
これは、昔のジョジョをノベライズしてツッコミや感想を書いたコーナーです。
DIOの世界 その3
ニヤリ
顔を手で翳らせニヤリと笑う
暗闇に浮かぶ足
ブワワワアァ
宙に浮くように背後の暗闇に身を躍らせ消えるDIO
ピッカァアアアア
「DIOッ!」
光の中で叫ぶジョセフたち
「今のがッ!」
ジョセフたちの後ろから強い光が差し込む
「DIOだなッ!」
ジョセフが叫ぶ
ダダ
そしてジョセフたちは階段を駆け上がりDIOを追おうとする
「やつを追う前に言っておくッ!おれは今やつのスタンドをほんのちょっぴりだけ体験した」
あわててポルナレフが言う
立ち止まり振り返るジョセフ
「い・・・いや・・・体験したというよりは まったく理解を超えていたのだが・・・・・・あ・・・ありのまま 今 起こった事を話すぜ!『おれは 奴の前で階段を登ったら いつのまにか降りていた』」
動揺した様子で話すポルナレフ
黙っている承太郎の横顔
「な・・・何を言っているのかわからねーと思うが おれも 何をされたのかわからなかった・・・頭がどうにかなりそうだった・・・催眠術だとか超スピードだとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえ もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ・・・・・」
グググ
汗だくで言うポルナレフ
無表情の花京院
ハッとした顔のジョセフ
ポルナレフを横目で見る承太郎の横顔
そして承太郎は階段の上のDIOの消えた暗闇を見上げ、それから階段の下のフロアを見る
「アヴドゥルとイギーは?」
承太郎の言葉に黙っているポルナレフ
ジョセフと花京院の顔
「こ・・・ここまではこれなかった・・・・・・おれを助ける・・・・・ために・・・」
苦悩の表情でやっと言うポルナレフ
しぃんとする一同
「・・・・・・・・・・・」
承太郎は沈黙
「・・・・・・・・・・・・・・・・・そうか・・・」
ジョセフは辛そうにつぶやく
「・・・・・・・・・・・・・・・ジョースターさん」
花京院が言う
「陽が沈みかけています・・・・・急がないと・・・・・・・」
壁の穴から見えるカイロの風景
太陽は西に傾き空を染めている
「とにかく 今 言えることはDIOが太陽の光には弱いってことだけじゃ・・・・・・」
ジョセフはうつむいて言う
ズルズル
花京院が布袋のようなものを引きずってくる
ドサ!
そしてそれを床に叩きつける
「おい『ヌケサク』 おまえとくだらん会話をしているヒマはない・・・・・・質問にはすばやく答えるんだ いいな」
ヌケサクを問い詰める花京院
「この階の上はどうなっている?」
「と・・・塔です てっぺんに部屋がひとつあります DIO様はいつもそこにいます」
袋から顔を出して言うヌケサク
「その塔はほかに階段はあるのか?」
「な・・・・・ないです こ・・・これひとつだけです」
花京院とヌケサクの会話
「よし案内しろ」
ズシアーッ
袋ごと先に放り投げた花京院
「ゲッ!」
床に叩きつけられてうめくヌケサク
ゴゴゴ
床に這いつくばって顔を上げるヌケサク
ゴゴゴゴゴゴゴ
そこには塔に続く螺旋階段と柱がそびえている
ゴゴゴゴゴ
階段は暗い闇の中に続いている
そこには部屋があり瘴気のようなものがそこから這うように流れ出ている
ゴゴゴゴゴ
そこは丸い教会の中のような部屋で真ん中には棺が置いてある
その横に2本のろうそくがあり火がともっている
ゴゴゴゴゴ
バッゴォン
スタープラチナで閉じた窓に穴を開ける承太郎
ボッ
外から見た塔
中から窓に穴が開く
ピカアアッ
差し込む光に照らされるジョセフたち
「ひィえええええ!!」
あせって叫ぶヌケサク
「気をつけろ」
ジョセフが言う
「ヤツはその棺桶の中とは限らん」
ポルナレフの横顔
「どこか・・・その辺に潜んでいるかもしれん」
花京院の表情
ゴゴゴゴゴゴゴ
床に倒れたヌケサクの前に棺
ゴゴゴゴゴゴ
棺桶のふたには『D』の文字
光の中でジョセフがつぶやく
「これから会う男は」
それぞれのモノローグ
初めて会うのにずっと前から知っている男・・・そう・・・わしは・・・ずっと知っていた・・・・わしはこいつのことを生まれた時からずっと知っていた・・・・・・
承太郎の顔
この承太郎も・・・・・・・なつかしい相手ではない・・・産まれた時から倒すべき相手として・・・・・わしらジョースターの血は こいつといつか会うことを知っていた・・・・・・・
ジョセフと承太郎の顔
後悔はない・・・今までの旅に・・・・・これから起こる事柄に・・・・・ぼくに後悔はない・・・・・・
花京院の顔
今・・・感じる感覚は おれは『白』の中にいるということだ・・・DIOは『黒』!ジョースターさんたちは『白』
『黒』と『白』がはっきり別れて感じられるぜ!傷ついた体でも勇気が沸いてくる 『正しいことの白』の中におれはいるッ!
