これは、昔のジョジョをノベライズしてツッコミや感想を書いたコーナーです。

地獄の門番ペットショップ その5

扉絵はザ・フールで作った水中壕の中のイギー
ちぎれた左前足を包帯で巻いている
「この音ッ!水に飛び込んだ音だッ!」
汗びっしょりで荒い息をしているイギー
「ハァハァハァハァハァハァーッ す・・・水中を何かが進んでくるぞッ!バ・・・バカなッ!」
シュゴオオオオオオオ
水中に隠れたザ・フールとその中のイギー
ゴオオオオオオ
「こっちに向かって突進してくるぞ!まさかッ!」
あせるイギー
ドッゴォ!
突然ザ・フールの壁面を大きなツララが貫きイギーの鼻先まで来る
「うおおおおおあああああああ」
その大きな氷の塊を見て驚愕するイギー
ドシューッ
そして氷と砂の隙間から吹き出してくる水
「!!」
バン!
氷の向こうに窓ガラスのように透けてペット・ショップの姿が見える
水の中を飛ぶようにやってきたペット・ショップ
ゴゴゴゴゴゴゴ
ニタリ
イギーを見てニヤリと笑うペット・ショップ
「ニギギイイイイ」
ツララの向こうからペット・ショップの姿が消える
「フッ」
「あ」
イギーが声を上げる
「あの野郎だッ!鳥が水中へ潜るなんてッ!そ・・・そんなバカな----ッ!!!」
イギーの呼吸が激しい
「ハァハァハァハァハァハァハァ ハァハァハァハァ」
ドンドンドン
絶え間なく繰り出されるツララミサイル
「!!」
その気配に気づくイギー
まっすぐザ・フールに向かって来る3本のツララミサイル
「く・・・くるッ!またくるぞッ!」
ゴオオオオオ
その音に身を固くするイギー
「やつの氷だッ!」
耳をすませるイギー
ゴーッ
「3発 突っ込んでくるぞッ!」
ゴォーッ
イギーの耳
「ううう うぬ〜---うう」
うなりながら考えを巡らせるイギー
ドン!
ザ・フールの足が動く
バシッ
3本のツララミサイルを跳ね返す
ギャン
「!」
跳ね返ったツララミサイルがペット・ショップの方に飛んでくる
「はじき飛ばしたぜッ!」
叫ぶイギー
ボゴォ!
弾き飛ばされたミサイルの1つがペット・ショップの羽の先を射抜く
「・・・・・・・」
翼に大穴が開いたペット・ショップ
「ギャアアアアーッ」
鳴きながら血を撒き散らし水の中を吹っ飛んでいくペット・ショップ
「や・・・やったぜ・・・・・・・・ざまあみろ ハァハァハァハァハァハァ」
倒れて激しく呼吸しながらイギーが言う
シィーン
静まり返った水の中
ゴボゴボゴボ
どこからか空気が出るような音がする
ゴボゴボゴボ
水底の様子
ピタアッ
急にイギーのいるザ・フールの内部が凍り始める
「!」
驚くイギー
「!?」
顔を上げてまわりの様子を見る
ピキピキピキピキピキ
さっき刺さった氷のまわりから漏れていた水も凍っている
「きゅ・・・急に浸水が止まったぞ そ・・・そしてつららの根元から凍りはじめているッ! な・・・なんだいったい!?」
ピキピキ
ビシィッ
天井に大きな亀裂が走る
バゴン バゴバゴ
そして固まった砂の壁が割れて崩れて来る
「わ・・・わかったッ! とり囲んでいる回りの『水』を凍らせているんだッ!」
あせるイギー
バゴゴゴゴゴ
ザ・フールの外側はすでに氷のトゲトゲで覆われウニかサボテンのようになっている
ビシ!ビシ!
ザ・フールから伸びている空気取りの管が凍る
ブツン ブツン
氷で切断される管
「く・・・空気の缶が切断されたッ! し・・・しかしちっ息させる気ではないッ! こ・・・このまま お・・・おしつぶす気だッ!」
バゴバゴバゴバゴバゴ
砂の壁がどんどん石垣のようになって崩れていく
バゴォン バゴォン
「うが」
崩れるザ・フールの中でうなるイギー
ドスンッ
イギーの上に落ちてくる凍った砂
「だ・・・だめだッ!崩れるッ! なんてパワーだッ! た・・・耐えきれないッ!ま・・・まわりは無尽蔵に氷になる水があるッ!ちくしょう!水中に隠れたつもりが逆に追いつめられるとはッ!」
叫ぶイギー
バゴン!
どんどん潰され狭くなっていくザ・フールの中で必死に穴を掘るイギー
ザッ!ザッ!ザッ!
「じ・・・地面を掘ってのがれるしかないッ!」
バッ バッ バッ バッ
残った右足だけで必死に地面を掘るイギー
「ぐああ!な・・・なんて日だ・・・・・・まったく今日はやく日だぜッ!前足は切断されるし強すぎる!あの鳥はよォーッ!!」
ベシベシベシベシ
穴に隠れようとするイギーを氷が追ってくる
