これは、昔のジョジョをノベライズしてツッコミや感想を書いたコーナーです。



DIOを撃つ!?の巻
オオオオオオオオ
カイロの町
奥の方にひときわ大きな屋敷があり、そこに雲が集中線の様に集まり異様な雰囲気を出している。

ゴソゴソ
暗闇にうごめく何か
「ちくしょう 暗いぜ 目がなれねえ」
物音の主は真っ暗な中で独り言を言う
「あの野郎はどこにいやがるんだ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・真昼間だってのに・・・・・・・・・・・・」
黒のベタ塗りだけのコマに白くセリフを書いた吹き出しだけが描かれている
「探すのにひと苦労だぜ この館は・・・・・・」
カチ!
シボッ
ZiPPOのライターが点火して明るくなる
パァアアアアァア
ライターを持っていたのはホル・ホース
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ライターでくわえたタバコに火をつけながら何か考えているホル・ホース
「たしかあっちの部屋だったな DIOのいる部屋は・・・・・・・」
暗闇のほうに歩いていくホル・ホース
ガッ
何かにつまづく足
それを見るホル・ホース
足元には口から血を出して死んでいる美女
「・・・・・・・・・・・・」
美術品や金貨と一緒に無造作に捨てられているような女たち3人を見ながら絶句しているホル・ホース
「な なんんだ・・・DIOの『食料の喰いカス』か・・・」
ホル・ホースがつぶやく
この女どもはイヤイヤじゃあなく 自ら喜んでヤツに血を吸われる・・・とんとわからねえ心境だぜ!
悪魔の人望というやつか・・・恐ろしい男だ DIOというやつはよ・・・
それにこの財宝と美術品・・・・・・・いったいどこから手に入れたんだ?あいつにできないことはないという感じだぜ・・・・・・
「何か・・・・・」
いきなり声がしたのでビビるホル・ホース
ドッキィ
そして振り返るホル・ホース
「用か?」
声がしたのは上の方からだった
上を見るホル・ホース
グォオオオオオオ
高い天井まである本棚にかかったはしごに登っている男
キュィーン
「DIO!」
ホル・ホースが叫ぶ
ゴゴゴゴゴゴ
DIOの顔は影になっていて見えない
「・・・・・・・・・様」
あわててサマをつけるホル・ホース
ハアーハアーハアーハアー
息使いがはげしくなるホル・ホース
ストッ
DIOは身軽に地面に降りる
「ハアハアハアハアハアハア」
まだ息を荒げているホル・ホース
ゴゴゴゴ
部屋は異様なもやに包まれていて足元が見えない
ち・・・ちくしょう・・・ こ・・・こいつの前に来るだけで背骨に氷をつめられた気分になる・・・・・・・落ちつけ・・・ホル・ホース 圧倒されるな・・・なんてこたぁねえ!
おれよりほんの少し強いかもしれないってだけだぜ!
汗だくになりながら考えるホル・ホース
「なんの用だ?ときいたのだホル・ホース」
ホル・ホースに背を向けたまま話すDIO
顔は影になったまま
ビクッとするDIO
「あっ うっ そ・・・その ほ・・・報告に来たんです」
しぢろもどろに言うホル・ホース
「『9柱神』のうちの5人目と6人目のマライヤとアレッシーが先ほど倒されたそうですぜ・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・」
それを聞いても黙っているDIO
本棚から一冊の本を出す
フッ
息を吹きかけると埃が飛ぶ
「それで?」
本を開きながらDIOが言う
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
唖然としているホル・ホース
だが言葉を続ける
「そ・・・それで・・・ それが報告です・・・ジョースターたちは明日にはカイロへ到着しますぜ 『9柱神』の残りは3人」
「それで・・・といったのはおまえのことだよ ホル・ホース」
クルッ
振り返ってDIOが言う
ドキッ
驚くホル・ホース
「え!?」
「おまえはいつ わたしのためにやつらを倒しに行ってくれるのだ・・・・・・・・・?ホル・ホース わたしに忠誠を誓うと言っておいて・・・まったく闘いに行かないじゃあないか・・・」
ホル・ホースを指さしてDIOが言う
その顔はまだ影になっていて真っ黒くなってて見えない
「情報連絡員なら誰にでもできるぞ 2度も失敗して・・・」
ズゾオオオオ
ホル・ホースににじり寄るDIO
「逃げ帰って来たな・・・」
DIOの指がこっちを向いている
オオオオオオオ
「ハァーハァーハァーハァーハァー ううっ」
息苦しそうなホル・ホース
ズオオオオオオ
DIOの手がホル・ホースの顔に伸びる
バン!
ピタッ
手はホル・ホースのくわえているタバコにとまる
ジジジ
ジュー
