これは、昔のジョジョをノベライズしてツッコミや感想を書いたコーナーです。


「さあ 賭けを続けようか・・・・・」
自信満々の表情で腕を組みジョセフは言う
ルールは簡単!酒をなみなみとついだグラスに交代でコインを入れていく!酒をあふれさせた方が負けだ!
ジョセフの後ろにはアヴドゥルと承太郎がいる
しかしジョセフはポルナレフを助けるために 自分の『魂』を賭けているのだ!敵は『魂』を奪うスタンド使いなのだ!
手前にはなみなみと酒があふれそうなグラスとその中に数枚のコインが沈んでいる
そしてその周りにもコインが置いてある
ダービー・ザ・ギャンブラー その3

ユラア-----ッ
表面張力で今にも溢れそうな水面
そしてそのグラスの近くにあるポルナレフのコイン
目をつぶっているポルナレフの表情
「君がコインを入れる番だ・・・ダービーくん」
今度は名前を間違えなかったジョセフ
ポリポリポリポリ
イラついた表情で板チョコをかじるダービー
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ポリポリポリポリポリ
傾き始めた太陽を背に受けながらチョコをかじっているダービー
「影になるから この位置からはやりにくい・・・テーブルの右側から入れさせてもらうぞ」
スッ
座席を立つダービーを上から見た図
「どこからでもお好きにどうぞ」
ジョセフは座ったまま答える
テーブルの横には承太郎
ジョセフの後ろにはアヴドゥルと気を失った(死んだ?)ポルナレフ
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
黙っているジョセフ
もっとも わしのイカサマで酒の量はすでにギリギリの限界点だがね・・・・・・どうやっても入れることはできん・・・・・・・・・・・・・・液面にさわるだけであふれちまうよ フフフフフフ」
不敵な笑みを浮かべるジョセフ
ピッタァアーッ
ジョセフが横から見ている中、グラスの上でコインを落とそうと構えるダービー
汗だくでそれを見ているアヴドゥル
クールな表情で見ている承太郎
「『もう酒の表面張力は限界だ・・・』『無理だ』と考えているのだろう・・・・・・・・・・・・・・・・・?」
グラスの上で手を静止させたままダービーがジョセフに聞く
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ハッとするジョセフ
「ちがうんだな それが・・・・・・・・」
ダービーの指の間からのぞく何かありそうな目つき
「!!」
ジョセフの顔色が変わる
ストォーン
ダービーの持っていたコインがグラスの中に入る
ユウラアァ-----ッ
大きく揺らめくグラスの中の酒の表面
ユラッユラッ ユラッユラッ
「チャリン」
大きく水面を揺らめかせながらもこぼれることは無く、コインは沈んで中のコインに当たって音を立てる
あせった表情の承太郎、アヴドゥル
ニヤリ
笑うダービーの目元
そして水面は落ち着き揺らめくのをやめた
「バ・・・・・・・」
ものすごく動揺した表情で言葉をつまらせるジョセフ
ガダッ
思わずイスから立ち上がるジョセフ
「バカなッ そんな まさかッ!あふれないハズはッ!」
まだコインを投入した時のポーズのままのダービーに向かって叫ぶジョセフ
「何が・・・・・・・・『あふれないハズは』なんだね?見てのとおりだ・・・入れたぞ・・・次はあなたの番ですよ MR(ミスター)・ジョースター」
クールに横目で見ながら言うダービー
「うっうっ」
あまりのショックに言葉が出ないジョセフ
クルッ
ジョセフは承太郎の方を向く
「イカサマをするような妙な動きはしていない・・・『スタープラチナ』で見ていたのだ・・・今・・・・・・・・・こいつは正々堂々とコインを入れた・・・まちがいなく・・・」
承太郎は言う
か・・・確実だった!わしはあと1枚で確実にこぼれるように完璧に仕組んだんだ・・・・・・・なぜだ!1枚たりと入るはずがない!なぜなんだ!?
ジョセフは心の中で考える
「GO AHEAD! Mr.Joester!」
ダービーが言う
「早くしたまえッ!酒が蒸発してしまうまで待つ気かね?」
ブルブルブルブル
ジョセフの震える手
「し・・・」
汗をいっぱいかき、青ざめた表情でコインを入れようとするジョセフ
「ハアハアハアハアハアハア し 信じられんッ!」
ブルブルブルブルブルブルブル
体全体が震えている
「ああッ!ジョースターさんッ!」
アヴドゥルが叫ぶ
ブワッ
ジョセフの体が崩れ落ち魂が抜け殻から離脱する蝉のように抜ける
頭部のあたりに何かが現れてそれをクレーンのような感じでつかんでいるドッヒャアーァン
ダービーの大入道のようなスタンドが現れてジョセフの魂を抱えて連れ去っていく
グラスに落ちたコイン
酒はグラスからこぼれようとしている
「ジョースターは賭けに負けたのを自ら心の中で認めたのだッ!」
クアッ
ダービーが叫ぶ
「だから魂が外へ出たッ!ギャンブルはこのダービーの勝ちだ!」
こぼれているグラスの酒
「ポルナレフ・・・・・・・すまない・・・わしの娘ホリィ・・・・・・わしはおまえを救えないのか・・・・・・・・」
うつろな表情のジョセフの魂
グシャグシャグシャ
その顔をこねくりまわして変化させていくダービーのスタンド
グシャグシャグシャグシャグシャ
「ジョースターさんッ!」
ジョセフの体を抱えながらアヴドゥルがジョセフの魂の方を見て叫ぶ
「じじいッ!」
承太郎も叫ぶ
バーン
両手を合わせて叩くようにしてダービーのスタンド、オシリス神の作業が終わる
コロオーン
ジョセフもまたポルナレフと同じようにコインにされる
目をつぶったジョセフの顔
「2個だ!さて!ギャンブルを続けよう!君らが この2人をあきらめてしっぽをまいてわたしとの勝負から逃げださんかぎりね」
バン!
2枚のコインを持ち、指を2本出して横向きにして見せポーズを決めるダービー
トランプと2枚の魂のコインと数枚のエジプトコインがテーブルにある
「きっさまああああああああああ」
怒鳴りながらダービーにつっかかるアヴドゥル
「わからんヤツだ・・・わたしを殺せば 今度は2人の魂が死んでしまうんだよ」
むなぐらをアヴドゥルにつかまれてもまったく動じずにいるダービー
