
これは、昔のジョジョをノベライズしてツッコミや感想を書いたコーナーです。
DIOの世界 その5
扉絵は車の後部座席に足を組んでふんぞり返って座るDIO
「イイデエーッ」
ピュー
歯を抜かれ血をほとばしらせ悲鳴を上げるウィルソン・フィリップス上院議員
「き・・・きさま何者だァ----ッ わしに こ・・・こんなことしてゆるされると思っちょるのかあーッ!?」
口を押さえすまして座っているDIOに文句を言うウィルソン・フィリップス上院議員
そうじゃ・・・ゆるされるわけがない・・・誰だろうと このわしに対してこんなことをしていいはずがない・・・・・
ウィルソン・フィリップス上院議員のモノローグ
高校・大学と成績は一番で卒業した
大学ではレスリング部のキャプテンをつとめ・・・
社会に出てからも みんなから慕われ
尊敬されたからこそ政治家になれた・・・
ハワイに1000坪の別荘を持っている・・・
25歳年下の美人モデルを妻にした・・・
税金だって他人の50倍は払っている!
どんな敵だろうとわしはぶちのめしてきた・・・いずれ大統領にもなれる!わしは・・・
悔しそうにギリギリと歯噛みしながら心の中で叫ぶウィルソン・フィリップス上院議員
「ウィルソン・フィリップス上院議員だぞ------ッ」
指さす手
「いいか聞けこの若僧ッ!終身刑にしてやるッ!絶対に終身刑にしてやるからなーッ」
DIOを指さして叫ぶウィルソン・フィリップス上院議員
グイイ
dioがウィルソン・フィリップス上院議員の顔を手で押さえる
「あっ」
「もう一度言う・・・・」
DIOひゃ穏やかな口調で言う
ボギバギベギボギ
DIOの手がまたウィルソン・フィリップス上院議員の歯をへし折っていく
ボゴオオ
そしてそのまま前の座席に投げつけられるウィルソン・フィリップス上院議員
「うぎゃあああああっ!!」
「運転しろ」
すました顔で言うDIO
アガガーッ
ウィルソン・フィリップス上院議員のアゴは砕け歯はほとんど折られ口から血がしたたっている
な・・・なんだこいつは〜〜〜〜ッ!!殺される!逃げなきゃ殺されるッ!逃げなきゃあ!殺されるゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ
心の中で叫ぶウィルソン・フィリップス上院議員
「ギニャーッ」
バッ
車のドアを開けて逃げ出すウィルソン・フィリップス上院議員
「助け・・・・・」
助けを呼ぼうと叫ぶウィルソン・フィリップス上院議員
「デ!?」
しかし次の瞬間、車から飛び出したはずのウィルソン・フィリップス上院議員は車の中に居る
「え!?」
外から運転席に飛び込んだようになっているウィルソン・フィリップス上院議員
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
DIOは黙ってすましている
運転席にあるハンドル
「なっ!?!?なんだぁ〜〜〜〜〜ああああああああああ!?!?!?」
ものすごく情けない顔をして驚いているウィルソン・フィリップス上院議員
「ヒィイイイェェェェェェ-------ッ」
再び悲鳴を上げながらまた車の外に逃げるウィルソン・フィリップス上院議員
バダム
「ゲェッ!・・・!?」
ドアを閉めながら車外に飛び出たはずなのに、気がつくとそのままの格好で車の中に浮いている
ドン
「なっ なっ」
ものすごく動揺しているウィルソン・フィリップス上院議員
「な!?なんだ!? そ・・・外に飛び出したと思ったら どっどっ どおーして中にィィィ!?」
汗と鼻水とよだれ(血混じり)を垂れ流しあせりまくるウィルソン・フィリップス上院議員
「なんで中にィィ!?ウケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケ ウケッ」
あまりの状況に笑い出してしまうウィルソン・フィリップス上院議員
「軽トラックに追いつくまで飛ばせ・・・追いつけないなければ殺す」
静かに言い放つDIO
「はっ はい----ッ」
従順にハンドルを握りながらウィルソン・フィリップス上院議員は返事をし、一方で頭の中で考える
