これは、昔のジョジョをノベライズしてツッコミや感想を書いたコーナーです。

ダービー・ザ・プレイヤー その5

「一歩まちがえば自分がコースアウトの危険ッ!」
叫ぶダービー弟
バアアーッ
ともに同じパワー同じスピード28番は花京院 15番はダービー
「それを恐れずあえてスピンさせてわたしのマシンのブロックをくずすとはッ!」
コース上に止まっている2台の車
両方とも白煙をあげている
「花京院!今のテクニック!ただ この『F・MEGA』をやり込んでいるだけではできないッ!」
ダービー弟が叫ぶ
「その神経質そうな外見からは想像できないほどとても大胆な性格を持ったやつ!」
「花京院ッ!早くマシンをコースに戻しスタートするんじゃッ!」
ジョセフが叫ぶ
ボタンを連打する指
タタタタタタタタ
花京院もダービー弟も自分のスタンドでコントローラーを連打している
タタタタタタタタタ
マシンのタイヤが回りだす
ギャルルルルルルルル
ルルルルルルル
互いにバックして旋回しコース上で体勢を整える2台
ダービー弟と花京院の真剣な目
ドーン
そしてまた同時にスタートする2台
「今度は同じだっ同じパワーでスタートしたぞっ並んでいるッ!」
叫ぶジョセフ
「いや・・・・・・28番 花京院の方がアウト側になってしまった このまま並んでコーナーにつっこめば外側の方が不利だぜ」
承太郎が言う
ドシュゥーッ
並んで疾走する2台の車
ドゴォーン
お互い全く譲らず真横に並んでいる
「時速355・・・358・・・360・・・第一コーナーまであと3秒!このスピードでのコーナリングは可能ッ!フルスロットルでコーナー突入ッ!」
叫ぶ花京院
「2秒」
花京院の目
「1秒!」
コントローラーを動かすスタンドの指
ドキューン
並んでコーナーを回る2台
外側が28番、内側が15番
ドン!ドン!
しかし2台の車はコーナーを曲がり終わっても並んで直線コースに居た
「同時じゃッ!同じ速度で同時にまがったぞ 並んでいるッ!」
ジョセフが叫ぶ
「気に入りました花京院ッ!」
ダービー弟が言う
「魂を賭けているというのに少しもビビらない 恐怖をのり越えたゲーム操作ッ!あなたのように手応えのある相手じゃあないとわたしの人形コレクションに加える価値がない・・・」
嬉しそうなダービー弟
花京院典明は思った・・・・
モノローグが続く
「このぼくが 恐怖をのりこえているだって・・・・・・?」
「フフフ・・・ありがとうよ 鍛えられたからな 6ヶ月ほど前 おまえの主人DIOに出会って脳ミソに『肉の芽』を植えつけられた時に 恐怖に対して鍛えられたからな・・・・」
コントローラーを持ってモニターに向かいながら花京院は考えを巡らせている
ドシュンッ ドシュン!
並んで走る2台の車
「あの時・・・・・・・DIOに出会った時 正直言ってDIOという怪物にぼくはビビッた・・・足がすくんで 体中の毛が逆立ち全身が凍りついた・・・・・・DIOを見て 動けない自分に気づき『金しばりにあっているんだな』と思うとますます 毛が逆立つのがわかった・・・胃がケイレンし 胃液が逆流した ヘドをはく一歩手前さ!」
花京院は心の中で叫ぶ
苦悩する花京院の目元アップ
DIOはそんなぼくを見ながらこう言った・・・しかも やさしく 子供に言いきかせるように
『花京院くん 恐れることはないんだよ 友だちになろう』
美しい花のそばで誘うように手を伸ばすDIO
だが顔は影になっていて見えない
ぼくは自分を呪う!
それを聞いてぼくはホッとしたんだ・・・正直いって心の底から安心したんだ・・・・・・まだまだ生きれるんだ!そう思った
しかし・・・・・・屈辱だ・・・ゆるせない これ以上の屈辱はない・・・・・自分がゆるせなかった・・・・・・
ヤツに精神的に屈した自分を呪った!承太郎に助けられ この旅に出た理由もそれだ!二度とあの時のみじめな花京院には絶対に戻らないッ!