ポルナレフの横顔
「承太郎 おまえは棺桶の右へ行け ポルナレフ おまえは左側だ!花京院とわしは中央だ 出てきたら攻撃する ヌケサク おまえがその棺桶のフタをあけろ」
指さしててきぱきと指示するジョセフ
ギグッ
指さされてビクッとするヌケサク
「ひ ひいいいぇぇぇ」
ビビっているヌケサク
「う ええええ D・・・DIO様ァ わたしはあなた様を裏切ったわけではないのですから・・・・・・あなた様の力を確信しているからこそ こいつらを案内したのですゥゥゥ
風の強い時にションベンしたらズボンにかかるってことと同じくらい確信してますゥ・・・・・」
必死に言い訳しながら棺桶に近づくヌケサク
「そこのところをわかってくださいねェェェ〜〜〜〜 あなた様がこんなことぐらいで追いつめられて困っているわけはないですよねェ〜〜〜っ わたしはこいつらをやっつけるために 案内したんですう〜〜〜〜〜ッ」
「つべこべ言っとらんで さっさと開けんかァ------ッ」
怒鳴るジョセフ
「DIO様〜〜〜ァァ フェッフェッ こいつらをブッ殺してやっておくんなさいましよおおおおおおお!!」
笑いながらあせりながらヌケサクがジョセフたちを指さして言う
「DIO様ァ〜〜〜〜〜〜〜」
グッ グッ
棺桶に取り付き蓋を開けようとするヌケサク
ギギギギギ
「飛び出してくるぞ!!」
見つめる4人の顔
ジョセフが叫ぶ
ギギギギギギ
ゆっくりと棺桶のふたがずらされる
ギギギギギギ
中の暗いところが見えてくる
ギギギイギ
ヌケサクの顔
ガパァ
棺桶の蓋は大きく開き中に入っている人影が現れる
承太郎、花京院、ジョセフ、ポルナレフの表情
蓋が開いて中に横たわる人影
「え!?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
しかし中に居たのは・・・・・!!
額とアゴの部分と胸、ヒザの下を分断された・・・ヌケサク!!
!
「・・・・・・・・オレ?」
さっきまで棺桶のフタを開けていたハズのヌケサクが一瞬にして棺桶の中に切り刻まれて横たわっている!?
「!?」
「え!?」
「え!?」
「!?」
!?
4人は驚く
「な・・・・・・・中にいたのは・・・・・・おれだったァ---------今フタを開けていたのにィ〜〜〜」
切断された部分から血を吹き出しながら棺桶の中のヌケサクが言う
「な・・・なにィー ど・・・どうしてヌケサクが棺桶の中にッ! わしは一瞬たりと目をはなさなかったッ!」
ドォォン
ジョセフが叫ぶ
棺桶の中から吹き出すヌケサクの血
「超スピードとか!催眠術じゃあだんじてねー おれの時と同じだッ!」
キョロキョロしながらポルナレフが言う
「『世界ッ(ザ・ワールド)』!?」
花京院が叫ぶ
ズン!