なんで中にィ!?なんでェ〜〜〜〜〜〜 そ そうあ!わしが上院議員だからだッ!上院議員にできないことはないからだッ!ワハハハハハハハーッ
半ばヤケクソのように考えるウィルソン・フィリップス上院議員
ドロオオオオオーッ
ものすごいスピードで走り出しハイテクニックでジグザクに動き次々と他の車を抜き去る車
グオ グオン ドォン オオオ
ドバァアアーッ
疾走するDIOの車
ブロオオオオオオ
一方ジョセフたちの軽トラック
カイロのうす暗くなった町を走っていく
「やつがかもし出しているドス黒い雰囲気は依然として遠くならない」
ジョセフは運転しながら花京院に言う
「追ってきているのだ やつはわしらを追ってきている!」
「DIOはジョースターさんの位置が正確にわかるのですか?」
花京院が聞く
「いいや・・・・やつの肉体はジョナサン・ジョースターの体・・・・・・不思議な肉体の波長のようなもので存在は感じるが『近く』・・・というだけで場所は正確にはわからない・・・わしがDIOの館の近くまできながら 正確にわからなかったようにな・・・・・・やつが感じているのはなんとなく『ジョースターが近くにいる』というだけでわしと承太郎の区別もついていない・・・承太郎とわしがふた手にわかれたことも気づいていないはず・・・・・」
ジョセフが言う
ダダ
承太郎とポルナレフはカイロの町と走っている
「どうやらやつは自動車に乗ったらしいな・・・・・承太郎カネ持ってるか?」
ポルナレフが聞く
「いや・・・・・ぜんぜん持っていない・・・」
答える承太郎
「それじゃあ仕方がねえな ちょいとダマって借りるとするか」
ポルナレフの歩く先に一台のオートバイ
グッ グッ
2本の線を取り出して繋げてエンジンをかけようとするポルナレフ
じっと見ている承太郎
「おかしいなあ TVとか映画では・・・・・簡単にエンジンがかかるのによ・・・」
あせるポルナレフ
「・・・・・どれ・・・さがっていろ・・・・・・」
承太郎が代わる
ボゴオオン
後ろ蹴りでバイクのエンジン部を蹴る承太郎(スタプラの足も出ている)
ドル ドルルン
かかるエンジン
バギン
承太郎はバイクを繋いであったチェーンも足で踏んで切る
「かかったぜ・・・・・・早く乗りな ポルナレフ」
バイクにまたがる承太郎
ドルン ドルン ドルドル
「お おう」
ちょっとあせっているポルナレフ
パーパパパー
バババアアア
行きかう車のクラクションの音
「じゅ・・・」
ババーッ
ウィルソン・フィリップス上院議員が言う
「渋滞ですゥ〜〜 夕ぐれの通勤時間帯はギシギシなんですゥ」
情けない声で振り返り言い訳するウィルソン・フィリップス上院議員
「行け」
冷たく言い放つDIO
「い・・・行けといわれてもこれでは進めません・・・」
うつむいてウィルソン・フィリップス上院議員は言う
「歩道が広いではないか・・・行け」
DIOが言う
目前に広がる人がいっぱいの歩道
ハッとするウィルソン・フィリップス上院議員
「ほ 歩道〜〜?仕事帰りの人があふれていますよォォォ」
ドーッ
人いっぱいの歩道
「関係ない 行け」
全く表情を変えずに冷たく言い放つDIO
「は・・・・・・はいいィィィィィィィ〜〜!!」
汗と鼻水と鼻血まみれで返事するウィルソン・フィリップス上院議員
グオオン
そして車は歩道に乗り上げる
「飛ばせ」
DIOは言う
「ハイイイーッ」
返事するウィルソン・フィリップス上院議員
「きゃあああああああ」
響き渡る悲鳴
車の前に血しぶき
ドドドドドド
蹴散らされ吹っ飛ぶ人々
ドドドドドドドド
轢かれ逃げまどう歩道の人々と突っ切る車
ドドドドド
大量の人を跳ね飛ばし車が走る
「ワハハハハハハハハハハハ-----ッ こ・・・ここまでやったんです!わたしの命はッ!この上院議員の命だけは助けてくれますよねェェェェ〜〜〜〜〜ッ」
怯えながら笑って後ろを振り向くウィルソン・フィリップス上院議員
「だめだ」
クールなDIO
「わははははははははは--------ッ!!」
そ・・・そうか!これは夢だッ!この上院議員のわしが死ぬわけがないッ!夢だ!夢だ!バンザイーッ!