右手の人差し指の先でその火を消すDIO
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?」
不思議がるホル・ホース
ジューッ
ジュウウウウウ
今度はもう片方の人差し指
指先が焼ける音
ジュウウウウウ
そしてDIOはやけどになった二本の指をホル・ホースに向ける
「おれの首から下はジョナサン・ジョースターという男の肉体でな・・・ジョセフ・ジョースターの祖父だった男よ」
シューシューシュー
煙を上げる人差し指2本
「見ろこの 両指を・・・・・・・左の方が傷の治癒力が遅いだろう・・・・・?」
見る見る治っていく指のやけど
しかし若干左の指の方が傷の治りが遅い
「体の左半身が弱いのだ・・・・・まだ完全におれになじんでおらん証拠 不死身ではない・・・やつらと闘うには まだ準備不足というところなんだ」
後ろを向いて話し続けるDIO
ゼーゼーゼーゼーゼーゼー
顔にびっしょり汗をかきながらタバコをくわえているホル・ホース
「今度こそジョースターどもを殺して来てくれよ わたしのために
向こうにあるイスに座って背を向けながら本を読みだすDIO
「さもなくば わたしがおまえを殺すぞ!」
右手で本を持ち左の指を一本立てて背中を向けたままDIOはホル・ホースに言う
ふ・・・ふざけやがってッ!こいつ!おれを追いつめるつもりかッ!
ブルブル
怒りに震えるホル・ホース
燭台の3本のロウソクの炎の前で本を読むDIO
その後ろでDIOの方を向きながら右手を構えているホル・ホース
「わたしのために」だろなめんなよ
おれは強い方につくだけの男
心の底からてめーにゃあ忠誠を誓ってねーぜ!魂までは売らねえ!
ホル・ホースの右手が震えている
チクショーッ!おめー本当に強いのかッ!背後がスキだらけだぜ!肉体がまだ思うように動かねえんじゃあねーのか!か・・・考えてみればジョースターたち4人と闘うより こいつは今たったひとり!
DIOの後姿とホル・ホースの右手
ズズズズズズ
ホル・ホースの手に拳銃スタンドが発現する
ズアアアアアア
その拳銃を構えるホル・ホース
いっそのこと おれがここで この野郎の頭をコッパみじんにふっ飛ばした方が簡単にケリがつくぞ 財宝をおれのものだ-------ッ
メギャアーン
DIOの後頭部に照準を合わせて拳銃を構えるホル・ホース
DIOは動かない
やはり!スキだらけだッ
『皇帝』の銃口を向けてるのに こいつは気づいていない!今ならやれるぞッ!
引き金をちょっと引くだけだッ一瞬で終わりさッ
接近での暗殺こそ『皇帝』の独断場ッ!おれならやれるッ!やれるぞッ!
銃を突きつけられているDIOを上から見た様子
DIOは何食わぬ顔で本を読んでいる
「なにをしているっ 早く行けよ・・・・・・・」
本を読みながらDIOが言う
ブッ殺してやるッ!
撃鉄に指をかけるホル・ホース
脳みそ 床にブチまけやがれ DIOさんよーッ
カッ
左手を拳銃を持った右手に添えて今にも撃とうとしているホル・ホース
「本当にオレを撃とうとしているのか?」
後ろを向いたままDIOが聞く
驚いた顔のホル・ホース
目をむいてDIOを見る
パタン!
その時DIOの読んでいた本が床に落ちる
「!?えっ!?」
ホル・ホースが叫ぶ
今までDIOが居たはずのイスには誰も居ない
DIOは一瞬にして忽然と姿を消してしまったのだ
「いな・・・・・・・」
ホル・ホースがつぶやいたその時!
「!」
ホル・ホースの背後に人影が!
「気に入った・・・殺そうとする一瞬・・・・・・・汗もかいていないし呼吸もみだれていないな 冷静だ・・・・・・・さすがホル・ホース」
その人影はDIOだった!
まだ顔面は影になっていて暗いが目と鼻筋、口元の形がわかる
ドーン
そして次の瞬間、DIOはホル・ホースの背後からそのまた後ろ、蜘蛛の巣の張っている場所の向こう側を歩いて去っていった。
ホル・ホースはしばらく、張り付いたように表情が動かないが突然堰を切ったように汗が噴出してくる
ダラダラ
「う・・・動きが見えなかった・・・・・・見えなかったとしても ここらの蜘蛛のの巣をちっともやぶらずにおれの背後に回れるはずがない!」
手からスタンドの銃を消し大汗をかきながらつぶやくホル・ホース
「スピードじゃあねえ どうやって!?どうやっておれの背後へ・・・・・・?」
一人になった部屋で自問自答を繰り返すホル・ホース
「わからん・・・今の画・・・・DIOの『スタンド』『世界(ワールド)』なのか!ジョースターたちと戦うには準備不足だと・・・・・・?ウソつけッ!」
そしてホル・ホースはひざまづく
目の前には誰も居ないのに忠誠を誓うように・・・
「や・・・やっとわかった DIO様・・・・・・あんたにとことんついていかなきゃあならねーことが か・・・完敗だ・・・・・・」

