
これは、昔のジョジョをノベライズしてツッコミや感想を書いたコーナーです。
ダービー・ザ・ギャンブラー その6
「こ・・・この自信ッ!!こいつ まさかッ! わたしの気づかぬ瞬間に『スタープラチナ』でカードのスリ替えをッ!」
驚嘆してダービーが叫ぶ
ゴゴゴゴゴゴゴ
承太郎は何も言わずにタバコをくわえている
タバコの先から煙
ゴゴゴゴゴゴゴ
テーブルの上のチップ
承太郎側には承太郎のチップ3枚と花京院のチップ6枚とアヴドゥルのチップが6枚
ダービー側には承太郎のチップ3枚とポルナレフのチップ6枚とジョセフのチップ6枚
花京院のチップの下には承太郎の書いた紙
ゴゴゴゴゴ
わたし、空条承太郎は 友人 花京院典明の魂を賭けに負けた場合さし上げます
空条 承太郎
砂漠に面したオープンカフェ
バックには3基のピラミッドや椰子の木
ゴゴゴゴゴゴ
汗だくのアヴドゥル
そして汗だくの少年
ハアハアハア
少年はダービーの方を見て呼吸が乱れている
ハアハアハアハアハア
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・!」
それに気づくダービー
「バ・・・バカヤロウッ!このガキ!わたしに心配そうなまなざしを送るんじゃあないッ!」
そう心の中で叫びながら顔をそむけるダービー
ハアハア
ダービーも息が荒い
ハアハアハアハアハアハア
しかし少年はダービーを心配そうにずっと見ている
「もしおまえが わたしの仲間だって承太郎にバレたらブチ殺すぞッ!トンチキがッ!!!」
心の中で怒鳴るダービー
承太郎は無表情
ハアハアハアハアハアハアハアハア
ダービーの息が荒い
ダービーは手の中のカードをじっと見ている
ハアハアハアハアハア
ダービーの顔アップ
ブルブルブルブルブル
カードを持つダービーの手が震えている
「わたしのカードはKの4カードとスペードの5・・・・・」
ダービーの手の中には強い手がもう揃っている
しかし承太郎は自分のカードを見てないどころか手に持ってさえ居ない
「このKのフォア・カードより強い手は・・・・・・Aのフォア・カードとストレートフラッシュ そしてジョーカーを1枚含んだファイブ・カードしかないぞ・・・・・」
ダービーのセリフの中にはそれぞれの手
「承太郎にはブタのカードをくばったから 札を見もしない承太郎はすり替えによってこれらの手をそろえるとすれば 5枚とも全部すり変えねばならない!」
テーブルに伏せられたカード
「いくらスタープラチナがとてつもなく素早い動きができるとしても一枚ならともかく5枚とも全部を・・・・・・・・・・・
このわたしのまったく気づかれずにすり変えられるだろうか?ズバリ!できるわけがないッ!」
ゴゴゴゴゴゴ
上から見たダービーたち
テーブルのそばにはダービー、承太郎とアヴドゥル、少年が居る
5枚全部をこの百戦錬磨のダービーの目にふれずにスリ変えられるわけがないッ!
カードとチップを前にしたダービー
「よお〜〜〜し 承太郎!勝負に出てやろうじゃないかッ!タバコに火をつけるなどと無駄なハッタリをしおって・・・・・・・・・・・」
満面に汗をかいているダービー
「!」
ダービーはハッとする
テーブルの上にはジュースが!
「あっ・・・・・・・・・」
あせったダービーの顔
ス・・・
承太郎がそのジュースを手に取りストローをくわえる
「ゲーッ こ・・・こいつ!ジュースまでッ!い・・・いつの間にッ!」
あせって叫ぶダービー
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
黙ってジュースを置きもう片方の手に火のついたタバコを持っている承太郎
「きっ きさま!なめやがって いいだろうッ!勝負だッ!わたしのカードはッ!・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ものすごく動揺しながらも強気で叫ぶダービー
「待ちな・・・・・おれの『上のせ(レイズ)』の権利がまだすんでないぜ・・・・・」
承太郎が言う
「えッ!?」
驚いて叫ぶダービー
驚愕した表情の少年そしてアヴドゥル
「レレレレレレレレレレ 『上のせ(レイズ)』だとッ!もう賭けるものがな・・・!?」
言葉につまるダービー
ドォオオーン
しかし承太郎はまた6枚の白いチップを取り出す
「『上のせ(レイズ)』するのはおれの母親の『魂』だ」
承太郎は言う
「なにィイーッ!!」
叫ぶダービー
「母親だと!承太郎ッ!ホリィさんの魂をッ!」
アヴドゥルが汗だくで叫ぶ
バーン
承太郎はクールにテーブルのそばに立っている
「おれは お袋を助けるために このエジプトにきた だから お袋は自分の魂を賭けられてもおれに文句はいわない!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
承太郎が言う
「だがダービー・・・おまえにも お袋の魂に見合ったものを賭けてもらうぜ」
ハアハアハアハアーハアーハアーハアー
どんどん息が荒くなるダービー
「それはッ!」
承太郎の声
「てめーに DIOのスタンドの秘密をしゃべってもらう・・・・・・・・・・・・・」
ズン!