笑いながら心で一生懸命逃避するウィルソン・フィリップス上院議員
ギオオン
スピードを上げる車
前方にトラック
グオオオオオ
疾走するそれはジョセフたちの乗ってるトラック
「いたな もっと追いつけ・・・もっと近くにだ・・・・近くでなければ『世界(ザ・ワールド)』は使えん・・・・・」
余裕あるDIOの横顔
ドドドドド
DIOのいる車の横の窓に現れる花京院のハイエロファント
ドドドド
「花京院の・・・・・!!」
気づくDIO
「DIO!くらえッ!」
ハイエロは手を前に出し構える
「エメラルド・スプラッシュ!!」
ドバッ
DIOに緑のエネルギー体を発射したハイエロファント・グリーン
←TO BE CONTINUED
(つづく)
花京院とDIOの対峙!
遠距離(中距離?)スタンドハイエロファントはDIOのスタンド、世界(ザ・ワールド)が届かない所からでも行ける訳で
その有利さを生かした戦法ですね。
至近距離に詰め寄られ、しかも飛び道具『エメラルド・スプラッシュ』で襲い掛かられる。
このピンチ(?)をどうかわすのかDIO!やられちゃえDIO!
まあやられるワケないんですが
悲惨な目に遭っているウィルソン・フィリップス上院議員。
いくらDIOの言うとおりに車を暴走させて人間を轢きまくっても命を助けては貰えないという・・・
どうでしょう?人は死ぬとわかっていても命令に従うのでしょうか?その刹那の命のために?
殺人鬼だったら、どうせ死ぬんだから殺すだけ殺すことを楽しんで死ぬんでしょうが
一応『人徳者』であるはずの人望厚い政治家、ウィルソン・フィリップス上院議員は人を殺してでも命乞いをするんですねえ・・・
自分が殺した人の遺族に対して、自分が生き残って償わなければならないものを考えればそんなことは出来ないと思うんですが・・・
いややっぱし自分の命が大事なのかなあ・・・いい生活してただろうしなあ・・・
このウィルソン・フィリップス上院議員がこうやって、暴走自動車で殺すだけ人を殺しまくって
そののち殺されて死んだ時の、(轢き殺された人の)遺族の気持ちのやり場の無さを考えると、どうにもやりきれないと思います。
なんか極限状態における人間のダーティさを描くことが好きみたいですね荒木先生は・・・
2部でシュトロハイムが犠牲になろうとした少年以外をみんな殺すという命令をしたこととか。
一度きりの人生、汚さす高潔に死ぬか、どんな汚い手段を使ってでも生き延びるか・・・
これはジョジョで描かれる永遠の『裏のテーマ』かも知れません。
ラスボスはみな、生に執着するあまり、他のものを踏みにじりまくり生きるという・・・
いや、4部の吉良は単なる殺人嗜好者でしたし、6部のプッチは自分の命はどうでも、親友DIOの描いた理想の世界を実現しようとした
ある意味高潔な魂の持ち主でしたが・・・
まあSBRのラスボスDio(たぶん)は生に執着する側のヒトなんでしょうね。
それでは詳しいツッコミは明後日の『勝手にギアッチョ』でやります。
アリアリアリアリアリアリアリアリアリアリーヴェデルチ!
ウルトラジャンプにはアンケートはありません。
が、プレゼント応募券に書く項目にはしっかり『面白かった作品』の項目が。
というわけでプレゼントが欲しくても欲しくなくても毎号出して『スティール・ボール・ラン』を応援することにします。