ダービーおまえと魂をかけて闘うのもそれが動機さ!
花京院のモノローグは続く
だからこのゲームでこの花京院典明に 精神的動揺による操作ミスは決してない!と思っていただこうッ!
決意を固めたような凛々しい花京院の顔
その背後にいる花京院のスタンド、ハイエロファント・グリーン
ドヒュン!
ドヒュン!
同じ音をたてて並んで疾走する2台の車
「 第2コーナーまであと1秒30ッ!」
アナウンスの声がゲーム内に響きわたる
「1」
コントローラー上の指
カッ!
まさにコーナーに突っ込もうとする2台の車
ドキューン
2台はコーナーを曲がってもなお、まったく一緒に並んでいる
「また同時じゃッ!!」
叫ぶジョセフ
ドゴオーッ
ピッタリくっついて走る2台
ゴッ
「第3コーナー」
またコーナーを曲がる2台
「第4コーナー」
「第5コーナー」
ゴッ ゴッ
次々とコーナーを曲がる2台
「同時じゃッ!全部同時に曲がっているぞッ!」
叫ぶジョセフ
ドゴーッ
「・・・・・・・・・・・・・・くうう 花京院 こいつ・・・」
苦悩するダービー弟の表情
「次は第6コーナーだッ!」
ギャーン
轟音を立てながらまたコーナーに向かう2台
第6コーナーをまがるとすぐに加速トンネルが見えるッ!加速トンネルをぬければ速度を2倍の850km/h(キロ)まで加速する権利がもらえるッ!必ず!トンネルに入らなくてはならないッ!
ダービー弟がほくそえむ
「しかし!トンネルの幅は1台ずつしか通れないッ!」
花京院の顔
「このままッ!並んで走っていては!どっちかの車がはみ出るッ!」
ジョセフが叫ぶ
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
承太郎は黙っている
「第6コーナーッ!」
ドシューッ
同じように曲がりまったく横並びのままの2台
「これも同時だァッ!」
ガシィッ!
激しくぶつかり合う2台の車の前輪
ドオオオン!
ドガガガガガガガガガガ
真横に並びながらタイヤをぶつけ合って相手をコースアウトさせようとし合う2台
目前に迫るトンネル
それは宇宙人の股の下をくぐるようなデザインになっているトンネル
トンネルだッ!トンネルが見えたッ!
ジョセフが心の中で叫ぶ
ダービー弟と花京院がにらみ合う
承太郎の顔
「花京院 押し負けるなッ!」
ジョセフが叫ぶ
ドガガガガガ
ぶつかり合いながら1台しか通れない狭さのトンネルに向かって突っ走る2台
ガガガガガガ
激しく先を争い押し合う2台
「気づいてないようですね花京院!わたしに押し勝つつもりですか?君の28番のパワー残量数値を見てごらんなさい・・・」
ガガガガガ
冷静にいうダービー弟
「!!!」
花京院の目
そしてジョセフと承太郎の目
彼らの見ているのは画面右下のパワーゲージ
そこに記されているのは15番と28番のパワー残量
「か・・・花京院の方が少ないッ!」
叫ぶジョセフ
「スタートの時スピンして わたしのブロックをはじき飛ばした分 エネルギーが少なくなったのに気がつかなかったのかッ!」
叫ぶダービー弟
コントローラーを押す指
ドガアッ
タイヤがぶつかってはじかれたのは花京院の車
「花京院の28番が押し負けたッ!!」
「花京院!このままだとトンネルのフチに激突だッ!」
ゴオオオオオォォオ
「フフ!トンネルまであと2秒!」
ダービー弟が叫ぶ
「ぶつかるぞッ!ここはやつにゆずれッ!ダービーのあとでトンネルに入るんだッ!」
ジョセフが叫ぶ
「それはできません!トンネルに先に入られたらもうぼくに勝つみこみはなくなる!」
厳しい表情でいう花京院
「トンネルまであと1秒!」
ダービー弟が叫ぶ
「花京院ッ!」
ググン
コントローラーの十字キーを操作するスタンドの指
浮き上がるタイヤ
グワン!
花京院の28番の車が右半分のタイヤを両方とも上げて車体を縦にする
「ああッ!車をかたむかせて!」
叫ぶジョセフ