ガチャ
公衆電話の受話器を置く手
それはジョセフの手だった
荒地に立つ1台の公衆電話
「日本へ電話してみたが・・・」
振り向くジョセフ
後ろにはポルナレフやアヴドゥル、承太郎が立っている
「わしの娘の容態が悪化した・・・体力がもう限界らしい 4・・・5日の命ということだ」
淡々とした様子で無表情に言うジョセフ
ショックを受けたような表情に変わるポルナレフ
表情の見えない承太郎
「列車でカイロに入りましょう ルクソールからは空をのぞけばそれが最も早い」
アヴドゥルが言う
バン
歩き出す4人
少し振り返るポルナレフとジョセフ
4人の行く先に広がる荒地
その上にルクソールから川を下ってカイロに行く地図


密室で消失の巻(完)

(つづく)


うーむ・・・コミックスでは扉絵と最終ページのタイトルが違う。(笑)

いや大変ですねホリィさん4、5日の命って・・・平静を装うジョセフですが、内心飛んで帰りたいし泣きたいでしょう。
だけど帰ったところでホリィは助からないし、泣いていたって仕方が無い。
ここは前に向かって進み、一刻も早くDIOを倒すしかホリィさんを救う道は無いという・・・
なんと辛く厳しい運命なのでしょう。かつて母親(ということはその時知らなかったが)をカーズに人質に取られ戦うことを余儀なくされたジョセフですが
その時とはまた違った苦しさ・・・なんせ今回は一緒に戦う仲間が居ます。頼もしいと同時にそれに対する年長者の責任というものもあります。
みんなにホリィの容態を伝えるときも、淡々と状況だけを伝えるしか無いという・・・
本当は「頼む!ホリィを早く助けたいんだ」とか「絶対に負けられないんだ」とかいう気持ちが渦巻いていると思うんですが
将来ある若者たちに過酷な運命を分けてしまったという心苦しさが有って、苦悩の表情すら表せないんでしょう。
それをわかっているからこそ、下手な慰めなんか言わずに何も言わず先を急ぐ仲間たち。
・・・カッコイイ!!

さて今回は新手のスタンド使いの登場ではなく
ブレイクタイム的にホル・ホースとDIOの様子を描写していますね。
そしてここで描かれているのは胸に一物持っている油断ならないホル・ホースと
謎めいていてしかも圧倒的に強く、カリスマ的な力も持っているDIOの恐ろしさです。
上手いなあ描き方が。このエピソードはすごくいい予告編になっていますよねえ。
まだまだDIOとジョースター一行が対峙するのは先の事だと思いますが
その前にDIOの能力の片鱗を見せ、私たちの期待と予想をかきたてるという非常に上手い引っ張り方ですよ!
何でしょうねえ・・・このDIO様の余裕。
スキだらけに見せておいて、実はホル・ホースを完全に手中で転がしているという感じ。
ホル・ホースは本当に背筋が凍りつく思いをした事でしょう。
そして恐ろしいDIO屋敷の内部も紹介されていますが
ゴロゴロと転がる美女たちの死体・・・生ゴミでしょうこれは!?異臭大丈夫?
それと財宝や美術品をゴッチャにひとまとめにしてある所なんか、豪快というよりゴミ屋敷に近いものがあります。
誰か整理整頓&ゴミ捨てしてやってしてやって!

DIO様の顔が出て来ませんね〜なかなか。
もう1部からはずいぶん年月が経っちゃったんで、まさか昔の顔には描けないと思うんですが
これだけ顔を隠し通す必要が有るんでしょうか?って
なんか顔にインパクトのあるものでも・・・大きなキズとか毛の生えたホクロとか。
ともかく焦らしたり気を持たせたりしてこの巻は終わりました。
きっと次回はホル・ホースが大活躍ですね。もしくは逃げるか。


それでは詳しいツッコミは明日の『勝手にギアッチョ』でやります。
アリアリアリアリアリアリアリアリアリアリーヴェデルチ!



ウルトラジャンプにはアンケートはありません。
が、プレゼント応募券に書く項目にはしっかり『面白かった作品』の項目が。
というわけでプレゼントが欲しくても欲しくなくても毎号出して『スティール・ボール・ラン』を応援することにします。

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