承太郎が言う
ダービーの目が丸くなる
ガダアアン
イスごと後ろに倒れるダービー
「ハアーハアーハアーハアーハアー」
何も言えず、ただ息使いだけが激しいダービー
テーブルの上にはチップやカード
「こ・・・こいつは知っている この態度!DIOの秘密を知っているな!」
アヴドゥルは呼吸を荒くしながら心の中で考える
ハアハアハアハアハアハアハア
「し・・・しかし!しゃべれば ダービーの命はない 裏切り者は・・・殺されてしまう・・・というわけか・・・」
そしてダービーの呼吸も激しい
ハアーハアーハアーハアーハアーハアー
おまけに食いしばった歯の根が合わずに音を立てる
ガタガタガタガタ
承太郎・・・そこまでそのカードに自信があるということは 絶対勝てるということだな!そう思っていいんだな!?
アヴドゥルは固唾を呑みながら息を荒げ、二人のやりとりを見ている
ハアハアハアハアハアハアハアハアハア
そのカードは強いんだな!承太郎・・・
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
承太郎は黙っている
ゴゴゴゴ
ハアーハアーハアーハアーハアーハアー
もう激しく息をするだけのダービー
ハアーハアーハアーハアーハアーハアーハアーハアー
少年も目をいっぱいに見開いて汗をびっしょりかいている
「さあ!賭ける(コール)か!賭けない(ドロップ)か!ハッキリ言葉に出して言ってもらおうッ!ダービィー」
プ!
タバコを吐き出しながら承太郎が言う
「うう うう」
ブルブル
ダービーのカードを持った手が震える
「ううっ うっ」
ベシベシ
そして強い力で握ってしまったカードが折れる
「うっ うっ うううーッ」
ブルブルブル
ダービーの緊張は極度に達し震えながら顔色が真っ青になっている
ハアーッハアハアアアハアハアハア
少年の息遣い
ハアーハアーハアー
アヴドゥルの息遣い
ヒィィィィィィィィィィィィィ 言ってやるゥゥゥゥゥゥ
おれは最強のバクチ打ちだァァァァァァ 受けてやるゥゥゥ コールしてやるゥゥゥゥゥゥゥゥゥ
コール!コール コール!コール!
コールコールコールコールコールコール
口を開いてなんとか「コール」と言おうとするダービー
しかしそれは声にならない
コールと言うぞォォ〜〜〜っ
目が血走っているダービー
「コ・・・」
やっと声を発するダービー
「・・・・・・・・・・・」
承太郎は黙っている
「う う・・・」
グググ
ダービーの折れた指が痙攣している
ガギギギギ
力の入ったもう片方の手の中でカードはグシャグシャに折れている
「コ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・う・・・・・・・・・・・・・・・・ううう・・・・・・・・・・・・・・・・」
しかしダービーは最初の『コ』の字を言ったきりあろの言葉が続かない
「?」
少年はそんなダービーの様子をおかしいなという顔で見ている
「?」
同じくアヴドゥルも
承太郎はクールに無表情で黙っている
だ・・・だめだ・・・恐ろしい・・・声が出ない・・・ビ・・・ビビっちまって 声が出ない・・・い・・・息がッ!息ガ ヒッ ヒック ククク
白目をむき口を開けたまま声が出ないダービー
「・・・・・・・・・・?」
少年が不思議そうに見ている
「!」
アヴドゥルはハッとする
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
承太郎は黙っている
「コ・・・・・」
そのまま動かなくなったダービー
「こ・・・この男」
アヴドゥルが言う
「し・・・白目をむいている・・・・・・・・・・ヒィィィィィィ 立ったまま気を失っているゥゥゥ」
少年が叫ぶ
ドシャァァアン
机に突っ込むダービー
ポルナレフとジョセフのチップが宙に浮く
ボーン
するといきなり空中にポルナレフとジョセフの姿が出てくる
「アアッ」
叫ぶアヴドゥル
ドッシュウウウウウウウ
現れたジョセフとポルナレフは死んだようになっていた二人の体の中に入っていく
「ああッ!ジョースターさんとポルナレフの魂が!戻ってくるッ!助かったッ!」
「・・・・・・・・・・・」
目をつぶったまま黙っているジョセフ
「う・・・う・・・・・・・う・・・」
薄目を開けてつぶやくポルナレフ
「あまりの緊張で気を失ったな・・・そして心の中でこいつは賭けを降りた!負けを認めたから 皆の魂が開放されたというわけか・・・」
承太郎が言う
床の上に落ちたダービーの手札
それはKの4カード
「き・・・K(キング)の4カード!こ・・・こいつの手はKの4カードだ・・・・・・」
アヴドゥルがそう言ってテーブルの上の承太郎の手札をつかむ
「じょ・・・承太郎!おまえ自身の この札はいったいなんなんだ!?」
そう言ったアヴドゥルは目をむく
「!!・・・・・・・・・・・・・・〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
無言で表情が固まるアヴドゥル
そしてその横で少年も同じように開いた口が塞がらない
「・・・・・・・・・」
ヘナヘナヘナヘロヘロ
無言でその場にへたりこむ少年
ヨ・・・・・・ヨロ
アヴドゥルもよろける
「や・・・やっぱり」
少年が口を開く
「くばられていたのはッ!ブタだァ〜〜〜〜〜ッ」
バァーッ
テーブルに表向けられた5枚のカード
それはダイヤの8、スペードの6とハートの10、ハートのAとクラブのJ
「いくらスタープラチナでも ダービーほどの男の目を盗んでイカサマは不可能だ ビビらせておろす作戦は成功したようだが ブタだったとは・・・やれやれ もし知ってたらゾッとしたゼ」
承太郎が無表情で言う
「・・・・・・ゾ・・・ゾッとしただと?承太郎 きさま・・・ブタのカードにあそこまで賭けたのか・・・・・・ウグッウグッ」
言葉につまるアヴドゥル
「イヒヒヒ・・・イヒヒ・・・イヒ・・」
床に仰向けに倒れたダービーが笑う
「ポヘェーッ イヒイヒイヒイヒイヒイヒヒヒヒフヘホハホ ヒホホホ イヒヒヒヒ」
鼻水とよだれを垂らしながら笑うダービー
ボンボンボンボン!