ゴオーッ
トンネル内に入ったダービー弟の車
そして同時に入った花京院の車は縦になって側面の壁を走っている
「ぬぬう!トンネルの壁に突っ込ませるとはッ!」
あせるダービー弟
「・・・」
黙っている承太郎
「依然同時か・・・・気の抜けないレースだな」
つぶやく花京院の横顔

←TO BE CONTINUED

(つづく)


えー
更新が滞っているのは、私のせいではなくPCの調子が悪くて
すぐ電源が落ちてしまったりするんで、初期化して直そうとしましたが、やっぱり具合が悪く
今も処理速度が恐ろしく遅いので、1行打ち込んで変換されるのに、通常の5倍くらい時間がかかっているからです。
うーむ、週末には新しいPCを買おうと思ってるんで、じきになんとかなると思いますが。

ということで青息吐息で更新しておりますがダービー弟VS花京院のゲーム対決です。
これは操作テクニックというよりは、度胸の勝負という感じですねえ
「ぼくは自分を呪う」からの下りは身震いするほどカッコイイです。
花京院という人間は、物静かで丁寧な人当たりの穏やかな人物という印象ですが
その内面はかなりプライドが高く、人に屈服することや、媚びる事を嫌っているようです。
DIOに出会った時、彼はDIOが正義か悪かという問題よりも
圧倒的な力の恐怖に自分がビビってしまい、思わず支配下にされてしまったことに対する悔しさが一番に来ているんだと思われます。
だから、花京院の場合はたとえ大義名分がある行動を起こすことでも
人に無理やりやらされたり、先頭に立ってやっている人物が気に入らなかったりすると
ついていくのをやめたり、反発したりするタイプなのでしょうね。
つまり、花京院がエジプト行きについてきた理由は、ホリイさんに同情したり、承太郎を助けようとする気持ちよりも
過去の自分の恥ずかしい行動を返上するという目的が大きいんじゃあないでしょうか?
もちろん、自分にとって信頼できる仲間だからこそついてきたと言えますが
花京院ならたった一人でもDIOにリベンジするために、エジプトに戻ってきたかも知れません。
無謀ですが、彼にとってのプライドは命よりも大事・・・いや、命惜しさにプライドを捨てた過去を恥じるからこそ
命がけでそれを取り戻すということに意義を見出しているんでしょう。
怖いですね・・・つまり花京院は命知らずということですよ。
自らの死を賭して戦うこと以外で、その思いを遂げることは出来ないのですから
このようなゲームでの戦いであろうとも、花京院にとっては死ぬ気の勝負なのです。
これが「精神面におけるミスは無い」という自信ですね。彼はまったく死を恐れていないのですから。
言い換えればこのモノローグの一節で、花京院の死亡フラグが立ったと言えるようです。

あー大好きな花京院がカッコイイとはいえ、こんなに思いつめているなんてショックですよ。
そして今回はシーソーゲームでピンチになると思いきや、また盛り返したところで終わっています。
ああ、こんなにクールな展開のまま、このゲームの決着がつくなんて思えませんよ。
だってダービー弟のスタンドの秘密はまだ解明されていないのですから。
なぜ、承太郎のスタープラチナの攻撃を読まれてしまったのか
そして、この先、花京院の作戦も読まれるのでは無いか?
そんないやな予感が頭をよぎります。



それでは詳しいツッコミは明日の『勝手にギアッチョ』でやります。
アリアリアリアリアリアリアリアリアリアリーヴェデルチ!


ウルトラジャンプにはアンケートはありません。
が、プレゼント応募券に書く項目にはしっかり『面白かった作品』の項目が。
というわけでプレゼントが欲しくても欲しくなくても毎号出して『スティール・ボール・ラン』を応援することにします。

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