「くっそお-----っ」
ダービーを床に押し倒しながらもそれ以上手を出せず悔しがるアヴドゥル
「やめろアヴドゥル!」
承太郎が叫ぶ
「おい!そこのやつら!何してるんだ!?面倒事なら店から出てってもらいますぜ!」
店員が叫ぶ
「やかましい ひっこんでな」
承太郎が振り返ってすごむ
ガッ
承太郎はさっきのギャンブルで使ったグラスを手に取る
クル!
そしてその中の酒もコインもブチまけてグラスの裏を見る
グラスの底のふちのあたりになにかが付着している
それを手にとって観察する承太郎
「!」
そして承太郎は床に落ちた皿やらトランプの中に何かを見つける
それはさっきダービーがかじっていた板チョコ
「フフフ 気づくのが遅かったな承太郎」
起き上がりながらダービーが言う
「!」
ハッとするアヴドゥル
「・・・・・・・・・・・・・」
黙っている承太郎
「そのグラスに何かあるのか?承太郎!」
アヴドゥルが叫ぶ
「これが あと1コ硬貨が入った理由だ」
承太郎がグラスを見せる
「溶けているがチョコレートのほんのわずかの破片だ 底の裏についてた・・・ゲームに入る前!グラスやコインを調べると言って その時にくっつけていたな」
承太郎の背後に回想シーン
ダービーにイカサマを調べさせているジョセフの場面
「承知していたはずだな・・・・・・?バレなければイカサマとはいわないのだよ」
堂々と言うダービー
「ど・・・・・どういうことだ? なぜチョコの破片がコインの入った理由なのだ?」
アヴドゥルが聞く
「今は溶けているが さっきまでは固体でグラスの底にくっついていた」
承太郎が説明する
「グラスを気づかないくらいわずかだが 傾けさせるためにつけたものだ」
セリフの中に図解
底にあるチョコのかけらでグラスがわずかに傾いていて、グラスの端から酒がこぼれそうになっている(ここからこぼれそう)
「このチョコレートが溶ければ傾いていた酒面も平らになる 限界だった表面張力もあと1コくらいは入るようになるというわけだ」
図ではチョコが溶けて水平になったグラスの水面(力が均一化される)
「なっ何ィ〜〜〜〜〜 し・・・しかし!自分の入れるときにチョコレートが都合よく溶けてくれるのか!?」
叫ぶアヴドゥル
「太陽の熱で溶かしたのだ 気づかなかったぜ」
承太郎が言う
外からさんさんと太陽光が差し込んでくるオープンカフェの様子
テーブルにも強い陽光が真横から差し込んでいる
「自分の体でテーブル上に日陰をつくっていたのを テーブルの右側から入れるといって直射日光をこのグラスにあててチョコを溶かしたのだ」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
パンパンパタパタ
起き上がって体についた砂やほこりを払うダービー
「フフ・・・・・」
横目でチラリとこっちを見て笑うダービー
あせびっしょりのアヴドゥル
クールににらんでいる承太郎
「いいだろう ダービー!そのトランプカードをとりな 『ポーカー』でカタをつける」
承太郎がダービーを指さして言う
「!」
ハッとするダービー
「!! じょ・・・」
驚くアヴドゥル
「承太郎ッ!」
アヴドゥルが叫ぶ
ドドドドドド
「おもしろい!『ポーカー』はわたしのもっとも得意とするギャンブルのひとつだ!!」
左手を前に出したポーズで勝ち誇ったように言うダービー
「『ポーカー』だってッ!こいつはジョースターさんより上手の男なんだぞッ!き・・・危険だッ!」
叫ぶアヴドゥル
「わかってる・・・危険な男だ・・・暴力は使わないが・・・・・・・今まで出会ったどんなスタンド使いより危険なヤツだ だが やらねえわけにもいかねーぜ」
ドドドドドドドドドド
承太郎が言う
バン!
「ゲームに入る前にちょっと試したい事がある そのカードをシャッフルして(まぜて)みな」
テーブルについた承太郎が言う
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
カードを持ったダービー
「フン!」
パク!
片手で1束のカードを2つに分けるダービー
シャシャ!シャ!シャシャ!シャシャ!シャ
鮮やかな手つきでカードを切るダービー
トン!
そして切ったカードをまた2つにしてテーブルに伏せ向かい合わせの端を持ち上げる
じっと見ている承太郎
バシャアアァアッ
一瞬にして2束に分けられたカードが互いに組まれて1つの束になる
スッ!
そしてダービーはその1束のカードを承太郎に差し出す
「?」
何がなんだかよくわからなおアヴドゥル
「シャッフルしたが・・・・・・何をしようというのだね?」
ダービーが言う
「上から何番目でもいい・・・・・・・自分の好きな所のカードをめくってみな 見るのは自分だけだ」
承太郎が静かに言う
適当なところをめくるダービー
「当ててみよう ハートの6」
承太郎がそう言うのを聞いてカードを見るダービー
確かに取ったカードはハートの6
「・・・・・・・・・・・・・・・」
カードの一番上から順番に言うぞ
「スペードの5、ダイヤのQ、スペードのJ、ハートのA、ダイヤの7、クラブの6、クラブのK、ダイヤの2」
承太郎の言葉に愕然とするアヴドゥル、ダービーは手元を見ている
ズラァアアアアァ
手元のカードを広げてみると見事にそのとおりに並んでいる
「あっ 当たっているッ!カードをまぜたのはダービーなのにッ!」
アヴドゥルが叫ぶ
「承太郎!どうやって!?」
それに答える承太郎
承太郎の背後にスタープラチナ
「カードは一番上から下まで全部言える・・・・・・おれの『スタープラチナ』の目がシャッフルする瞬間のカードのならびを全部見ることができたからだ・・・」
シャッフルしているダービーの手の回想
「なかなかおもしろいな・・・だが そんなおは カードを切るときに見えないように気をつければいいだけのこと・・・・・・」
ダービーは承太郎を指さして言う
「わからんのか?これからおまえがイカサマするのが容易じゃなくなったってことよ それを断っておきたくてな」
ダービーをにらみつけながら承太郎が言う
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
「・・・・・・・・・・・・・・・グッド」
ダービーが答える