「げっ限界だッ! お・・・押しつぶされるッ!早く穴を掘ってのがれないと!ぐああああ----ッ!!」
グゴゴ
それでも必死に片足で掘り続けるイギー
「!」
ポコォ
急にイギーの前足が空振りをする
地面の中に空洞があるようだ
「え!?」
その空洞に驚いて開いた穴に顔を近づけるイギー
「な・・・なんだ!?いきなり中に空洞があるぞッ!」
覗き込むイギー
ギャアアーッ
イギーは中を見て悲鳴を上げる
バン!
そこにいたのはペット・ショップ!
血だらけのペット・ショップがイギーの開けた穴の中にちんまりと座っている
ペット・ショップはイギーを見る
目が合うイギーとペット・ショップ
「鳥公だァ----ッ」
イギーが叫ぶと同時に口を大きく開けたペット・ショップ
ガパッ
ノドの中から覗く氷の先端
ゴゴゴゴゴ
どんどん姿を現すその尖った先端は氷ミサイルの先だった
「ゲッ 氷のミサイルが発射されるッ」
逃げようとする間もなくペット・ショップの体のまわりに火花が光る
氷ミサイル発射のサイン!
バシバシバシバシ
「やばいッ!オレの『愚者(ザ・フール)』はうしろだッ!防御するヒマがないッ!逃げ道もッ・・・」
逆さまの体制でバックしようと試みるが下がれないイギー
「ないッ!」
ドドドドドドド
ペット・ショップの口ばしアップ
中から今にも氷ミサイルが飛び出しそう
「!」
その時!イギーの脳裏に閃きが!!
「そうだッ!こ・・・これをやるしかないッ!やらなきゃやられるッ!」
ものすごい形相で必死に考えたイギー
ドグャ!
ザ・フールがつぶれる
「わざとつぶれてーッ」
ゴゴォッ
つぶれたザ・フールからの爆風がイギーを押す
ドン
「その空気圧でぶッ飛んでやるッ!うがあああああああ」
口を開け猛獣のような表情で突進するイギー
「あああああ!!」
イギーの口元
「ああああああ!!」
牙が口から見えている
「あああああああ!!」
イギーの口のすぐ近くに氷ミサイルが覗いたペット・ショップの口ばし
ギャブ
次の瞬間、思いっきりペット・ショップの口ばしに噛み付いたイギー
ペット・ショップの口ばしは閉ざされてしまった
渾身の力を込めてペット・ショップの口ばしを封じたイギー
ミサイルを発射しようとしていたペット・ショップの口の中は異常をきたす
バキバキバキバキ
ガッチリとイギーの歯でくわえられ開かなくなったペット・ショップの口の中から発射されそうになっている氷ミサイル
ペット・ショップの口ばしはヒビが入り崩れて来る
「ぎゃああぁアア-----ッ」
悲鳴と共に口の中で暴発した氷ミサイル
バゴオォン
血しぶきが上がる
ドバドババ
爆風の中を走って逃げるイギー
ドドーン
水面に爆発が見える
ドゴォーッ
その爆発の中、水の中から吹っ飛ぶ小さなイギーの姿
ザパッ
水の中に浮かぶイギー
「や・・・やった・・・やっつけたぞ 鳥公め・・・ざまあみろ・・・」
水面に浮かびながらイギーが言う
「し・・・しかし」
イギーは水面に顔を出し息をしているが苦しそう
「ハアアハアハアハアハアハア」
グパーッ
もう顔を上げているのがやっとという様子のイギー
「も・・・もうだめだ・・・・・出血もひどいし き・・・岸まで泳ぐ・・・気力もない・・・ぜ・・・ お・・・おぼれる・・・・・・・」
無事な方の前足を水面に上げやっと浮いているイギー
「ハアハアハアハアハアハア」
遠くに岸が見える
「なんのトラブルもない・・・人生を送るはずだったのに・・・・・・ちくしょう・・・ミスったぜ・・・」
沈んでいくイギー
「ブクブクブクブク」
イギーの体は暗い水底に落ちていく
ブク・・・ブグ・・・
「・・・・・・」
意識がなくなっていくイギー
ガパァッ
「プハーッ」
急に現れたのはあの時の少年
イギーを抱いて水の上に浮かび上がる
「なんてこった・・・偶然とおりかかったら君が河を流されているなんて・・・・・・あの鳥にやられたんだね・・・ぼくの犬と同じように・・・・・・」
重傷のイギーを見て少年は言う
キョロキョロ
水に浮かんだままイギーを抱いて周りを見回す少年
「大丈夫だ・・・あの鳥 近くにはいないみたいだ 死んじゃだめだよ ガンバるんだよ!すぐに手当てしてやるからね・・・・・・・・」
必死にイギーに呼びかける少年
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
イギーが片目を開ける
バァアァ------ッ
日が沈むナイル
川岸に並ぶ建物
鳥野郎
ペット・ショップ--ホルス神のスタンド--
死亡



