これは、昔のジョジョをノベライズしてツッコミや感想を書いたコーナーです。

ダービー・ザ・ギャンブラー その5

「『ポーカー』!」
扉絵はテーブルにつくダービーと承太郎
承太郎のナナメ後ろに立つアヴドゥル
手前に連れてこられた少年
ポーカーのルール説明
「くばられた5枚のカードを1枚だけ交換して相手よりいい役をそろえようとするゲーム
しかし ゲームに『賭け』の魅力が加わると一変して複雑な心理戦が始まるゲームでもある!ポーカーフェイスとは相手に気持ちを読まれないための表情なのだ!!」

テーブル上のチップとカードの絵
承太郎は自分に配られたカードを見る
スペードのA、ダイヤの8、ハートの8、クラブの5、スペードのK
「さて わたしは」
ダービーが言う
「2枚交換しよう」

コローン
チップを2個投げるダービー
「承太郎 おまえのその白いチップはたったの6枚でお前の『魂』だ よお〜く思案して勝負にきてくれよ」
「???」
ダービーの言葉に困惑している少年
承太郎は黙っているがアヴドゥルは少年の様子に気づく
「ぼうや 君は何もわからなくていいのだ心配はない」
おびえる少年に話しかけるアヴドゥル
「普通に切って普通に配ってくれればいいのだよ・・・・・・」
「ウ・・・ウン」
不安げな少年
ポイ!
「3枚くれ(チェンジ)」
1枚チップを出して承太郎が言う
そして手元に来たカードを見る承太郎
承太郎の厳しい目元
「こわいこわい・・・その表情 なんかいい手がそろったんじゃあないのかな」
ダービーが言う
「ここは様子見でポルナレフを1個だけ賭けようか?」
ポイ
ダービーはポルナレフのチップを1個投げ出す
「・・・・・・・・・・・同じく」
コローン
承太郎もチップを1個投げ出して言う
そしてテーブル上ではポルナレフのチップが3個、承太郎の白いチップが3個出揃う
コロンコロンコロン
降りなければワンゲーム最低3コ必要なのか・・・・・
アヴドゥルが心の中で思う
「よし!勝負だ!承太郎」
ダービーが言う
バラッ
承太郎がカードを見せる
「8と9のペア」
承太郎が言う
「悪いな・・・・・・2ペア JとQ」
ダービーが言う
ダービーのカードはそのとおりの2ペア
「ああ・・・・・」
汗だくで苦悩の声を上げるアヴドゥル
同じく汗をかく承太郎
「あぶない あぶない・・・・・もうちょっとで負けるところだったよ」
目を丸くして言うダービー
「・・・・・・・・・・・・・」
黙っている承太郎
「フフフフ」
笑うダービー
ザンッ
そしてダービーはテーブルの上のポルナレフのチップを3個、承太郎のチップを3個さらっていく
ズアアアアアァ
ダービー側に行ってしまったチップ
ゴゴゴゴゴゴゴ
承太郎の前には3個の白チップのみ
「じょ・・・承太郎」
アヴドゥルが心配そうに言う
チャッ
白いチップを1枚出す承太郎
「NEXT GAMEだ くばってくれ」
ピン!
チップを投げる承太郎
「・・・・・・・・・・・・・」
コローン
ダービーも黙ってチップを1個出す
シュ!シュ!シュ!シュ!
少年がカードを配る
承太郎の方にもダービーの方にもカードが行きわたる
「ネクスト・ゲームではなくて ひょっとすると このゲームが最終かもな フフ」
ダービーが笑う
ダービーの手の中のカード、スペードの5が手前にある
それをゆっくりと開いてみるダービー
ズ・・・
スペードの5の後ろにはハートのK
ズズズ
そしてその後ろにはダイヤのK
ズッ
その後ろにはクラブのK
最後にスペードの3
なんとKのスリーカードが出来ている
「・・・・・・・・・・・・・・・」
カードから顔を上げるダービー
「1枚チェンジだ」
そう言ってチップを1枚投げてよこすダービー
「?」
ダービーがハッとする
目の前に居る承太郎はまだテーブルの上に配られたカードを拾って見ていないからだ
配られたときのまま触れられてもいない5枚のカード
「どうした?承太郎 早くそのカードを見てチェンジするか 降りるか決断してほしいな」
ダービーが言う
「・・・・・・・・・・・・・カードは」
承太郎が言う
このままでいい
そう言って承太郎は目の前に配られたカードを伏せたままそのままにしておいている
「え!?」
驚いたのはアヴドゥル
そして少年
ダービーの表情は変わらない
「えと・・・その 今 なんて言ったのかね?聞き間違いかな?『このままでいい』と言ったように聞こえたが・・・」
耳に手を当て承太郎の言ったことを再確認するような動作をするダービー
「言葉どおりだ このままでいい・・・・・・この5枚のカードで勝負する」
承太郎はそう言った
「わかっているッ!わたしが聞いているのは おまえはそのカードを見てもいないだろうということだ!」
声を荒げるダービー
「・・・・・・・・・・このままでいい」
承太郎はそう言って表情ひとつ変えない
「??」
大いに動揺した様子のアヴドゥル
「ふざけるなよ!答えろ!おまえは その伏せてあるカードをめくってもいないのになぜ勝負できる!?」
大声で承太郎を指さしながら叫ぶダービー
「・・・・・・・・・・・」
答えない承太郎
しかし承太郎はアヴドゥルの方に向き直るとこう言った
「ところでアヴドゥル頼みがある」
「・・・・・・・・・・・・・」
黙ってその様子を見ているダービー
