんが
少年誌だと複雑な描き方は出来ないかな
映画でもそういうのはカッコイイけど見てると混乱しますしねえ。
マライヤがジョセフにちょっとホレてしまったというのは本当でしょうか
ジョセフの年老いても変わらぬ魅力的なところを作者として強調して見たかったのではないでしょうか
だってアヴドゥルと磁石化してからのジョセフって・・・
あとマライヤがDIOの魅力について語るところが意外でした。
誘惑されたんでしょうかマライヤ
「この仕事が上手くいったらDIO様と」とか期待しちゃってるんでしょうかこの女子は。
DIO様は男ばかり屋敷に囲ったり恋男に会いにアメリカくんだりまで高飛びする生粋のゲイだと知ってるんでしょうか(問題発言)

マライヤ編が終わってアレッシー編がいきなり始まりましたが
ポルナレフと承太郎がジョセフ&アヴドゥルのように協力して戦うのかが気になります。
承太郎と花京院みたいに息ピッタリのコンビになるんでしょうか
それにしてもこのコワモテ二人といっぺんに戦おうだなんて、どんなに強力なスタンド使いなんでしょうかねえ
性格だけは思い切り怖そうですが。


それでは詳しいツッコミは明日の『勝手にギアッチョ』でやります。
アリアリアリアリアリアリアリアリアリアリーヴェデルチ!



ウルトラジャンプにはアンケートはありません。
が、プレゼント応募券に書く項目にはしっかり『面白かった作品』の項目が。
というわけでプレゼントが欲しくても欲しくなくても毎号出して『スティール・ボール・ラン』を応援することにします。

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