するとダービーのコレクションのコイン帳から何かが次々と飛び出す
それはコインに閉じ込めた賭けに負けた人々の魂
「イヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ」
笑うダービー
「そおーれッ!みんなあ〜〜〜〜いっしょにマージャンやろーよおー バックギャモンも楽しいし サイコロもスリルあるよ〜ぼくが一番だろーけどさぁー」
よだれを垂らしながら宙を飛び交う魂に話しかけるダービー
「やつのコレクションもあの世に開放されたようだ 承太郎 どうやら この様子ではヤツからはもうDIOの秘密は聞きだせないな・・・」
アヴドゥルが汗だくで言う
「・・・・・・・しかし強敵だった・・・・・・たったひとりでおれたち4人を一度に倒そうとしたんだから たいしたヤツだぜ・・・」
承太郎が言う
「う〜む」
ポルナレフとジョセフは起き上がって頭をかきながらうなっている
ダービー・オシリス神・再起不能(リタイヤ)
←TO BE CONTINUED
(つづく)
戦い終了!いや投了!
やっぱし承太郎の度胸だけで押し切っていたんですねこの勝負!
いくらスタープラチナでもこんなイカサマは無理でしたか。
そして少年はいくら間違いなくブタ(役が一つも出来てないカード)を配っていても
「大丈夫です!絶対間違えてません」とは言えないし
そもそも少年はスタンドのことがわかってないと思うし
アヴドゥルも魂を賭けられているとは言え、承太郎には手助けもアドバイスも出来ないし
孤独な戦いだったんですねえ結局、ダービーと承太郎二人が自分を信じ
相手の優位に立とうとする決意だけの勝負だったと思います。
だからこそ、スタープラチナの能力を知り尽くしていないダービーには、
まさかの可能性が捨て切れなかったわけですね。
一方承太郎は、手札のブタを見なかったからこそ、強気な態度だけで勝ったフリが出来たわけですし
そんな承太郎の不可解な行動が余計にダービーを不安にさせたんでしょう。
本当に承太郎、高校生とは思えない肝っ玉の据わりっぷりです。
確かにホリィの魂を賭けるとは、病院の花京院の魂を賭けるより理にかなってますね。
花京院は5体満足で日本に逃げ帰ることがいつでも出来たはずですが
ホリィはこのままだと確実に死んでしまうんだし、
それを助けるために承太郎たちはここまで来たんですから。
これが父親の魂だったらマズイですが。
貞夫も、演奏旅行中にいきなり魂をコインに変えられたりしたら驚くでしょう。(つーか、驚く間がナイです)
運命共同体・・・道中の4人と花京院、そしてホリィは運命を共にする関係なのですね。
さて、ダービーはDIO様の秘密をしゃべること無く狂っちゃったようです。
DIOの刺客に肉の芽植え付けに来られるよりはマシですかねえ
しかしDIOもどーしてこんな男にスタンドの秘密を知られてるんでしょうか
ホル・ホースは何にもわかってないみたいなのに。
DIO様も遊び半分でダービーと賭けをして
「負けたらスタンドを見せてやる」とかやっちゃったんでしょうかねえ・・・
それでは詳しいツッコミは明日の『勝手にギアッチョ』でやります。
アリアリアリアリアリアリアリアリアリアリーヴェデルチ!
ウルトラジャンプにはアンケートはありません。
が、プレゼント応募券に書く項目にはしっかり『面白かった作品』の項目が。
というわけでプレゼントが欲しくても欲しくなくても毎号出して『スティール・ボール・ラン』を応援することにします。