「頼み?ああそれはわかっているが な・・・なぜカードを見ないのだ 承太郎?」
アヴドゥルが言う
「答えろと言っているのだ!承太郎!」
クァッ怒りの形相で叫ぶダービー
「残り3個に加えて アヴドゥルの・・・・・・・・・・・・」
スッ・・・
承太郎はさっき賭けた自分のチップを手に取る
「『魂』を全部賭ける!」
そして新しく白い6枚のチップをその3枚に加えてテーブルに出す
ドオォォン
「なっ!」
息を呑むダービー
「!・・・・・・・・・・・何ィ〜〜〜〜・・・・・・・・・・・・・」
ドアアアアアアアア
ダービーは叫んでアヴドゥルを見る
チラッ
「ダービー・・・・・・君は冷静な男だ 実に計算された行動をとる 力(パワー)は使わないが真に強い男だ・・・」
アヴドゥルが言う
「わたしは賭け事向きの性格をしていない・・・けっこう熱くなるタイプだからな 勝負すれば わたしは負けるだろう しかしこの承太郎を信じている・・・この伏せてあるカードにどういう意味があるのかは知らないが 承太郎に賭けてくれと頼まれれば 信じて賭けよう・・・わたしの『魂』だろうと何だろうと」
汗だくで言うアヴドゥル
そして承太郎の後ろのイスに座る
「こいつはまあ・・・・・・2人ともあまりの緊張感で頭がおかしくなったようだな」
冷静を装いそう言うダービーだがじんわりと汗をかいている
「小僧ッ!1枚チェンジと言ったろう!」
少年に怒鳴るダービー
「早くよこせッ!」
「は!は・・・はい」
少年はあわててカードを一枚よこす
シュ!
さっき布を巻いた指でそのカードを取る
そのカードはスペードのK
ドオオオオーッ
するとダービーの手はKが4枚そろったKのフォーカードになる
チラリ
ダービーは少年の方を見る
少年は目を伏せて手元のカードを見ている
「・・・・・・・・・・・・・」
無言の少年は頭の中で考える
ダービーさん あなたの言いつけどおりくばりました・・・
この日本人のお兄さんにはなにもそろっていないブタのカードをくばりました
ぼくの腕は絶対です
あなたの勝ちです
まちがいありません
承太郎に配った、まだテーブル上に伏せられたままのカードを見ながら少年は思う
承太郎は無関係のこの少年を自分で選んだつもりだが 実はこの店のみならず視界にいる全員がこのダービーの仲間だ・・・バーテンも!あの男たちも!
誰にくばらせてもまちがいない!指示どおり承太郎のカードはブタのカードだ!!
ダービーが心の中でつぶやく
カードを見もしないという大胆で普通では考えつかない行動だったので一瞬アセったぞ・・・
ハッタリだ!このわたしにハッタリなぞかけやがって・・・・・・・・降りるとでも思っているのかこのマヌケが・・・
ダービーはそう考え目の前のポルナレフのチップを出す
「フン いいだろう?3個に加えてポルナレフの6個でコールだ・・・・・・しかしさらに!」
バアアアァン
ダービーはジョセフのチップ6個を前に出す
「ジョースターの6個を上のせ(レイズ)する!全部だ 計15枚!」
「えっ!」
声を上げるアヴドゥル
承太郎は一瞬驚いた顔をするが何も言わない
「な・・・なんだよお〜〜〜〜〜〜 おい ちょっと待て!もう承太郎には賭けるチップがないんだぞ!」
慌てるアヴドゥル
「・・・・・・・・」
承太郎は黙っている
ないだって?あるじゃあないか?」
余裕の表情で言うダービー
「なんのことだ?・・・・・・・・・・・・?」
聞き返すアヴドゥル
ゴゴゴゴゴゴ
「ま・・・ちょっとした証明に一筆かいてくれればいいのさ それで私のスタンドは動くことができる」
ダービーが言う
「だからなんのことだと言っているんだ!!」
アヴドゥルが叫ぶ
黙っているダービーはニヤリと笑いながら高らかに言う
「入院している花京院の『魂』があるじゃあないか!」
「何!・・・・・・・・・」
絶句するアヴドゥル
黙って無表情なままの承太郎
ダービーは心の中で思う
さあ!ビビるぞ どんどん自信を失うぞ!その冷静な態度がくずれていくのが見える!
このダービーにハッタリなどかましやがって そのポーカーファイスをゲドゲドの恐怖づらに変えてから敗北させなきゃあ気がすまん!
「いいだろう 花京院の『魂』も賭けよぷ」
ドン!
承太郎は白いチップを6枚上乗せする
「!」
驚いたダービーの目
その顔全体が驚愕している
「じょ・・・承太郎!こ・・・この場にいない男の『魂』だぞ!」
あせって言うアヴドゥル
「勝手すぎるかな・・・・・」
承太郎はクールな表情でタバコをくわえながら言う
シボッ
そのタバコに何者かが火をつける
「おい承太郎 今 何をしたんだ!?」
叫ぶダービー
承太郎のタバコに火がついている
「・・・・・・・・・・・・・・・・・何をしたって・・・・・・・・・・なんのことかな・・・・・・・・・・・・」
自分を指さしながらそ知らぬ顔で言う承太郎
「いま たば・・・・・・・・・・うう!う・・・」
言葉に詰まるダービー
「どうかしたのか?気分でも悪いのか・・・・・・・」
承太郎が言う
こ・・・こいつ い・・・いつの間にタバコを! い いま一瞬スタープラチナが見えて 火をつけたような・・・
「こ・・・こいつ!まさかッ!このカードにスタープラチナでッ!何かを!?」
心の中で叫ぶダービー