承太郎が言う
「野郎・・・おもしろくなってきたぜ・・・」
←TO BE CONTINUED
(つづく)
ホル・ホースが背後から襲った時
階段のポルナレフ
それに続きまた、DIOの世界(ザ・ワールド)の不思議な能力が現れました。
棺桶を開けていた本人が棺桶の中に入っている!?
そして本人もそれに気づかなかった・・・体を輪切りにされているというのに!
不死になってる吸血鬼のヌケサクはそれでも死んでいないようですが
DIOのやり方には戦慄を覚えますね。
DIOを恐れ、ジョセフたちに脅されてもまだDIOに媚びへつらうヌケサクを見せしめのためか、はたまた自身の能力のデモンストレーションか
容赦なく血祭りに上げるんですからねえ・・・
なんつーか、人をビビらせる才能が天下一品。つまりヒロヒコが天下一品。
棺桶をものすごーくもったいぶって開けて、何か飛び出すかと思ったら、『中に入ってしまった』
いや〜ザンシンですね。人の期待を見事に裏切ってくれるワケですよ。
そしてこの異常すぎる事態からDIOの能力を推理するわけですが
「一瞬にして状況が変わる」というのが3つの事件に共通する事象だと言えそうです。
スピードでも幻覚でも無いとポルナレフが言い切っていますが
果たしてジョセフたちにはこの謎が解けるんでしょうか?
さて、棺桶を開けるに至って、各人(承太郎のは無いけど)のモノローグ
ジョセフはジョースター家とDIOとの因縁を感じ、この長い関係を今こそ断ち切ろうという信念に燃えています。
花京院は後悔は無いと繰り返していますが・・・なんか不吉ですねこの言葉。フツーなら後悔するであろう結果が待っているような予感が・・・
ポルナレフのモノローグですが『白』と『黒』に表現してますね善と悪の世界を。
そして光の中で闇に浮かぶ棺桶を見ている自分達の姿。
ポルナレフはかつて、DIOの手先にされジョセフたちに刺客として送られたという過去を悔やみ
今は完全に『善』の心を取り戻し、その心によってここまで来た自分を誇りに思っているでしょう。
そして自分をここまで送ってくれた今は亡きアヴドゥルとイギーにも
自分が正義であるという自負により、その心に報いようとしているように思えます。
そう、これは聖なる戦いであり、正義のために行われるのです。
『スターダスト・クルセイダーズ(星屑の十字軍)』という、後から付けられた副題が3部にはありますが
十字軍はかつて自らの信じるキリスト教という宗教の名の下、異教徒を征伐しに進軍しました。
それは歴史的に決して正義だったとは言えませんでしたが
このDIO征伐のためにやってきたジョセフたちは
『娘を助ける』『母を助ける』という私的な理由以上に
『悪を滅ぼす』という正義の大義名分が掲げられているわけです。
そういう意味で自らを正義と信じていた十字軍の名前を冠したと言えるでしょうが
果たして、花京院もポルナレフも、人類の未来のためにというようなグローバルな正義の為というよりは
自分を引きずり込もうとした悪が許せない、そしてそれに屈した自分が許せないというような
少々私怨的な感情も大きいような気がします。
そしてアヴドゥルとイギーのかたきを討つという目的もまた、彼ら自身の理由なのでしょう。
漠然とした『吸血鬼退治』という目的より、より現実的で強い意志。
自らの命を賭けるには、それだけの理由が必要なのだと思います。
それでは詳しいツッコミは明後日の『勝手にギアッチョ』でやります。
アリアリアリアリアリアリアリアリアリアリーヴェデルチ!
ウルトラジャンプにはアンケートはありません。
が、プレゼント応募券に書く項目にはしっかり『面白かった作品』の項目が。
というわけでプレゼントが欲しくても欲しくなくても毎号出して『スティール・ボール・ラン』を応援することにします。