(つづく)


ああ、あのサギ師で経験豊富なジョセフがダービーのわなにハマってしまうなんて!
ものすごい(手口は簡単だが思いもつかない)トリックでまんまとコインにされてしまいました。
悲しいですねえジョセフのセリフ。この旅は誰より、ジョセフがホリィを助けるための旅だったのに無念でしょう。
さて残ったのはあと二人、アヴドゥルと承太郎。
アヴドゥルが先につかみかかりましたが
やっぱり承太郎が仇をとるわけですね。
すごいですスタープラチナの目。眼力もすごいけど記憶力の方がもっとすごい気がしますが・・・

絵をうまく描ける人は、物や人を写真を撮るように脳に焼き付けることが出来るらしいです。
見ながら描いているようにスラスラとそれを紙の上などに再現する・・・まあ技術あっての再現なんですが
目で見たことの記憶がバツグンにいいんですよねえ・・・特に右脳タイプ(左利き)の人なんかは。
あと、高機能自閉症という障害を持っている人の中には
映画『レインマン』のレイモンドのように、一瞬で数を数えたり、全部のカードを記憶することなんか出来る人がいるみたいです。
それはその人の特技というより、人間の隠された可能性を表に出しているということのような気がします。
だからスタープラチナは、承太郎の中のそういう才能を自由に取り出せた形ということですね。

さて、ポーカーでの勝負、ルールは若干知っていますが
配られたカードを捨てて新しいカードをひいて、『役』を作って得点を競うというものです。
つまりはすごく『運』に左右され、全くの運しだいという局面もあり得るということです。
最初に配られたカードがストレート(数字の並び)とかフラッシュ(同じマーク)とかの場合
捨ててもっといい『役』を狙うか、それともこのままで行くかという『頭脳』もありますが
結局は運に身を任せてこそ、次のカードに賭けられるということですからねえ・・・
承太郎の超能力に『運』はあるのか!?
ジョセフはトコトン運のいい男でしたが、そのジョセフが負けてしまったんですからねえ・・・恐るべしダービー。

それでは詳しいツッコミは明日の『勝手にギアッチョ』でやります。
アリアリアリアリアリアリアリアリアリアリーヴェデルチ!



ウルトラジャンプにはアンケートはありません。
が、プレゼント応募券に書く項目にはしっかり『面白かった作品』の項目が。
というわけでプレゼントが欲しくても欲しくなくても毎号出して『スティール・ボール・ラン』を応援することにします。

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