(つづく)


承太郎の攻撃!って言うか何もアクションはありませんが恐ろしいほどのかけ引きですね。
この心理戦、相手の意図が読めない方の負け。
承太郎はこの少年にカードを配らせた時点で相手の策略に負けてしまっているのですが
そこを「そのカードを見ない」という戦法で優位に立ったというわけです。
さあ、承太郎のカードはどうなっているのか?スタープラチナは何かやったのか?
一見スタンド能力は使っていない勝負のようですが、相手はあくまでもスタンド使い。
どんな裏技を持っているかもわからないというのが、この場合のダービーの不安なんですね。
ダービーは承太郎の能力をあらかじめ知ってはいるものの、完全には知らない。何か奥の手を隠し持っているかも知れないし
「成長」という可能性も否めません。
あ、3部のこの時点ではスタンドは成長しないんでしたっけ?
スタンド紹介のところのステータスに「成長性」が出来るのは4部か5部からだったような・・・(調べもせずに言ってますが)

ともかく完全に承太郎の貫禄と迫力に負けていますダービー。
「花京院の魂も賭ける」というのはダービーの想定内だったのでしょうが、それは「とてもそんなことは出来ないだろう」という思惑あってのことで
まさか承太郎がアッサリ「いいだろう」と言うなんて思っていなかったでしょう。これでもっと動揺してしまうわけですねダービーは。
そしてアヴドゥルは自分の魂を素直に賭けさせてはいるのですが、心の中では「どんな手なんだろう」と不安でしょうがないと思います。
ただ、ここで承太郎が負けたら自分では勝てないだろうから、承太郎を信じて賭けるしかないということです。
まさに一蓮托生。この旅ではみんなが運命共同体。
だれか一人が尻尾を巻いてリタイヤするなんて事は考えられないということです。
・・・アヴドゥルなんて、何も戦う理由無いと思うんですけどねえ・・・ジョセフと承太郎はホリィのため
ポルナレフと花京院は肉の芽を植えつけられ屈服してしまった雪辱のため。
だけどアヴドゥルは肉の芽うを植えつけられる寸前に逃げているし、花京院みたいにホリィさんに惚れてるわけでもないし。
あくまでもジョセフとの友情から同行してるだけなんですよね・・・なのにこの度胸。友情に篤い人だ。
自分でも言ってますが熱くなるタイプなので、ジョセフの状況を知って居ても立っても居られず力を貸してくれているということでしょうか
ありがたいですねえ。

それでは詳しいツッコミは明日の『勝手にギアッチョ』でやります。
アリアリアリアリアリアリアリアリアリアリーヴェデルチ!



ウルトラジャンプにはアンケートはありません。
が、プレゼント応募券に書く項目にはしっかり『面白かった作品』の項目が。
というわけでプレゼントが欲しくても欲しくなくても毎号出して『スティール・ボール・ラン』を応援することにします。

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