←TO BE CONTINUED


(つづく)


決着!
逆転、逆転、大逆転末、からくも勝てたという感じですが
この少年が居なかったら死んでいましたねイギー。
まあ元々この少年さえ居なかったらこんな目には遭わなかったでしょうけど・・・
おかげでとても手ごわい敵を1人(1羽)葬ることが出来てジョースターチームとしては良かったです。
もし、イギーがコイツをやっつけてくれてなかったら、不用意に屋敷に近づいたジョセフたちは
氷ミサイルに瞬殺されていたかも知れませんね。
まあ承太郎ならとっさに防御出来るでしょうが、他のスタンドでそんなに素早くガード出来るでしょうか
特にジョセフ・・・

ペット・ショップの恐ろしさは、言葉が通じない機械的なところでしたね
ターミネーターという映画がありますが、まさにあんな感じの自動追跡型殺人マシーンみたいです。
恐れを知らないということは、敵としてこれほど恐いことはありません。
ペット・ショップは自分の強さに絶対的な自信を持っていると同時に、誰にも負けたことが無く
痛みも敗北も知らないのでしょう。
水に潜るときも、今まで潜ったことが無かったかも知れませんが、全く溺れることなど考えていなかったと思います。
水中の地中に潜って先回りし、イギーを待ち受けていることの不気味さと言ったら・・・
執念深いを通り越して不気味です。よっぽどキズを負わされたことを恨みに思っているか
でなかったらサイコですよ。相手を殺すためには手段を選ばず、しかも最も相手が恐ろしがる方法を選ぶ。
こうなったら鳥の本能だけでは片付けられません。
ペットは飼い主に似ると言いますが、きっとこれはDIOに飼われていたせいで半分化け物になったのでは無いかと思います。
まあ死んだみたいですから、吸血鬼なんかにはなって無かったでしょうが。

全力で戦ったイギー、少年に介抱されて息を吹き返したようですが
前足一本無くしているし、ものすごく疲れているみたいなので
戦線離脱してしまうかも知れませんねえ・・・
戦線離脱と言えば、花京院はどうなったのかと思い出しましたが
彼は戻ってくるできょうから、イギーも戻ってくるかも知れません。
っていうか、もうあまり時間がないのでは!?
ああ、ナイルに沈む夕日が不吉なものを感じさせます・・・


それでは詳しいツッコミは明日の『勝手にギアッチョ』でやります。
アリアリアリアリアリアリアリアリアリアリーヴェデルチ!


ウルトラジャンプにはアンケートはありません。
が、プレゼント応募券に書く項目にはしっかり『面白かった作品』の項目が。
というわけでプレゼントが欲しくても欲しくなくても毎号出して『スティール・ボール・ラン』を応援することにします。

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